あに・いもうとの紹介:1953年日本映画。1936年に映画化されたことのある室生犀星の短篇小説を巨匠成瀬巳喜男が再映画化。森雅之と京マチ子という『羅生門』コンビが兄と妹を演じている。キネ旬ベストテンでは5位に入選。
監督:成瀬巳喜男 出演:京マチ子(もん)、久我美子(さん)、森雅之(伊之吉)、山本礼三郎(赤座)、浦辺粂子(りき)、船越英二(小畑)、堀雄二(鯛一)、ほか
映画「あに・いもうと」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「あに・いもうと」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「あに・いもうと」解説
この解説記事には映画「あに・いもうと」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
あに・いもうとのネタバレあらすじ:起
川の流れる田舎町。東京の看護師学校に通っているさん(久我美子)は、休日だというので帰郷し、親しくしている鯛一(堀雄二)に会おうと彼の実家である製麺所を訪れます。
ところが彼の両親はいつもと違って無愛想でした。それはさんの姉であるもん(京マチ子)の醜聞を耳にしたせいです。
彼女は奉公先で学生と親しくなり、妊娠した挙げ句に暇を出されたのでした。今はお産を控えて実家に戻ってきていますが、噂が広がったお陰で真面目に勉強中のさんまで白い目で見られているのです。
あに・いもうとのネタバレあらすじ:承
さんは困惑しながら実家へ帰ります。父親は昔、川師の親方として威勢がよかったのですが、今は仕事も少なく愚痴ばかり言っています。
兄の伊之吉(森雅之)は石工として評判が高いものの、職人気質もあって気難しい性格。気に入った仕事でないと引き受けません。
結局、元髪結いの母親りき(浦辺粂子)が最近駄菓子屋を始め、家計を支えています。伊之吉はもんが妊娠して帰ってきたことにひどくイライラしていて、外をうろついてばかり。帰ってもんの顔を見ると嫌味を言います。
さすがにもんも度々のことで腹を立て、家を飛び出してしまいます。
あに・いもうとのネタバレあらすじ:転
もんは子供を生むつもりでしたが流産し、やけくそになって乱れた生活を続け、両親に居所も知らせません。
やがてその実家に小畑(船越英二)という24歳の若い男が訪ねてきます。彼こそもんを妊娠させた学生でした。母親のりきから流産などの事情を聞いた彼はお金を置いて出ていきます。
ところが伊之吉がその帰りを待ち伏せし、数回殴りつけた後、散々彼に毒付きます。伊之吉にとってもんは宝物のような存在で、そんな彼女を堕落させた小畑に文句を言ってやりたかったのです。
あに・いもうとの結末
お盆を迎える時期となり、さん、そしてもんも実家に帰ってきます。仕事から帰ってきた伊之吉はもんの姿を見るといつものように嫌味を言い、それから小畑に焼きを入れたことを話します。
するとそれまで黙っていたもんが突然激怒。伊之吉と取っ組み合いの喧嘩を始めます。母親もさんも泣き出しますが、幸い喧嘩は後を引きませんでした。
お盆が終わると、さんともんは一緒にバス停へ。もんはまた帰ってくることを妹に約束するのでした。
以上、映画「あに・いもうと」のあらすじと結末でした。
「あに・いもうと」感想・レビュー
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凄い作品ですね「成瀬監督の「やるせなさ」満載に、「哀しみ」に撃たれました‼️
将に「やるせなきお」の「世界」でしたが「ラスト」に、「救われました‼️」
感動した。