C.R.A.Z.Y.の紹介:2005年カナダ, モロッコ映画。カナダのケベック州、ザックは1960年のクリスマス生まれ。彼は同性に興味を持ちますが、敬虔なキリスト教徒の父はそんな彼を許しません。彼には暖かく見守る母と個性的な兄弟がいます。『C.R.A.Z.Y.』は、カナダのフランス語圏に住むキリスト教家族の愛と葛藤の物語です。
監督:ジャン=マルク・ヴァレ 出演:マルク・アンドレ・グロンダン(ザック)、ミシェル・コテ(父・ジャーヴェイス)、ダニエル・プルール(母・ローリアン)、ピエール・リユック・ブリヤン(レイモンド)、ほか
映画「C.R.A.Z.Y.」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「C.R.A.Z.Y.」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「C.R.A.Z.Y.」解説
この解説記事には映画「C.R.A.Z.Y.」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
C.R.A.Z.Y.のネタバレあらすじ:起・ザックの少年時代と父との対立
1960年のクリスマスにザック(マルク・アンドレ・グロンダン)は生まれました。敬虔なクリスチャン家庭の父ジャーヴェイス(ミシェル・コテ)と母ローリアン(ダニエル・プルール)は、ザックの誕生を祝福します。しかし、彼はクリスマスは嫌いであったと回想します。
1966年、6歳のザックは父から大きなクリスマスプレゼントをもらいますが気に入らない様子です。ザックには3人の兄、真面目で無口なクリスチャン、反抗的なレイモンド(ピエール・リユック・ブリヤン)、スポーツが好きなアントニーがいますが、反抗的で態度の悪いレイモンドとは気が合わなかったと回想します。やがて、弟のイヴァンが生まれます。
ザックは母の赤い服とネックレスをつけ、父から怒鳴られます。彼は父との戦争の始まりだったと回想します。ザックは父の好みのパッツィー・クライン(20世紀を代表するカントリーミュージック歌手)のレコードを壊して、父を激怒させます。
母はそんな親子の対立をなんとかやめさせようとします。クラインのレコードを買い、ザックからのプレゼントだと言って父に渡します。しかし、相変わらず父とザックの対立は続きます。
ザックは15歳になり、部屋で好みの音楽を聞きながら運動し、未成年ながら喫煙をします。しかし、父との対立は続き、父が現れて自分好みの音楽のレコードに変えてしまいます。ザックは反抗するかのように、再び自分の好みの音楽を聞きます。
C.R.A.Z.Y.のネタバレあらすじ:承・父に反抗するザック
1975年のクリスマス、ザックの誕生日です。ザックはもう神など関心ないと言いますが、父の怒りを抑え母のため教会に行きます。その後、誕生パーティーを兄弟、友達、親戚と祝います。ザックはミッシェルという女性と出会います。そして、親戚のブリジットに会い、彼女の彼氏ポールを紹介されます。
車の中でザック、ブリジット、ポールは話し、ザックはポールに同性ながら興味を持ちます。ザックはミッシェルと仲良くなり、父は息子が普通の男子のように女性に興味を持つことに満足します。しかし、ザックはミッシェルとのキスを拒否します。ザックはポールに興味がある様子です。
ザックは父に音楽の件で注意されます。そして父はレイモンドの態度が悪いと怒鳴ります。母は、そんな兄弟を心配そうに見守ります。ザックはオートバイでかけるとブリジットを見かけます。彼はブリジットがポールと別れたことを知ります。
彼はポールへの愛情を抑えきれずにバイクを飛ばしていると、事故に遭います。彼は病院のベッドでイエス・キリストについて考えます。母はそんな息子の看病をしながら、父との関係を考えるように注意します。その一方でレイモンドは女遊びを続けます。
C.R.A.Z.Y.のネタバレあらすじ:転・父と兄弟関係に悩むザック
ザックがミッシェルと一緒にいると、トドというクラスメートが遠くから見ています。ザックはトドが気になり彼の元へ行きますが、彼は逃げます。ザックは自分の性についてカウンセラーに相談にいきます。カウンセラーは聖書を例に出しザックにアドバイスします。父はザックがトドと一緒にいるところを目撃します。
父は、ザックがトドと同性愛関係にあるのではないかと疑い、ザックを怒鳴ります。母は心配になり父とザックのことを話し合います。父はザックを教会関係者のもとに連れていき、同性愛についてカウンセリングを受けさせます。
ザックと父はレイモンドを訪ねると、彼は金に困っている様子で、父は彼に金を渡します。ザックはレコード店にいるとポールを目撃します。ザックは慌てて逃げ出します。
クリスマスの日、ザックは起きてミッシェルと騒ぎます。家族と友人とのクリスマス兼ザックの誕生パーティーで、長男のクリスチャンは婚約を発表します。しかし、レイモンドは嫉妬心を感じたのか不機嫌になり、ザックと喧嘩を始めてしまいます。
翌日、レイモンドは母に謝罪します。レイモンドはザックと話し、今後は態度を改めると言います。彼は金を貸してくれとザックに頼みますが、ザックは断ります。その後、ザックは父に金を渡し、レイモンドはそれを受け取ります。
クリスチャンの結婚式と披露宴で皆は歌を歌い、ダンスをして騒ぎます。ザックはポールから声をかけられます。二人は外へ出て、車の中で酒を飲み、タバコを吸います。
二人はダンスホールへ戻ると、人々は彼らは車の中でキスしていたと噂します。父は彼を外に出して怒鳴りつけます。ザックはキスなどしていないと言います。ザックは雨の中、どこかへ行ってしまいます。
C.R.A.Z.Y.の結末:ザックと父、兄弟関係の結末
ザックはエルサレムへ向かいます。彼はキリスト教の巡礼の旅をしますが、夜に同性愛者に性的魅力を感じてしまいます。ザックは男の誘惑を拒絶して母に電話をし、砂漠をさまよい死にかけます。砂漠の遊牧民が彼を救い、エルサレムまで連れていきます。彼は市内でパッツィー・クラインのレコードを見つけます。
彼はケベックに帰り、母と抱き合います。しかし、レイモンドが麻薬中毒で入院している知らせを受けます。ザックは病院で昏睡状態のレイモンド、そして父に再会します。レイモンドの彼女は、彼はトイレで注射針とともに倒れていたと言います。
父とザックは話し合い、過去を振り返ります。父は「息子を理解しようとした、息子の悲劇は自分にも責任がある」と言います。ザックはミッシェルと抱き合います。父は、ザックがエルサレムで買ったパッツィー・クラインのレコードをみつけ、そのレコードを聞き始めます。
母はレイモンドの死の連絡を受けます。レイモンドの葬式で父は息子たちと抱き合い、悲しみます。
10年後、ザックと父はレイモンドの墓参りに行きます。ザックは父と和解したようです。
以上、映画「C.R.A.Z.Y.」のあらすじと結末でした。
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