ドラゴンハートの紹介:1996年アメリカ映画。中世のヨーロッパ、ある竜は自らの心臓を半分分け与える事でアイノン王子を助けました。そのアイノン王子は暴君となり圧政を敷き始めます。その原因が竜にあると考えた騎士ボーエンはその竜を退治するため旅に出る。竜と騎士の数奇な運命を描いた中世ファンタジー映画。
監督:ロブ・コーエン 出演者:ボーエン(デニス・クエイド)、ドレイコ(声:ショーン・コネリー)、アイノン(デヴィッド・シューリス)、カーラ(ディナ・メイヤー)、ギルバート(ピート・ポスルスウェイト)ほか
映画「ドラゴンハート」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドラゴンハート」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ドラゴンハートの予告編 動画
映画「ドラゴンハート」解説
この解説記事には映画「ドラゴンハート」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ドラゴンハートのネタバレあらすじ:序幕
10世紀のヨーロッパ、幾つにも乱立した小国の一つが舞台です。暴君の圧政に苦しむ領民は反乱を起こし、その鎮圧に王自らが乗り出します。剣の達人である騎士ボーエンに鍛えられていたその嫡子アイノン王子もその鎮圧に参加しますが初陣で、反乱軍のリーダーの娘、カーラの手によって重症を追います。また、その戦闘で王も討たれてしまいました。王妃は嘆き、息子だけでもと彼女が崇める竜に助命を嘆願します。竜は最初、亡き王の圧制をなじり拒絶しますが、王妃は息子にはその執政を改めさせ、平穏な国を作らせると訴えます。王妃の訴えにほだされた竜は、自分の心臓を半分に分け、アイノンに与えました。アイノンは一命を取りとめますが、それまで品行方正だった彼の目に狂気が宿ります。王位を継いだアイノンは父以上の圧政を敷きました。それを竜の心臓が宿った為だと考えたボーエンは竜の下に赴きますが竜の姿はありませんでした。ボーエンはその竜をどこまでも追い、そして退治すると言う事を誓います。
ドラゴンハートのネタバレあらすじ:第1幕
修道士ギルバートは、後世残る叙事を作る旅をしていました。その時、強大な竜を容易く退治するさすらいの騎士ボーエンに出会います。栄誉ある竜殺しに壮大な叙事を感じたギルバートはボーエンに話し掛けますが、彼は長い放浪で騎士としての誇りを失っており、唯、金の為に竜を狩るとうそぶきます。それでも竜殺しと言う貴重な題材を逃したくないギルバートは、ボーエンの後を付いて回ります。ボーエンは次の獲物を探して回りますが最近はその姿を見る事が少なくなってってきていました。二人が川べりで休んでいると、ギルバードが座っていた岩が動き出します。それは竜が擬態したものでした。ボーエンは逃げようとする竜に戦いを挑みますが、その竜は手強く竜はボーエンを巻き込んで飛び去って行きました。
ドラゴンハートのネタバレあらすじ:第2幕
場所を変えても続く戦いに疲れた一人と一頭は、休戦し、妥協します。金が欲しいボーエンと、ボーエンらに退治され続け絶滅寸前の竜は、手を結んで金儲けを始めます。竜が適度に村を襲い、その村にボーエンが駆け付け竜を退治する振りをして礼金をせしめると言うイカサマです。そしてボーエンは名前がないと不便だと竜に「ドレイコ」という呼び名を付けました。そうやって適度な村を巡っていると、カーラの住む村に辿り着きます。彼女は先日、アイノンに父親を殺され天涯孤独になっており、圧政を敷く暴君を討つべしと扇動して回っていたので村八分にされていました。成り行きでボーエンは生贄を提案、生贄に差し出されたカーラをドレイコにさらわせてイカサマを成功させました。
ドラゴンハートのネタバレあらすじ:第3幕
いつの間にかカーラと仲良くなっていたドレイコと合流したボーエン、そこにアイノンが現れます。自分を一度は殺したカーラに執着するアイノンは、引渡しを拒否するボーエンに戦いを挑みます。ボーエンはその戦いでアイノンの本性を知り、竜の心臓は関係がない事を知ります。冷静さを欠いたボーエンはアイノンに敗れますが、そこにドレイコが間に割って入ります。胸を開いて見せたドレイコに、怯えたアイノンは逃げ出しました。
旅は続き、またイカサマを再開するとギルバートに再会します。そこでのイカサマは失敗し、ギルバートを含めた一行は逃げ出しました。追われた一行は王と円卓の騎士の聖地、アヴァロンに辿り着きました。偉大なる王と騎士達の眠る地に触れ、ギルバートはボーエンに暴君を討つ時だと進言します。この世に悲観して騎士の誇りも失っていましたボーエンは、最初は拒絶します。しかしアイノンに心臓を半分与えた竜だとドレイコに告白され、騎士道を説く彼に諭されます。そして、この地でドレイコに騎士の誓いを行い、彼は反乱軍を組織して立ち上がりました。
ドラゴンハートの結末:第4幕
民衆は竜を従えた騎士に扇動され優位に反乱を進めます。アイノンを追い詰めたボーエンですが、彼に矢が突き立てられた時、悠然と飛び回り、戦線を支えていたドレイコが苦しみ、城の上に墜落しました。ドレイコとアイノンはその命と魂が繋がっているので、アイノンに与える痛みはドレイコに伝わってしまうのです。ボーエン以上に驚いたのはアイノンです。城には前王妃である母が雇った竜殺しをなした戦士達がいたのです。戦士達に竜を殺されてなるものかと慌てて城に戻るアイノンは、竜を生け捕りにし、城の防備を固めました。ボーエン達は、ドレイコを助ける為に城に忍び込みます。その頃城では、前王妃がドレイコの命を断とうとしていました。父以上の暴君振りを発揮する息子を嘆き、君主の母としてその凶状を止めたかったのです。竜を殺さなければアイノンは死にません。戦士達もその為に雇いこまれたものでした。しかしアイノンはそれを阻止すると逆に母親を殺すという凶行でました。ドレイコを救出する為城に潜り込んだボーエン達は、アイノンと最後の対決をし、辛くも勝利しました。
対決の果てに一度はアイノンを殺しボーエンですが、アイノンを本当に倒すには、ドレイコを殺さねば成りません。ドレイコはボーエンに自分の心臓を断てと懇願します。しかしボーエンは共にした旅で目覚めた友情、そして騎士道を蘇らせてくれたドレイコを討てません。ドレイコは、助けを求めれば応えるという騎士の誓いも持ち出し、ボーエンその誓いを果たすよう求めます。そこに不死身のアイノンが迫って来ます。ボーエンは悩んだ末にドレイコの心臓に斧を投げ付けました。その瞬間アイノンは苦しみ倒れ、ドレイコの心音がゆっくりと消えて行きました。竜の死に嘆くボーエン達の前で、ドレイコの体が淡い光に包まれ消えて行きます。その光は夜空に昇り、ドレイコは竜の天国に招かれ星となりました。
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