RONINの紹介:1998年アメリカ映画。ベルリンの壁が崩壊、アメリカとソ連の冷戦も終結し、イギリスとアイルランドの争いも終わりが見えた始め、多くのスパイ、工作員達がその生きる場を失いつつあった。そんな時、ロシアの高官が機密を横流しするという情報を得て、それを横取りしようと画策する者が居た。その為に、仕事からあぶれた荒事師達は集められた。ジャン・レノ、デニーロ競演の陰謀と裏切りの交錯するクライムサスペンス映画。
監督:ジョン・フランケンハイマー 出演:サム(ロバート・デ・ニーロ)、ヴィンセント(ジャン・レノ)、ディアドラ(ナターシャ・マケルホーン)、グレゴール(ステラン・スカルスガルド)、スペンス(ショーン・ビーン)、ラリー(スキップ・サダス)、シーマス(ジョナサン・プライス)ほか
映画「RONIN」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「RONIN」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
RONINの予告編 動画
映画「RONIN」解説
この解説記事には映画「RONIN」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
RONINのネタバレあらすじ:第1幕
曰くありげな男達がパリの酒場に集まり始めました。その一人アメリカン人のサムは、慎重に周囲を回り、逃走経路を確保しつつ酒場に入ります。店に入ると、その店のウェイトレスが彼等を案内し、車で隠れ家まで連れて行きます。隠れ家には既に他のメンバーも集められていました。仕事の内容は、強盗を行ってくれと言うものでした。アイルランド訛りのある女、ディアドラは話仕事の詳細は、待ち伏せしてある人物が持つ銀色のケースを奪うと言う依頼でした。メンバーは調達係のヴィンセントを通し、各々が持つ技術に必要な道具と武器を集め始めます。メンバーは皆、一癖二癖ある元軍人達のようで、その中でもイギリス人のスペンスはリーダーシップを取ろうと躍起になります。車の調達も終わり深夜、サム達は肝心の武器を調達する為に、武器商人の下へ赴きます。スペンスが異様な張り切りようで交渉役を買って出ますが、不用意に武器商人と交渉を進めます。慎重で疑り深いサムは、商品を出し渋る相手の行動に不信を抱きます。そんな時、狙撃兵の姿を確認し、交渉は銃撃戦へと変わります。サム達は、商人が用意してきた武器を奪い、ドライバー担当のラリーの見事な運転で命からがら隠れ家へ戻ります。その頃ディアドラは、黒幕らしき男に予定の繰上げを指示されました。標的に動きがあったようです。ケースの中身が判らない事にサムは、ディアドラに報酬を吊り上げさせます。スペンサーは依頼を遂行する能力がない解任されました。この時点でサムの判断能力の高さが自然と彼をリーダーにすえました。
RONINのネタバレあらすじ:第2幕
場所を移し、標的の偵察を開始します。標的のロシア人は高度に訓練された護衛を引き連れていました。サム達は彼らが取引場所へ移動する時に襲い、ケースを奪う計画を立てます。そして計画実行の日、銃撃戦とカーチェイスの末にケースを奪います。しかし何故か、電子機器の操作を担当していたロシア人グレゴールがそれをすり替えました。彼は負傷して別行動で隠れ家に戻る振りをして持ち去ります。そしてサムは、回収時手に着いた塗料でケースがすり替えられた事を知りました。サムは、ケースを持つラリーから奪い取り、捨てます。その直後、ケースは爆発しました。グレゴールの姿を見失い、サム達はケースを追う羽目になりました。グレゴールは元KGBのツテを使ってケースを買い戻させようとしました。しかし一度欺かれ、交渉相手の上司にケースをアイルランドに売り飛ばすと脅迫します。交渉相手は再度の交渉を望みました。サムは、昔のツテであるCIAにグレゴールの携帯電話の監視を依頼します。その結果、グレゴールの取引現場に踏み込むことが出来ました。グレゴールは、サムと取引相手に追われつつ、取引現場の古代コロッセオ遺跡を逃げ回ります。そして最後にはディアドラと黒幕の男に捕まります。黒幕はディアドラとグレゴールを連れ、ラリーを殺して奪った車で行方をくらましました。
