私ときどきレッサーパンダの紹介:2022年アメリカ映画。ピクサーとディズニーが贈る、ピクサー通産25作目となる長編アニメーション作品です。真面目で頑張り屋の主人公の少女が本来の自分を見失いかけた時、巨大なレッサーパンダへと変貌を遂げ・・・。本作は本国アメリカ合衆国や日本などでは劇場公開されず、動画配信サービス「ディズニー・プラス」での配信となりました。
監督:ドミー・シー 声優:ロザリー・チアン(メイリン・リー)、サンドラ・オー(ミン・リー)、エイバ・モース(ミリアム)、ヘイン・パーク(アビー)、マイトレイ・ラマクリシュナン(プリヤ)、オリオン・リー(ジン)、ワイ・チン・ホー(ウー)、トリスタン・アレリック・チェン(タイラー)、アディー・チャンドラー(デヴォン)、ジョーダン・フィッシャー(ロベール)、フィニアス・オコネル(ジェシー)、トファー・ゴゥ(アーロンT)、グレーソン・ヴィジャヌエヴァ(テヨン)、ジョッシュ・リーバイ(アーロンZ)、ジェームズ・ホン(ガオ)、ロリー・タンチイ(チェン)、リリアン・リム(ピン)、ミア・タガノ(リリー)、シェリー・コーラ(ヘレン)、リリー・サンフェリッポ(ステイシー・フリック)、サッシャ・ロイズ(キエスロウスキー先生)ほか
映画「私ときどきレッサーパンダ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「私ときどきレッサーパンダ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「私ときどきレッサーパンダ」解説
この解説記事には映画「私ときどきレッサーパンダ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
私ときどきレッサーパンダのネタバレあらすじ:起
2000年代前半のカナダ・トロント。中国系カナダ人の“メイ”ことメイリン・リーは父・ジンや母・ミンとチャイナタウンで暮らす13歳の少女です。メイは由緒ある寺院を営む両親を敬い、勉強もスポーツも優秀な優等生ですが、その一方でクラスメートから変わり者扱いされるほどの活発な性格も併せ持っていました。
メイは親友のミリアム、プリヤ、アビーという親友とつるみ、人気ボーイズアイドルバンド「4TOWN」に夢中になっていました。思春期を迎えたメイはコンビニのアルバイト店員デヴォンにほのかな想いを寄せており、こっそりとノートにデヴォンの絵を描き込んでいましたが、運悪くミンに見つかってしまいました。
厳格で過保護、メイの親友や趣味を認めようともしないミンは激怒し、メイを連れてデヴォンのコンビニに怒鳴り込み、メイの意地悪なクラスメートのタイラーら客の前でメイに散々恥をかかせてしまいました。
その翌朝。目覚めたメイは自分が巨大なレッサーパンダに変身していることに気付きました。動揺するメイでしたが、落ち着きを取り戻すと元の人間の姿に戻りました。ミンはメイが初めての生理を迎えたのではないかと早合点しましたが、メイはそのまま学校に向かいました。
しかし、メイはタイラーに昨日のことをからかわれ、さらにはミンが生理用品を届けに来たことから動揺してしまい、再びレッサーパンダの姿となって自宅に逃げ帰ってしまいました。
私ときどきレッサーパンダのネタバレあらすじ:承
メイの変身を知ったミンとジンは一族にまつわる秘密を明かすことにしました。かつて中国にいたメイの先祖スン・ミーは故郷が戦乱に巻き込まれそうになった時、神からレッサーパンダに変身して戦う能力を授けられ、森の動物たちを守る守護神となったのです。
それ以来、一族代々の女性にはレッサーパンダへの変身能力が受け継がれていったのですが、平和な現代にはその能力は不要なものとなり、ミンも変身能力がありながら隠し通していたのです。
レッサーパンダへの変身能力を封印するためには、月が赤くなる日の夜に儀式を行う必要がありました。その日はメイが初めて変身してから1ヶ月後でした。
ミリアム、プリヤ、アビーはメイを心配して自宅を訪ねたところ、メイはうっかりレッサーパンダに変身した姿を見せてしまいました。メイは仕方なく秘密を明かし、3人はメイが人間だろうがレッサーパンダだろうが親友であり受け入れると伝え、メイはこのことがきっかけで変身能力をコントロールすることが可能となりました。
3人は5月18日に4TOWNがトロントでライブを行うことを教え、メイらは絶対にライブに行くことを誓い合いました。
