ピーターと魔法の象の紹介:2023年アメリカ, オーストラリア映画。戦争によって家族を失ってしまったピーター。ある日、ピーターは謎めいた占い師から、「妹は生きている」と言われます。その占い師によると、妹と再会するためには象を追いかける必要があるとのこと。この街には象はいなかったため、ピーターはどうしようかと考えている一方で、ある魔術師がこの街に象を呼び寄せます。ケイト・ディカミロの児童文学を原作に描かれた、心温まるファミリーCGアニメーション映画です。
監督: ウェンディ・ロジャース 出演:ノア・ジュープ(ピーター)、マンディ・パンティンキン(ヴィルナ)、ブライアン・タイリー(マティエンヌ大佐)、ショーン・クリフォード(グロリア)、ピクシー・デイビス(アデル)、ベネディクト・ウォン(魔術師)、アーシフ・マンドヴィ(国王)、ドーン・フレンチ(シスター)、ほか
映画「ピーターと魔法の象」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ピーターと魔法の象」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ピーターと魔法の象」解説
この解説記事には映画「ピーターと魔法の象」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ピーターと魔法の象のネタバレあらすじ:起
かつてバルディーズという街では、魔法が使いこなせる人たちがたくさんいました。しかし、世界中で戦争が起こったことをきっかけに街の人々は信じる心を失ってしまいます。そして、人々の気持ちを表現するかのように雲が街中をおおい、陽の光が入ってこなくなってしまいます。
その街に住む孤児のピーターは、元兵士で年老いた老人ヴィルナと暮らしています。ヴィルナは兵士を経験していたため、ピーターを兵士として訓練し、厳しく育てます。
ある日、ピーターがおつかいにでかけていると、市場の中で不自然な赤いテントを見つけます。興味を持ったピーターは中に入ると、そこには占い師の女性が座っていました。
開口一番、その占い師は「妹は生きている」発言。詳しく聞きたかったピーターは、おつかい代の全額、金貨1枚を差し出します。ピーターの家族はピーターが3歳の時に戦争で亡くなっており、ヴィルナからは、妹は母親のお腹の中にいたと聞かされていました。
色々聞きたいことがありましたが、金貨1枚で質問をしていいのは1つまでです。ピーターは慎重に質問を選び、どうすれば妹を見つけることができるかと訊ねます。その答えは「象を追いかけて」でした。しかし、この街に象はいません。
帰宅後、ピーターはヴィルナにその赤いテントで起こった話をすると、「人生はおとぎ話ではない」怒られてしまいます。
ある舞台の前座で魔法を披露する魔術師。うまくできず、客席からは不満の吐息が充満し、観客は彼の魔法に見向きもしませんでした。そこで、魔術師はその失敗を挽回するべく、すごいものを披露しようと、空から象を舞降ろします。しかし、1人の老婆はその象の下敷きになってしまい大けが。その結果、魔術師は牢屋に入れられてしまいます。
妹の夢を見たピーター。詳しくもっと妹について聞こうと、ピーターは再びその占い師のもとを訪ねようとしましたが、昨日あった赤いテントは見当たりません。近所の人に聞いてみても、赤いテントは見たことがないと。その際に、ピーターはこの街に象がやってきたという知らせを耳にします。現在、象は宮殿に閉じ込められているとのこと。
このままでは、象が殺処分されてしまうかもしれないと知ったピーターは、なんとか象を救い出そうと頭を巡らせます。下の階に住む、優しいマティエンヌ大佐が象の解放に協力してくれるとのことで、心強い味方ができます。
ピーターと魔法の象のネタバレあらすじ:承
国王に象が空からやってきたとの電報を送ると、国王は「是非見たい!」とこの街にやってきます。
国王に象をお披露目するため、象に装飾の化粧を施します。お披露目をされ、国王をはじめ、見物客から驚きの声が上がります。多くの人々が象を見るのは初めてです。すると、その化粧が目に入り象が暴れ出し、会場はパニックに。宮殿の衛兵が銃を象に向けると、ピーターは必死でそれを止め、象の化粧を優しく落としてあげます。
