密航者の紹介:2021年アメリカ,ドイツ映画。2年間の火星のミッションに参加したバーネットとゾーイとデビット。ロケットは順調に発射し、3人は計画通りに火星へと向かっていました。しかし、いるはずのない人物が何かのトラブルによって、船内に潜んでいたことが発覚します。3人を想定して準備がなされていた船内では深刻な酸素問題に直面。4人で火星へ向かうことを目指してそれぞれが尽力します。
監督: ジョー・ペナ 出演:トニ・コレット(バーネット)、アナ・ケンドリック(ゾーイ)、ダニエル・デイ・キム(デビット)、シャミア・アンダーソン(マイケル)、ほか
映画「密航者」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「密航者」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
密航者の予告編 動画
映画「密航者」解説
この解説記事には映画「密航者」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
密航者のネタバレあらすじ:起
火星で2年間、各々の研究のプロジェクトを遂行するために3人は宇宙へと向かいます。バーネット(トニ・コレット)は船長、ゾーイ(アナ・ケンドリック)は医師で医療関係の研究を、生物学者のデビット(ダニエル・デイ・キム)は火星を第2の地球とするための一歩となる、植物の研究のためにこのプロジェクトに参加をしました。
ゾーイは初めて見る地球の美しさに感動しつつ、バーネットは無事にドッキングを成功させます。これから2年間の生活のために、各々準備を始め、順調に進んでいます。そろそろ落ち着いてきた頃、バーネットは見覚えのない血を見つけます。天井を開けてみると、血を流して意識を失っている男性が落ちてきました。
その衝撃でバーネットは骨折し、ゾーイはすぐに2人の手当てを始め、その男性は一命をとりとめます。男性がいたところは生命維持装置『CDRA』の機械がある部分で、多くの酸素を無駄にしてしまいます。その男性の名前はマイケル(シャミア・アンダーソン)。打ち上げサポートのメンバーだったようです。
密航者のネタバレあらすじ:承
マイケルの意識が戻り、自分が宇宙にいることにパニックを起こします。妹のエヴァが心配だから戻ってほしいと頼みますが、現実的にそれは難しいことでした。ゾーイが何とか落ち着かせて、マイケルは再び眠りにつきます。話を聞いている限り、マイケルはわざとこの船内に忍び込んでいたわけではなさそうです。
再びマイケルが目を覚ますと、この現状を受け入れはじめ、自分もみんなの役に立ちたいと言ってくれます。そこで3人はマイケルを歓迎して4人でプロジェクトを遂行していくことにします。一方バーネットは、CDRAの修理に集中します。CDRAが直らなければ、4人分の酸素を供給することができません。検討した結果、修復不可能であると判断されてしまいます。このままでは火星まで4人分の酸素は確保できません。
そこでバーネットは、デビットだけにこの真実を話し、デビットに藻の培養を依頼。生成された藻によって酸素を確保することを提案します。バーネットはゾーイとマイケルにはまだ内緒にするよう忠告します。とりあえず藻の培養には成功。しかし4人分を確保するためには、もっと培養する必要があります。それをするためには、デビットの研究を水の泡にしなくてはなりません。
藻の培養も必ず成功するとは限らなかったので、デビットはこの作戦に消極的。3年かけて準備してきた研究が全て無駄になることに抵抗がありました。しかし、全員の無事のためにはそれしか選択肢がありません。決死の覚悟で挑んだ2回目の藻の培養は失敗に終わります。今、船内の酸素は2人分とデビットが培養した藻1人分、合計3人分酸素だけです。
尽力した結果、マイケルを乗せて火星に行くことは不可能。苦渋の決断ではありますが、マイケルには死を選んでもらう他ありません。それをバーネットはゾーイとデビットに伝えます。酸素がなくなるまでに20日の猶予があるから諦めずに何か方法を考えるべきだとゾーイは熱心に説得し、バーネットは10日間の猶予をくれました。
その真実をマイケルはまだ知りません。マイケルの体には大きな傷跡が残っています。それは9歳の時に火事で受けた傷だそう。そのときに父親を亡くし、残ったのはマイケルと妹のエヴァだけでした。エヴァには僕しかいないとの話を聞いたゾーイは胸が苦しくなります。
密航者のネタバレあらすじ:転
感情に押しつぶされそうになったデビットは、ゾーイのラボから薬を盗みマイケルに真実を話し、これで楽に死ねるからと薬を渡します。マイケルは自分の死を覚悟し、エヴァにビデオメッセージを残します。マイケルの様子がおかしいと気づいたゾーイは、マイケルの横に例の薬があることに気づきます。察したゾーイは、マイケルを引き留め、その薬を預かります。
ゾーイはデビットに対して怒りますが、デビットに「自分は研究を全て捧げた。君は何をした?」と聞かれ、ゾーイは夢中になって4人が生き残れる方法を探します。ここから450m離れているキングフィッシャーへ行けば、もしかしたら酸素があるかもしれないから、そこに行きたいと提案するゾーイ。それは訓練したことよりはるかに難易度の高いミッションです。
デビットに協力してほしいとダメ元で聞くと、すんなり承諾してくれます。反対されなかったことに驚くゾーイでしたが、即決した理由は育てた藻がすべて枯れてしまったからでした。もうそこへ酸素を取りに行くしか残された道はありません。
密航者の結末
ゾーイとデビットは1つ1つ丁寧に取り組み、キングフィッシャーへと向かいます。なんとかたどり着いたキングフィッシャーにはたくさんの酸素が残されていました。喜ぶメンバー。失敗がないように酸素を取り込みます。もう一人分取り込もうとしたときに、アラームがなります。何事かと思ったら、太陽嵐があと20分で来るとの知らせでした。
太陽嵐には放射能がたくさん含まれているので、少しでも当たってしまうと命の保障はありません。苦労してせっかくここまで来たからには、もう一人分の酸素を運びたかったゾーイでしたが、時間切れです。急いで戻ります。パニックぎみだったゾーイは降り立つときに失敗をし、せっかく取り込んだ酸素ボンベを落としてしまいます。
太陽嵐には巻き込まれなかったものの、落胆するメンバー。キングフィッシャーの酸素は少しずつ漏れ続けています。太陽嵐が終わるのはおそらく数時間後。ゾーイは太陽嵐の中、再びキングフィッシャーへと向かうことを志願します。バーネットはこんなことをまかせてしまって申し訳ないと涙を流します。ゾーイは太陽嵐の中、なんとか一人分の酸素を運びます。
顔は太陽嵐の影響で赤く貼れています。呼吸を荒げたまま、死を覚悟したゾーイは宇宙を見つめ、この映画の幕は閉じます。
以上、映画「密航者」のあらすじと結末でした。
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