実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人の紹介:2003年日本映画。幼い頃、姉の加代に虐げられて育った里美でしたが、36歳になり10年間同棲した男性と別れ、姉の家を訪ねます。姉の仕事を手伝いながら、友人の美子も家に招くようになりますが、加代の夫が突然死し、保険金がおりてから加代の生活が一変したのです。青梅で実際に起きた猟奇殺人事件を題材にした作品で、登場人物名は変更されているものの、事件の背景やいきさつなどは事実に基づいて再現されています。
監督:東真司 出演:丸山秀美 (里美)、鶴田さやか(加代)、藤森夕子(美子)、庄司哲郎(ヒカル)ほか
映画「実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人」解説
この解説記事には映画「実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人のネタバレあらすじ:起
早朝、青梅の閑静な住宅街を老人夫婦が散歩しているとマンションから工事をしているような電気の音がします。「なんだろうな?」と言う夫に、妻は「いいから早く行け」と言います。ある部屋のバスルームでは、里美と美子が、加代の遺体を料理用電気ノコギリで切断していました。
里美が同居する3歳年上の姉・加代を殺害した罪で逮捕されます。包み隠さず自供した里美でしたが、判決公判で「姉を殺したのは私じゃない、美子だ」と証言を覆したのです。事件を追う記者の田村は助手の女の子を連れ、事件の足取りを追います。
長野県で次女として生まれた里美は、卒業後、家庭教師をしながら生活し、妻のいる会社社長の岡本と知り合い同棲を始めます。10年目を迎えたある日、里美が「奥さんが死んで3年になる、いつになったら結婚してくれるのよ。私もう36歳よ」と言い出します。「オレは婿養子だから簡単にはいかないよ。待ってくれ」と同じ言葉を繰り返す岡本にキレた里美は、ネクタイで岡本の首を絞めます。どうにか逃れた岡本は、里美の「出て行け」と言う言葉に、素直に出て行きます。
こうして一人になった里美は、中古の一軒家を購入し引っ越したばかりの姉・加代の家を訪ねます。
実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人のネタバレあらすじ:承
加代は、夫と娘の3人暮らしで、話を聞いた加代は里美に「ここで一緒に住んでよ」と言います。住み始めた里美は、加代の娘の面倒を見て、家事、料理も全てこなします。加代はワゴン車に洋服を積み込み、移動ブティックをやっています。やがて里美も手伝うようになり仲良く働きはじめます。
里美の親友の美子が、2週間に一度東京に出てくる事を知り、里美が家に呼びます。美子はうつ病を患い、大量の薬を飲んでいました。夜は加代一家と食事を一緒にとり楽しく過ごしますが、加代が美子にうつ病の事を聞きはじめます。「昔付き合っていた恋人が、私の友達と浮気したことでうつ病になった」と言います。
その夜は泊まり、翌朝、里子しかいない家で、二人は一緒に風呂に入ります。里子と加代はレズの関係だったのです。その後、2週間に一度美子が家に来るようになり、ある日、加代が美子の薬を見て、「そんなに飲んだら副作用があるんじゃない」と言います。美子が「たまに記憶が無くなるんです」と言うと、加代は「昨夜何食べた?」と聞きます。思い出せない美子に、里美が「天ぷらよ、覚えてないの」と言います。
数日後、加代の夫が酒を飲んでいて脳溢血で倒れ死んでしまいます。
実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人のネタバレあらすじ:転
葬儀が終わった後、加代は里美に「8000万の保険金で一階をブティックにして家を建てるから手伝って?」と言います。里美が「いいよ」と言うと、美子も「私も手伝う」と言い、3人は役割分担を決め、里美がお金と帳簿の管理をすることになります。家が完成するまで、殺害現場となる青海のマンションに住むことになりました。
保険金が入ったことで加代が壊れます。里美と美子をボーイズバーに誘います。ほとんどホストクラブと同じ店で加代と美子は楽しみますが、里美は機嫌悪そうにします。それを見た加代が、里美が10年男とと付き合って別れ事や、幼い頃の話をし、里美をネタに笑いを取りはじめます。あまりの話に里美は怒って美子を連れて帰ります。
それ以降、加代は美子と二人でボーイズバーに行くようになり、やがて加代にはヒカル、美子にはテツヤという目当ての男が出来ていました。里美は娘を置いて通い続ける加代を見て、美子に「お姉ちゃんみたいになるよ」と警告します。美子は「テツヤの就職が決まり、もうすぐ辞めるからそれまでは行かせて」と言います。
一方加代はヒカルと関係を持ち、ヒカルに金を貢ぎ始めていたのです。美子はテツヤが店を辞めるとぱったり行かなくなりますが、加代はヒカルの部屋に通いつめで帰って来ません。しばらくぶりに帰ってくると里美が加代に説教します。「建築費も足らなくなり、生活も苦しいのに若い男にマンションを借りてやって何考えてるの!」と里美が言うと、怒った加代は「あんたたち変わり者同士仲良くやれば」と言い返します。
実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人の結末
里美は加代の保健証でサラ金に手を出し、更に不動産ブローカに言われるがまま、2200万円の現金で土地と家を取り上げられてしまいます。金も家も無くなった里美は「お姉ちゃんに殺される」と酒を飲んでいます。それを見た美子は慰める事しかできませんでした。
一方ヒカリは色々理由をつけて加代から500万巻き上げようとしています。加代が帰って来て、保険金も家も無くなったことを知ると、里美と大喧嘩を始めます。加代が幼い頃の話をもちだすと、里美はいつも加代に虐げられていた幼少時代が頭をよぎります。「出て行って!」と言われた里美が荷造りをしていた時、殺意が沸き加代をネクタイで絞殺します。
すべてを自供し判決公判で「美子が殺した」と言った理由は、美子が「うつ病の薬のせいで覚えていない」と言う事でした。実際に弁護士もうつ病の薬で一時的に記憶が飛ぶブラックアウト現象を持ちだします。加代と大喧嘩し荷造りをしていた時、美子が「お姉ちゃんに殺される」と言った里美の言葉を思い出し、加代を殺したと言います。その後二人は料理用電気ノコギリで加代を切断しバラバラにしたのでした。
怖くなった加代はテツヤに話します。テツヤはそのことを警察に伝え里美が逮捕されます。犯人扱いされた美子は「バラバラにしたことはおぼえているが殺したことがおぼえていない」と証言します。結果美子は証拠不十分で釈放されます。
裁判を待つ里美に美子が送った手紙が原因でした。「里美の代わりは出来ない。私は母の介護をしなくてはいけないから」とつづった文字を見た里美は「私じゃなく、お母さんを選んだんだ」とつぶやきます。里美は殺害と遺体損壊の罪で収監されますが、あくまでも殺していないと言い張ります。
取材した田中は「美子の証言が真実か否かはわからない、薬のせいにできるから。ただ、裁判を見ていた里美と加代の父親の顔に、悲しみと憎しみが同居しているのを見た時はつらかった」と話しました。
以上、映画「実録・事件 青梅“姉妹”バラバラ殺人」のあらすじと結末でした。
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