メイはミンに4TOWNのライブに行きたいと願い出ましたが、アイドル嫌いのミンに却下されてしまいました。それでも諦めきれないメイら4人はどうやって高額なライブチケット代を工面しようかと悩んだあげく、メイの変身能力を利用して金を稼ぐことを思い付き、撮影会やグッズ販売などで何とか目標金額まであともう少しというところまで稼ぎました。
私ときどきレッサーパンダのネタバレあらすじ:転
あともう少し稼ぎたいメイにタイラーが取引を持ちかけてきました。それはタイラーの誕生日パーティーにメイがレッサーパンダ姿で出席し、その場を盛り上げるというものでした。
メイは取引を引き受けることにしました。ちょうどこの時、儀式のためにメイの祖母・ウーが叔母たちと共に自宅を訪れていました。メイは夜にこっそり自宅を抜け出してタイラー宅に向かいましたが、パーティーの最中にラジオで4TOWNのライブの日が儀式の当日であることを知ってしまいました。
まさかの事態に混乱を隠せないメイはミンを侮辱するタイラーの態度に激怒し、タイラーに怪我を負わせてしまいました。
メイが4TOWNのライブに行くために活動していたことを知ったミンはメイのもとに向かい、親友3人がメイをたぶらかしたのだと激しく非難しました。親友3人はメイに弁解するよう求めましたが、メイは黙り込んだままミンと行動を共にすることを選んでしまいました。このことがきっかけでメイと親友3人の間に溝が生まれてしまいました。
赤い月の夜。ミリアム、プリヤ、アビーは3人だけで4TOWNのライブ会場であるスカイドームに向かい、メイは儀式に臨むことにしました。儀式の前、ジンはかつてミンが自分を認めようとしなかったウーに反発し暴走したことを打ち明け、今後どうするかは自分自身で選択するよう諭しました。
やがて儀式が始まり、メイの目の前にはサン・イーが現れました。メイはサン・イーに促されるままにレッサーパンダの能力を自分から分離しようと試みましたが、レッサーパンダとなることでこれまで背負い込んでいた本心を解放できることに気付いていたメイはレッサーパンダの能力と共に生きることを選択し、家族たちの制止を振り切ってスカイドームに急ぎました。
激昂したミンは封印されていた自らの能力を解き放ち、超巨大なレッサーパンダと化してスカイドームに向かいました。
私ときどきレッサーパンダの結末
何とかライブ開始前にスカイドームに辿り着いたメイは親友3人と和解を果たしました。実は3人はメイのことをとても心配していたのです。さらにライブ会場には実は4TOWNの大ファンだったタイラーもおり、4人とタイラーは打ち解け合いました。
メイたち5人は憧れの4TOWNのライブを心から楽しんでいたその時、超巨大レッサーパンダと化したミンが現れました。ミンはスカイドームを破壊し始め、ライブを中断させてメイに自分のもとに戻るよう迫りました。
しかし、メイはこれまで表にすることのなかった感情全てをさらけ出し、自分はもうミンのものではないこと、自分も音楽や男の子が好きだということを訴えました。
騒ぎを収めるため、ジンやウー、叔母たちがスカイドームに駆け付けました。ウーたちはまだ月が赤い間にと儀式を始め、親友3人やタイラー、観客、そして4TOWNのメンバー全員までもが儀式に参加しました。
メイの目の前にはどこか見覚えのある自分と同世代くらいの少女が泣いていました。それは少女だった頃のミンでした。ミンもまたウーを敬うあまりに自分の感情を抑え込んでおり、良い子でい続けることに疲れ果てていました。
ミンもまた自分と同じ悩みを抱えていたことに気付いたメイはようやく母とのわだかまりを解くことに成功しました。ミンはレッサーパンダと決別しましたが、メイはこれからもレッサーパンダと共に生きていく決意を固めており、ミンはそんな娘を受け入れました。
騒動は一段落し、メイは変身能力を活かして家族と共にスカイドーム修復費用を稼ぐため仕事に精を出していました。今やミンもメイの親友たちを受け入れ、メイはミリアム、アビー、プリヤ、タイラーと共に遊びへと繰り出しました。
メイは人は誰でも隠したい面があるが、それもまた自分自身であり、今の自分はそれを隠さないと視聴者に語り掛けて映画は幕を閉じます。
以上、映画「私ときどきレッサーパンダ」のあらすじと結末でした。
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