RONINのネタバレあらすじ:第3幕
サムはコロッセオで負傷し、今度はヴィンセントの古い友人に助けを求めます。腹に入った弾を摘出し治療を済ませると、彼は気絶します。ディアドラと黒幕の男、シーマスに誘拐されたグレゴールは拷問を受け、隠したケースの在り処を話します。ヴィンセントは、友人にグレゴールの捜索を依頼しました。サムは目が覚めると、ヴィンセントの友人は趣味のフィギュア作成に没頭している所でした。その題材は赤穂浪士でした。彼は四十七士達が、非業の死を遂げた君主の仇を討つ為、様々な職に身をやつし、情報を集めて目的を遂げた事を講釈しました。そして最後に全員が切腹して果てた事を説明し、忠義という武士の生き方を教えます。サムとヴィンセントは、友人が調べてくれた情報を元に、彼等を監視していました。そして、ケースの隠し場所に向かい、引き取って来た所で彼らを襲います。それは、またも街中を駆け回るカーチェイスになります。その果てに、結局ケースはグレゴールが持ち去り、シーマスとディアドラも別に取り逃がしてしまいます。
RONINのネタバレあらすじ:第4幕
サムとヴィンセントは、ケースとグレゴールの行方を掴もうとカフェで思案します。サムはグレゴールが何時、何処ですり替えたケースを用意したかに着目し、カフェで過ごしてた家族が同じようなケースを持っている事に気付きます。ヴィンセントはそのケースがスケート靴の収納ケースだと知ります。グレゴールは元KGBのツテを使う筈だからと何かしら関係ありそうな人物を探していると、今夜開演する有名アイススケーターのアイスショーを宣伝するポスターが目に入り、ロシアの大物が集まる筈だと会場に乗り込みます。グレゴールはまたロシアとの取引を計画していました。今度は上級の役職に着いているらしい大物と直接取引きを迫りました。その大物は、若い魅力的な女性スケーターのパトロンをしていました。グレゴールの取引はまさにこの場で行われようとしていました。相手に何度も騙されているグレゴールは、今まさにリンクで舞っているスケーターの命を盾に取引を強要しますが、大物はあっさりとスケーターを見限ってグレゴールを殺し、ケースを奪います。演技中のスケーターが狙撃、射殺され、大騒ぎになった会場を大物は何食わぬ顔で抜け出そうとしますが、そこに警察官に化けたシーマスが現れ、今度は彼が大物を殺しケースを奪います。会場は外も中も大混乱です。パトカーに乗ってシーマスを待つディアドラが居ました。そこにサムが現れます。ディアドラはサムと一緒に逃げようと誘いますが、サムは自分がまだCIAの仕事をしている事を明かします。そして狙いは彼女のボスであるシーマスだと告白します。ディアドラは全てを悟りパトカーでその場を去ります。彼女の裏切りを呆然と見送るシーマスを、サムとヴィンセントが見付けます。シーマスはヴィンセントを撃ち、サムを振り切りスケート会場に逃げ戻ります。そしてサムを返り討ちにしようとしますが、駆け付けたヴィンセントがシーマスは撃ち殺しました。
RONINの結末
IRAと英国が和平交渉を行うニュースが流れます。それに混じり、和平交渉を妨げるような過激派シーマスが殺害逮捕されたニュースも流れました。全てが終わり、サムとヴィンセントは別れの会話をします。結局ケースの中身は語られませんでした。サムはCIAの友人と去り、ヴィンセントは一人何処かへ去って行きました。彼らが何故浪々の身にやつし、何の目的を持っているのかは誰も判りません。
2人共、撃たれたが死なずに済んで良かったです。