アパレル・デザイナーの紹介:2019年日本映画。社長と意見が対立し会社を辞めていった人気デザイナーの藤村が、会社の立て直しの為に専務に呼び戻されます。才能ある若手を抜擢し、予算を大きく使う藤村に、再び社長が意見をします。26年ぶりの高嶋政伸の主演作。アパレル業界の裏側をえぐりながら、若手メンバーと共に突き進むサクセスストーリーです。
監督:横山翔一 出演者:高嶋政伸(藤村雄二)、堀田茜(加世田京子)、西村美柚(岸本ゆり子)、飯島寛騎(吉野清太)、的場まりん(黒田)、那須沙綾(桜井)、髙尾勇次(山井)、前川泰之(平方祐輔)、高島礼子(片岡)、西村まさ彦(平方圭佑)ほか
映画「アパレル・デザイナー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アパレル・デザイナー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アパレル・デザイナー」解説
この解説記事には映画「アパレル・デザイナー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アパレル・デザイナーのネタバレあらすじ:起
人気有名デザイナーの藤村は、路地で猫を見つけます。猫を追っていくと小さなアパレル会社で型紙をカットするパタンナーの加世田を見つけます。才能を見出した藤村は加世田をパタンナーにスカウトします。
老舗のアパレルメーカーの”HIRAKATA”の役員室で社長の平方圭祐と実の弟で専務の裕輔が、経営危機に際し意見をぶつけています。「本社ビルまで売却し、立て直しを図ってきた社長の方針は間違っている。他社の真似をしても生き残れない」と言って裕輔は、「HIRAKATAの伝統を守りながら、新しいブランドを立ち上げる」と直訴します。「そんなこと誰が出来るんだ?」と聞く社長に、「ここにいる」と呼んだのは藤村でした。
翌日、藤村は加世田を呼び、社内からアシスタントとして吉野を抜擢し、社内生え抜きのメンバーの黒田、桜井、山井に紹介します。いきなり制作部門の体制が変わったことに面白くない黒田ら3人は、早速加世田と吉野をのけ者にし始めます。更に藤村はプレスとして片岡を呼びます。突っ走る藤村に、必死で食らいつく加世田を見た黒田らは、加世田にやっかみの態度を取りはじめます。
一人ついて行けない吉野をゴルフ練習場に誘った片岡は「藤村は以前HIRAKATAのトップデザイナーだった。でも社長と意見が対立し会社を辞め独立したものの、社長からクライアントに圧力をかけられ事務所は倒産したのよ」と教えます。そのころ社長は裕輔に「本当に藤村にやらせていいのか」と責め立てていました。
アパレル・デザイナーのネタバレあらすじ:承
街を歩いている時、片岡のヒールのかかとが取れ、近くにいた岸本が自分のいるショップで直してくれます。店内に飾られた岸本の作った靴に感銘を受けた片岡でした。オフィスでは黒田らの選んだ靴を見て「いいものだか服に合っていない」とダメ出しをします。それを見た片岡は岸本に靴を頼みに行きます。
藤村が吉野に生地の交渉をまかせます。吉野は予算内で収まるように、ランクの落ちる生地で試作するよう話をつけてきます。すると藤村は吉野を連れ生地工場を回ります。地道に歩いて自分で見て生地を決めていく藤村を見た吉野は、「メインの生地は僕に任せてください」と言います。
裕輔が藤村呼び、「予算の削減を社長から言われた」と話します。藤村は「事務所が倒産して、しばらく売れ残りの服を専門に買い取るバッタ屋にいた。そこでブランドのタグを切り取っていた時、HIRAKATAの服がたくさんあった。売れ残る服は作りたくない」と言います。それを聞いた裕輔は「何とかする」と言います。
メンバーが作ったデザインの服が並んでいます。藤村は次々ダメ出しをし、一つだけ「これはいい、誰のデザインだ?」と聞きます。加世田が「私です」と言うと、「加世田を今日からチーフにする、後の3人は加世田のサブに回れ」と命じます。やる気を無くした黒田らが手抜きをしたことを藤村が叱ります。すると黒田ら3人は仕事をボイコットし、オフィスを出て行きます。
アパレル・デザイナーのネタバレあらすじ:転
ざわめく片岡、加世田、吉野でしたが、藤村は「このメンバーでやればいい」と言ってのけます。片岡は岸本を呼んできて、靴つくりを任せます。
加世田には一つ悩みがありました。「少し休みたい」と言う加世田に、藤村は「すっきりして来い」と言います。加世田は実家に帰ります。実家は老舗の呉服屋で母が亡くなり父が一人で切り盛りしています。加世田は父に「店を継ぐのはもう少し待って、やりたいことがまだある」と言います。父は「店の事は心配するな、東京へ帰りなさい」と送り出します。
藤村をはじめ、メンバーは早朝から深夜まで、時には徹夜をしてまで働きづめです。岸本も同様、一人で寝ずに靴を作っています。頑張る加世田に裕輔が話しかけます。「藤村は小さい頃、服も買えないくらい貧乏だったため、母が服を作ってくれた。そんな母が高校時代に亡くなり、自分は人に喜んでもらうため服を作ると決めた・・と話していた」と教えます。
忙しそうに頑張るオフィスに黒田ら3人が「またやらせてください。バッタ屋に大量に持ち込まれるような服を作りたくないと藤村さんが言っていたことを聞いて」と言いながら謝ります。すると藤村も暴言を謝り、チームは復活します。
アパレル・デザイナーの結末
そんな時、片岡が計画し予約していた新作のファッションショーの予定が全てキャンセルされます。そこへ社長が入って来ます。「会社が倒産の危機だ、無駄な予算は使えない、今日を持ってこのチームを解散する」と言ったのです。藤村は、昔社長と一緒に頑張って、会社を大きくした話をして懇願します。社長はハサミで制作中の服を切り裂いて「もう一度言う!解散だ」と出て行きます。
深夜、自宅で酒を飲んでいた藤村に、岸本が「靴が出来ました」届けに来ます。翌朝、藤村は解散したオフィスでデザインを描きます。そこへ加世田と吉野がやって来ます。3人は再び服つくりを始めます。それを見た裕輔が再度社長とかけあいます。
社長に殴られた裕輔が藤村を広い倉庫へ連れて行きます。「ここでショーが出来るか?」と言うと、藤村は喜んで受け入れます。片岡はファッション誌会社に出向き「藤村の新作の特集を書いてくれ」と頼みます。
すべての準備が整い、藤村の新作ショーが始まります。多くの観客が訪れ、大盛況です。その中には社長もいます。ショーが終わると、藤村がステージに立ち、メンバーを紹介します。服は決して一人ではできない事をアピールします。
すべてが終わり、セットが解体されます。藤村が社長に礼を言うと、社長はニヤリと笑って出て行きます。やがてHIRAKATAは大手商社と業務提携し、潤沢な資金で次の大きなショーが決まります。藤村のオフィスでは次のショーに向け新作作りが始まります。
以上、映画「アパレル・デザイナー」のあらすじと結末でした。
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