ラスト/ナイトの紹介:2016年イタリア映画。深夜の森の中。事故を起こした車の中で目覚めたヒロイン。事故のショックで記憶喪失になったのか、自分がなぜここにいるのか全くわからない。手がかりは携帯電話だけ。そして、なんとか助けを呼ぼうと車から出たヒロインの前に、わらわらとゾンビ達が現れ…。一夜の恐ろしい出来事を描く、ワンシチュエーションのサバイバル・ホラー。
監督:ジョルジョ:ブルーノ 出演者:アイリーン・ブランディ(ホープ)、ショーン・ジェームズ・サットン(サム)、ジョヴァンニ・ゲオ・ジョンソン(ドーソン)、ヴァレンティーナ・フェランテ(クレア)ほか
映画「ラスト/ナイト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラスト/ナイト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ラストナイトの予告編 動画
映画「ラスト/ナイト」解説
この解説記事には映画「ラスト/ナイト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラストナイトのネタバレあらすじ:起
1人の女性が、車の助手席で目覚めます。斜めに傾いた車は木に衝突して止まっており、女性はその衝撃で気を失っていたようなのです。意識が戻った女性は驚きます。両手は後ろで縛られており、口にはテープが貼られています。運転席で倒れているのは見知らぬ女で、血だらけになって動きません。恐怖に駆られた女性が後部座席を見ると、懐中電灯とカッターナイフが目に入ります。女性は必死に体を後部座席へと滑らせ、カッターナイフで両腕の紐を切り、口に貼られたテープを剥ぎ取ります。懐中電灯を手に、恐る恐る車から外へ出てみます。そこは深い森の中。日が暮れてあたりは真っ暗です。女性は怪我をしている脚を引きずり、大声で助けを呼びながら歩き出します。ふと足元を見ると血まみれの腕が落ちており、その先にある腐敗した男性の死体が目にとびこんできます。女性は悲鳴をあげ、車の中に逃げ帰ります。シートに座って下を見ると、拳銃があることに気づきます。女性は車のエンジンをかけようとキーを回します。その時、運転席の女が息を吹き返しました。女は苦しみながら「助けて」とあえぎ、女性の顔を見た途端、「あんたのせいでみんなが死ぬはめに」と言い残して息絶えます。わけがわからずに怯える女性は、持っていたバッグの中の携帯から警察に電話しますが混線中です。すると着信音が鳴ります。かけてきたのは、ジョエル・シェパード軍曹だと名乗る男性。シェパード軍曹は、女性のことをホープ・ウォルシュ博士と呼びます。彼は、ホープとサム博士を探していたと言います。電話はすぐに切れ、自分の名前がホープだと知った女性は、履歴からサムに電話をします。電話に出たサムは、自分もホープを探しているから、車内に出てほしいと言います。
ラストナイトのネタバレあらすじ:承
ホープは懐中電灯を手に、携帯からサムの声を聞きながら外を歩きます。サムらしき男性が向こうから近づいてきました。ホッとしたのも束の間、サムの背後からゾンビのような人間達がぞろぞろと追ってきます。驚いたホープは走って車に引き返し、ドアを閉めます。遅れて来たサムは車内に入れてくれと懇願しますが、ホープは恐怖に固まったまま。サムはそのまま襲われて死にます。車内で震えるホープに、サラという女性から電話があります。サラはホープの姉で、夫のサムを探していました。自分が見殺しにしたのは姉の夫だと知ったホ―プは、後悔のあまり泣き出します。再びサラから電話があります。サラはサムの身を案じていますが、ホープは本当のことを言えません。そもそもどうしてこんな状況になったのか、記憶を失っているホープにサラが語った話はこうでした。新種のウィルスが蔓延し、世界中でパニックが起こっている。ホープが研究者として働く疾病予防管理センターが、解毒剤を完成させた。しかし解毒剤の数は十分ではなく、暴動を起こした市民がセンターに押し寄せてホープを誘拐した。そんな話は信じられないという様子のホープにサラは、あなたにはアナという娘がいるのよと言います。突然、ホープの背後で物音がします。車内にはもう1人、男が縛られていました。ドーソンと名乗るその男は車の持ち主でした。ドーソンは帰宅途中、見知らぬ女に車を奪われトランクに閉じ込められたのです。その女こそ、運転席で死んでいる女でした。
ラストナイトのネタバレあらすじ:転
ホープは、助かるために行動を起こそうと1人で車外へ出ます。すると感染者達が現れ、ホープのもとにむらがります。驚いたホープは車まで逃げますが、ドーソンはドアをロックしてしまいホープを締め出します。ホープは車の上に逃げ、パニックに襲われます。その時、遠くで音がして感染者達は離れて行きます。車内に戻ったホープは、ドーソンを殴って怒りまくります。時間は刻々と過ぎていきます。シェパード軍曹の救助隊は、未だにホープの居場所がわからないようです。運転席で死んでいた女が生きかえり、襲いかかってきます。ドーソンは首を噛まれて死亡し、ホープも腕を噛まれます。ドーソンの死体を車外に捨て、ホープは大泣きします。サラに噛まれたことを告げると、サラは30分以内に解毒剤を飲まなければ感染すると言います。ホープが誘拐されたのは、解毒剤を持っていたからだと推理するサラ。解毒剤は車内にあるはずだから探しなさいと、泣いているホープを急かします。しかしどこを探しても解毒剤は見つからず、ホープは再び泣き出します。そこへ突然、アナから電話があります。アナはホープに「いつ帰ってくるの?」と尋ねます。ホープの顔に笑顔が浮かび、何があっても帰るわと約束します。アナの声を聞いて勇気を出したホープは、女の死体を車外へ出し、拳銃を持って外へ出ます。感染者達がサムの死体をむさぼっています。ホープはそろそろと近づくと、サムの携帯を拾い、サムの服のポケットをまさぐります。感染者達はホープに気づきますが、襲ってはきません。ホープの体には静脈が浮き出ていて、半ば感染しているため狙ってこないようです。ポケットから見つかったのは、解毒剤とみられるアンプルでした。ホープは笑顔になり、大急ぎで解毒剤を飲みほします。
ラストナイトの結末
しかし、ホープがサラに解毒剤を飲んだことを伝えると、サラは恐ろしい事実を告げます。サムのポケットにあったのは、効き目のない古い解毒剤でした。効果のある新しい解毒剤は数が少なく、政治家や富裕層にのみ配られました。サムが持っていたのは、一般市民のための古い解毒剤だったのです。ショックで茫然となるホープ。再びシェパード軍曹から電話がありますが、力なく「もう来なくていい」と答えます。全てを諦めたホープは、拳銃を口にくわえて引き金をひきます。しかし弾は切れており、自殺することすら不可能です。時間が過ぎていき、全身に感染の症状が現れたホープは、車の上でぼんやりと煙草をふかしていました。車の周りを感染者達がうろついています。ホープは、サムの携帯に残っていた動画を目にします。そこは美しい浜辺で、サム、サラ、アナ、そしてホープがふざけあう幸せな光景が映っています。サラから電話がかかり、ホープは自分がサムを見殺しにしたことを正直に話して電話を切ります。ふと、胸元にふれるとネックレスをしていたことに気づきます。タンクトップから出してみると、新しい解毒剤のアンプルがぶら下がっています。ホープはかすかに笑いました。夜が明け、朝の光が射す森の中。感染者となったホープが、大勢の感染者達と共によろよろと歩いていく姿がありました。
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