それを見た国王がピーターを象のお世話係に任命。それをピーターは断り、この象とともに妹を探す旅に出たいから譲ってほしいと頼みます。そこで国王は3つの難しい課題をクリアすれば、象を譲ってもいいと宣言をします。
1つ目の課題は決闘です。ピーターはマティエンヌ大佐と剣の練習をします。
一方その頃、1人の少女アデルが会話をすることができる魔法の象の夢を見たとシスターに話します。アデルも孤児で、シスターが母親代わりでした。
決闘当日、ピーターは屈強な男シュミット軍曹と戦うことに。ピーターは頭を働かせ、彼はヴィルナの元部下で、ヴィルナがシュミット軍曹の好きなおとぎ話の本を、「こんな本を読んだら弱くなってしまう」と言って没収したことがある話を思い出しました。その本はまだ自宅に残っています。その思い出の本をシュミット軍曹に渡すと、彼はその本の虜に。ピーターは平和的にこの戦いに勝利します。
2つ目の課題は“飛ぶこと”です。絶対無理だとヴィルナは反対しますが、ピーターはあきらめませんでした。
夢の象を忘れられなかったアデルは、バルディーズに象がやってきたという噂を聞きつけ、シスターに街を訪問したいと懇願。シスターは了承します。
ピーターと魔法の象のネタバレあらすじ:転
場面は過去へ。戦争真っ只中、逃げ遅れた男の子と赤ちゃんの女の子とシスター。自分だけではこの2人を助けられないと、たまたま通りかかった兵士ヴィルナに男の子を託します。ヴィルナが男の子を連れて走ると、先ほどシスターがいた小屋に爆撃が。赤ちゃんも連れてこればよかったと、ヴィルナは今でも後悔して頭を抱えます。
対してシスターは男の子をヴィルナに託した後、すぐに小屋を飛び出しました。その後、ヴィルナが向かった先が爆撃されたと知り、男の子を託さなければよかったと後悔に苦しみます。
国王は明るい性格で楽しいことが大好き。一方この街の伯爵夫人は笑わず、いつも暗い表情。原因は戦争で兄弟を失くしたからでした。
飛ぶ挑戦の日。ピーターはパラシュートを活用して、高いところから飛んでみせました。大歓声の中、大地を踏み、国王は大喜びです。その場にアデルもおり、ピーターは初対面をします。
その直後、国王が3つ目の課題を発表。伯爵夫人を笑わせることです。
ピーターの勇敢な活躍を見たヴィルナは考えを改め、ずっとピーターの妹は母親のお腹の中で母親とともに亡くなったと説明し続けていましたが、それが嘘であることを認めます。そして、一緒に妹も助けなかったことをとても後悔していると伝えます。ピーターの妹は絶対亡くなっていると諦めていましたが、ピーターが連続で不可能なことを可能にしてきて、妹は本当に生きているかもしれないと感じてきたと、ヴィルナは胸を躍らせ話します。
ピーターと魔法の象の結末
ピーターは象の夢を見ます。そしてこの象にも家族がいて恋しがっていることを知ります。妹を探す旅に出たかったピーターでしたが、この象を家族の元に返すことを決心します。
3つ目の課題当日。ピーターは渾身のギャグを披露しましたが、失敗に終わります。ピーターは象を解放してほしいと懇願しますが、国王は認めてくれません。
すると、あの占い師によって時が止まり、象がクシャミをするように仕掛けます。時が動き出すと、象は国王めがけてクシャミをし、国王は鼻水まみれに。その姿を見た伯爵夫人はお腹を抱えて笑いだします。これにより、ピーターは勝利し、象を引き取る権利を得ます。
どうやって象を故郷に返すか考えるピーター。あの魔術師に頼もうと思いつきます。
その頃、牢屋で自信を無くしている魔術師。象を返す依頼がきても、自分にはそんなことできないと弱気です。そんな魔術師に周りが声をかけ励まし、なんとか自信を取り戻すことができました。
人々が見守る中、魔術師は象を送り返すことに成功。すると、ずっと空にかかっていた雲が晴れて青空が広がります。
アデルと再対面したピーター。そしてアデルが自分の妹だと知り、お互いに喜び合います。
これを機にバルディーズは再び希望に溢れ、多くの人々が魔法を使える街になりました。
以上、映画「ピーターと魔法の象」のあらすじと結末でした。
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