キャッシュトラックの紹介:2021年アメリカ,イギリス映画。LAにある現金輸送専門の警備会社フォーティコ・セキュリティ社。日々多額の現金を守るため、現金輸送車<キャッシュトラック>を運転するのは特殊な訓練を受けた強者の警備員たち。ここに新たに雇われた新人、パトリック・ヒル、通称“H”。試験を合格点ギリギリでくぐり抜けた彼は、周りから気に留められる存在ではなかった。しかし、彼の乗ったトラックが強盗に襲われたとき、驚くほど高い戦闘スキルで敵をなぎ倒し阻止した。彼は一体何者なのか。周囲が疑心暗鬼に陥る中、全米で最も現金が動く日、ブラック・フライデーにフォーティコに集まる1億8000万ドルの大金を狙う強奪計画が進行していた。
監督:ガイ・リッチー 出演:ジェイソン・ステイサム(H)、ホルト・マッキャラニー(ブレット)、ジェフリー・ドノヴァン(ジャクソン)、ジョシュ・ハートネット(ボーイ・スウェット・デイヴ)、ニーヴ・アルガー(デイナ)、スコット・イーストウッド(ジャン)、エディ・マーサン(テリー)、ダレル・デシルヴァ(マイク)、リン・ルネー(調達屋カースティ)、ポスト・マローン(強盗)、アンディ・ガルシア(FBI大物エージェント)ほか
映画「キャッシュトラック」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キャッシュトラック」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キャッシュトラックの予告編 動画
映画「キャッシュトラック」解説
この解説記事には映画「キャッシュトラック」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キャッシュトラックのネタバレあらすじ:起・悪霊
LAにある現金輸送専門の警備会社フォーティコ・セキュリティ社。
キャッシュトラックを運転するのは、厳しい採用試験をパスした強靭な肉体を持つ警備員たち。厳重な管理のもと、現金は安全に輸送されていました。
そんなフォーティコに1人の男が採用試験を受けにやってきました。彼の名前はパトリック・ヒル。以前勤めていたヨーロッパのセキュリティ会社が倒産したため渡米してきたとのこと。しかし試験の結果はギリギリで合格。試験官を担当した教育係のバレットは男に“H”というニックネームを付けました。
仲間にからかわれながらも、気にも留めないH。
バレットとデイブとともにこなした初仕事は無事任務を終えることができ、その後も順調に仕事をこなしていきました。
ある日の現場にて、現金のピックアップ行ったバレットが強盗に捕まり、現金を奪われそうになった事件が発生しました。しかしHがそれを阻止。冷静に強盗たちの一瞬の隙をつき素早くそして適確に射撃し、バレットを救いました。
フォーティコに戻り刑事の事情聴取を受けたHは、次に5カ月前の現金輸送車襲撃事件の監視カメラ映像を見せられ、今回の事件との関連性を聞かれました。Hは食い入るように映像を見つめ、「関連性は何もない」と一言。しかしその表情にはごくわずかに緊張が走っていました。
事情聴取を終えた刑事たちは、FBIの大物エージェントへ連絡をし、Hを見つけたことを伝えました。しかし、電話の相手は、Hをマークから外し好きなように行動できるよう命じました。
自宅に戻ったHに女性の先客がありました。
情報屋であり、必要なものを何でも揃える調達屋カースティでした。彼女はHに、フォーティコの社員に関する資料や、検視結果報告書などが入った封筒を渡しました。
後日、再び強奪グループに襲撃されたキャッシュトラックでしたが、またもやHが未然に防ぎ英雄として信頼を得ていきます。
バレットや内勤マネージャーのテリーはHの戦闘スキルに疑問を抱き詮索をしていましたが、唯一の女性社員デイナは興味を持ち、自宅に誘い一夜と共にします。ところが、深夜目を覚ましたデイナは、Hに銃を突き付けられ12万ドル以上もの隠し金の出どころを吐かせられました。その現金は酒屋から盗み出した現金だったとのこと。Hは銃を下ろしました。
キャッシュトラックのネタバレあらすじ:承・しらみ潰し
5カ月前。
休日を過ごしていたHは息子のドギーを車で送ろうとしていたところでしたが、出発直前にHのスマホが鳴りミッションが伝えられました。仕事のことは伏せ、「ブリトーを買ってくる」と途中でドギーを車に残し任務をこなしたH。車に戻ろうとすると…。近くを通りかかった現金輸送車が工事現場作業員に扮した強盗団によって襲撃されました。異変に気付いたHは急いで車に向かいますが、その目の前でドギーは数発の銃弾をあびせられ、自分も撃たれ地面に倒れてしまいました。
薄れゆく意識の中、Hはドギーと自分を撃った犯人の顔を見つめはっきりと記憶に刻むのでした。
3週間後。
3度の手術を経てHは奇跡的にも病院で目覚めました。しかし、ドギーは助かりませんでした。Hは自分を責め、家を出ていきました。
