残灰にの紹介:2024年サウジアラビア映画。規律の厳しい女子高で火災が発生して、教師一人と生徒一人が死亡します。生徒が倉庫に鍵をかけて閉じ込められて死んでいたことから、事件性が疑われます。ハセット校長は不良3人組が犯人ではないかと調べ始めます。サウジアラビアの女学校を舞台にしたミステリー作品です。ラストに意外などんでん返しがあります。
監督:カリド・ファハド 出演:アルシャイマ・タイブ(ハセット校長)、カリア・アブ・ラバン(ヴェダト)、アドワ・ファハド(セハム副校長)、ダリン・アルバイド(ヘバ)、アエシャ・アルレファイ(ラナ)ほか
映画「残灰に」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「残灰に」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「残灰に」解説
この解説記事には映画「残灰に」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
残灰にのネタバレあらすじ:起
女子高等学校2300は、門番のアティクが厳重に管理し生徒達が学校に入ったら門の鍵をかけます。校庭では月間優秀生徒の表彰が行われています。セハム副校長が発表したのは、毎月表彰されているアミラです。
がり勉タイプのアミラを良く思っていないのはヘバをリーダーとするモナとマシャエルら3人の不良グループです。彼女らはガムを食べ、隠れて煙草を吸ったりしていて、先生たちにも逆らいます。アファフ先生は彼女らを何時も注意し更生させようとしていますが全く無理でした。
アフィフ先生は妊娠していて、出産前に長期休暇を取ろうと校長に申請していましたが、ハセット校長はあっさり「先生が足りないから無理よ、出産後に産休を取りなさい」と突き放します。
マシャエルの母は用務員をやっていて、マシャエルは用務員室で彼氏に携帯電話で電話をするのが日課です。ヘバやモナも用務員室を利用し、利用料をマシャエルの母に払っています。病気だったアミラの父が退院します。父は絵を描くのが好きで、アミラは親友のラナの誕生日にプレゼントする絵を描いてもらっています。
残灰にのネタバレあらすじ:承
ラナの母は校長のハセットです。ハセットはいつもアミラに負けている成績を叱責します。ラナは母に逆らえず「もっと勉強する」としか言えません。ハセットは女を作って出て行った夫と離婚協議中で、学校の運営はセハムに任せていますが、いつも口出しをしています。
ある日、教科書がなくなったアミラが一人で倉庫に入って行きます。その時、ドアを閉める音と鍵をかける音がしたのです。慌てたアミラがドアに向かって走って行った時に棚を倒してしまいます。棚は将棋倒しのように順番に倒れてアミラは気絶してしまいます。
学校に火の手が上がります。校内は煙に包まれ生徒達は門に走ります。しかしアティクは門を閉めたままいなくなっています。階段では生徒達が連なって倒れて身動きが取れません。アファフ先生は2階の生徒を誘導します。やがて用務員の女性もやってきて生徒達を必死で逃がします。
意識が戻ったアミラは鍵のかかったドアを叩いて叫びますが、誰も来ません。やがて倉庫内に煙が充満し、アミラはドアの隙間から息をしますが見えなくなってしまいました。
残灰にのネタバレあらすじ:転
消防隊が駆けつけて門を壊し、生徒や先生たちを助けます。生徒を誘導して逃げ遅れたアファフ先生は、中庭で倒れて死んでしまいます。そして倉庫からアミラの死体が見つかったのです。葬儀の日、アミラの母は「娘は倉庫に閉じこめられて殺された」とハセットに訴えます。ハセットは言葉を返すことができずに帰ります。
2週間後、修復中の学校で授業が再開されます。ハセットは「門は全て解放する。その代り規則を破った生徒は厳重に処罰するし退学にもする」と厳しい口調で生徒達に話します。自宅では、ハセットはラナに「学校には行かなくていい、家にいなさい」と言います。
ハセットはハセムに内部調査を依頼します。ハセットはいつもアミラをいじめていたヘバら3人が犯人だという証拠を見つけたいのです。やがてモナの携帯のメールを足掛かりに、ヘバら3人を呼んだハセットは、毎日のように一人ずつ話を聞いて問い詰めます。
そんな時、ラナの自宅にアミラの父がやって来て絵を置いて行きます。受け取った祖母はラナに「アミラのお父さんから誕生日プレゼントがきたわ」と渡します。絵を見たラナは、祖母に「アミラを倉庫に閉じこめたのは私なのよ」と言ったのです。祖母は「あなたは頭がおかしくなっているわ、寝なさい。お母さんには言うんじゃないわよ」と言いました。
残灰にの結末
ハセットはヘバら3人に、アミラをいじめていた過去の話を詳しく聞きます。やがて3人がそれぞれ誰かのせいにしだすと、3人を集めてその話を持ち出します。すると仲の良かった3人は罪のなすり合いになります。ハセットは「わかったわ、犯人はヘバよ!警察を呼ぶわ」と言ったのです。
自宅でテレビニュースを見ていたラナはヘバが犯人として捕まった事を知ります。「ヘバじゃない、アミラを閉じ込めたのは私なの」とハセットに言います。ハセットは「知ってたわ」と答えます。
火事の後、火傷で入院中のマシャエルの母を見舞ったハセットは「ラナに逃げろと言ったら、倉庫にアミラが閉じ込められていると言ったのよ」と聞かされます。ハセットは「そのことを警察に行ったら、あなたが用務員室でマシャエル達にやっていたことは全部知っているのよ。親子で路頭に迷うわよ」と脅していたのです。
ラナは「アミラは何もしていない」と言って部屋に戻ると別れた父に電話します。ラナは父に連れられ警察に出頭します。ラナは留置場でヘバに会うと「なんで自首したんだ」と言われます。ヘバも知っていたのです。
この事件でハセットは学校を辞め、セハムが校長になります。セハムは火事の前、倉庫の裏で煙草を吸っていたモナとマシャエルを見つけて「今度やったら退学よ」と叱ります。一人になったハセムは煙草に火をつけます。その時、アミラが倉庫の中で棚を倒したのです。大きな音に驚いたセハムは吸っていた煙草を投げ捨てて校内に戻ります。火事の原因はハセムだったのでした。
以上、映画「残灰に」のあらすじと結末でした。
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