青春の殺人者の紹介:1976年日本映画。「両親殺し」という重いテーマを題材に、20代で映画を撮ると明言していた気鋭の映画監督、長谷川和彦が殺人犯との意識の共有に挑んだ作品です。長谷川は、自らの青春を象徴する映画だとして、思いの丈を画面内に全力投球しています。その意気込みにみごと応えているのがアンチヒーローを演じた水谷豊です。助演陣には、体当たりの演技が瑞々しい原田美枝子。母親役の市原悦子は、密室空間内での愛憎劇を舞台演劇そのままに披露します。その他、豪華ゲストが新人監督の第1回作品に持ち味を添え、同年「キネマ旬報」ベストテンの日本映画ナンバーワンを受賞します。
監督: 長谷川和彦 出演者:水谷豊(斉木順)、原田美枝子(ケイ子)、内田良平(順の父)、市原悦子(順の母)、白川和子(ケイ子の母)、桃井かおり(石川郁子)、江藤潤(宮田道夫)、地井武男(日高徹)ほか