Hの真の姿は、犯罪シンジケートのボスでした。
謝罪する部下たちへ犯人を捜し出すことを命じ、自らもFBIの大物エージェントと会い、決定的な証拠がないまま暗礁にのりあげていた容疑者リストを受け取り、Hなりの方法で犯人を捜すことを期限付きで了解を得ました。
Hの部下たちは、FBIからのリストに沿って容疑者をしらみ潰しに拉致、拷問し情報を得ようとします。しかし、どれだけ追ってもドギー殺害の犯人の情報はつかめずにいました。
若頭的存在のマイクはこのやり方に葛藤しつつもボスにやり方を変えるよう提言。そして、ドギーが殺された際の現金輸送車強奪事件は、関係者による関与を指摘しました。
ロンドンに戻り、次の作戦を練るとマイクに伝えたHは、そのままとどまり、パトリック・ヒルとなってフォーティコの内部に潜り込んだのでした。
キャッシュトラックのネタバレあらすじ:転・野獣ども
ドギー殺害の前。
とあるマンションの一室にかつてアメリカ陸軍で同じ隊に所属し、現在は一般人となった男たちが、現状への不満をぶつけ合っていました。
アフガニスタンで命をかけたミッションをこなしていた毎日から、今や最低賃金の仕事にしか就けず、中にはそんな仕事にすら就けない者もいました。そんな不満はいつしか強奪へと向いていきました。
部隊のリーダーで家族を持つジャクソンは入念に計画を立て、メンバーに大金を手に入れた後も決して派手な買い物をせず、これまで通りの生活を維持するよう厳命しました。
しかし、ジャンだけはこれを冷ややかに聞き流していました。
富裕層の強盗に始まり、小銭を稼いでいった軍人メンバーでしたが、6人で山分けしたら大した金額にはなりません。そこでより大きな山を狙うため、現金輸送車強盗を計画します。
その事件こそ、Hの息子ドギーが巻き添えになった事件でした。
決して被害者を傷つけないことを重要視して計画されましたが、警備員からの思わぬ反撃に遭い、マスクを取られたジャンが憤慨し発砲。警備員とドギーを殺害したのでした。
キャッシュトラックの結末:肝臓、肺、脾臓、心臓
軍人グループのリーダー、ジャクソンは再びメンバーを集めさらに大きな強盗計画を打ち明けました。
それは全米で最も現金が動く日、ブラック・フライデーに1億5000万ドルもの大金が集まるフォーティコ自体を強盗することでした。
フォーティコにも緊張が張り詰めるその日、Hはバレットと一緒に組んでいました。
現金をピックアップしていく車中、バレットは突然打ち明けました。
「本社は俺の手引きによって襲撃される」と。現金輸送車強盗団に内部情報を流していたのは、バレットだったのです。Hは手に結束バンドを締められ静観するしか方法がありませんでした。
バレットが運転する輸送車は途中、廃工場に停車し武装した強盗団4人を車内に潜ませ、本社に到着すると建物内へと排出されました。
発砲、銃撃を繰り返し、フォーティコは戦場へと化しました。犯人からゲートを開けるよう迫られるも屈しない警備員もいました。しかし、無残にも射殺され、遺体だけが増えていきます。ついに現金の保管庫は爆弾によって破壊され現金が車に積まれていきました。
その頃、Hは強盗団の一人カルロスに連れられ、デイブとテリーがいた小部屋に監禁されていました。しかし、カルロスに襲い掛かることに成功したHはそのまま首を絞めて窒息させました。自由になったHはすかさずカルロスのボディスーツとヘルメットを着用し、銃撃戦に加わります。次々と敵を倒していくHでしたが、回り込んできたバレットにふいをつかれ銃弾に倒れてしまいました。
大金を乗せた輸送車はジャンが運転し、バレットと負傷したジャクソンを乗せて逃走を図ります。警察はあとを追いますが、今となっては地図にも載っていない戦時中の地下トンネルを使い敵は逃げ切りました。
途中、ジャンは負傷し弱っていくジャクソンにとどめを刺すと、さらにバレットも射殺。現金をすべて独り占めし逃走を成功させました。
その夜、ジャンが隠れ家でリラックスしていると、聞き慣れない着信音が鳴りました。
それは、銃撃戦のさなかに、Hによって仕込まれた追跡用のスマホでした。気付いたときには、すでに部屋に侵入して銃口をこちらにむけ椅子に座っているHの姿がありました。
ジャンに投げ渡された文書にはドギーの検死報告が書かれていました。
“ドギーが受けた銃創、肝臓、肺、脾臓、心臓”
Hは怯えるジャンに、冷静に、そして一発ずつ、肝臓、肺、続いて脾臓、そして脾臓を撃ち抜いていきました。そして最後に
「とにかく…名前はドギーだ」と言い、最後の一発を心臓へ放ちました。
ジャンの隠れ家を去ったHは、外で待っていたFBI大物エージェントに全て終わったことを報告しました。そして、用意された車に乗り込んでその場を去ったのでした。
以上、映画「キャッシュトラック」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する