薔薇とチューリップの紹介:2019年日本映画。現代アートの天才と呼ばれる韓国のネロが、日本で個展を開くためやって来ました。同じ頃ネロにそっくりな留学生が温泉旅館にいました。ネロの絵画が盗作されている情報が流れ、調べていると、ある旅館に盗作とみられる絵画があることを知り、向かったネロはそこで自分とそっくりな留学生デウォンに会い…という内容の韓国の人気グループ2PMのジュノを主役にした日本映画です。
監督:野口照夫 出演者:ジュノ(ネロ/デウォン)、谷村美月(かおり)、玄理(ミョンア)、ふせえり(悦子)、チャンソン(ジンイル)ほか
映画「薔薇とチューリップ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「薔薇とチューリップ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
薔薇とチューリップの予告編 動画
映画「薔薇とチューリップ」解説
この解説記事には映画「薔薇とチューリップ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
薔薇とチューリップのネタバレあらすじ:起
現代アートの天才と呼ばれる韓国のネロ(ジュノ)が、日本で『ネロ・パーク』という個展を開くため来日しています。マネージャーのミョンア(玄理)に冷たくあたり、周囲の関係者には横柄な態度をとる、わがままで自分本位の青年です。
老舗温泉旅館『新かぐらや』では女将が亡くなり、花屋に勤務する一人娘のかおり(谷村美月)が帰って来ていました。跡を継ぐ気のなかったかおりですが、仲居頭の悦子(ふせえり)の働きかけもあり、葬儀の後、いったん旅館に残ることになります。
早速悦子が「仕事をしよう」と言ってかおりにお風呂掃除を命じます。お風呂には留学生のデウォン(ジュノ)が入っていました。かおりが突然入ってきたことで驚いたデウォンは石鹸で滑って頭を打って倒れます。布団に寝かされ、気が付いたデウォンにかおりは「回復するまでいていいよ」と言います。温泉好きが高じて韓国から日本に留学したデウォンにとっては最高のご褒美でした。
ネロの作品の盗作が出回っているという事で調べていると、旅館のフロントに飾られた絵画の画像を見て、ネロはミョンアに告げずに『新かぐらや』に向かいます。ネロがフロントに着くと、デウォンと見間違ったかおりが話しかけました。人違いされていると思ったネロは、風呂に入っているデウォンに出会います。デウォンは顔だけでなく、体格までネロにそっくりです。
薔薇とチューリップのネタバレあらすじ:承
ネロを追いかけてきたミョンア達は、服を交換したデウォンをネロと間違えて連れて帰ります。『ネオ・パーク』に着くと、デウォンがネロに金をもらって入れかわった事を話します。そこでミョンアは、デウォンをネロに仕立てて『ネロ・パーク』を乗り切ろうと、デウォンの教育を始めます。
一方、旅館にいるネロはデウォンになりきったままで、フロントの絵画を買いたいと札束を出します。かおりが『あの絵は死んだ父が描いたものだ』と言うと、『ほかに絵があるなら全部買う』と言ったため、悦子とかおりは亡き父の部屋を探します。そこには父と母が自費出版した『立花清絵画集』の本が数冊ありました。さらにどこかの部屋の鍵が見つかりましたが、どこの鍵かわかりませんでした。ネロは「本も全部買う」と言いますが、かおりは「父の遺産だから一冊は残しておきたい」と言って、残りの本を渡します。
デウォンはミョンアに「僕はやっぱり無理だ」と言いますが、たくさん来ている来場者を見て考え直します。旅館に明光少年と祖父がやって来ました。祖父が亡き母に恋して毎年来ているのです。絵を描くのが好きな明光は、チューリップの絵を描いてネロらに見せます。かおりたちが「上手だ!」と言うものの、ネロは「こんな絵じゃダメだ、絵が好きなだけじゃダメなんだ、あきらめろ」と言います。
薔薇とチューリップのネタバレあらすじ:転
ネロとミョンアは大学の芸術部で一緒に絵を描いていました。ネロは本当はチューリップが好きでよく描いていたものの、教授に「誰でも描くようなものを描いてもダメだ、絵が好きなだけじゃダメなんだ!」と怒鳴られた過去がありました。それ以降ネロは薔薇を描くようになりました。
かおりがネロに「父は絵を描くのが好きで、海外を転々とし、私が生まれた年に外国で死んだ」と話します。ネロが明光にチューリップの絵の描き方を教えています。仕上がった絵は見違えるほどでした。明光は「来年も来るから教えて」と言いますがネロは答えず、かおりが「来てくれるよ」と言いました。
『ネロ・パーク』ではデウォンが絵が描けない事から、ライブペイントをトークショーに変えたはずが、手違いでライブペイントが始まり、TV中継されます。デウォンは開き直って「やってみる」と言って登場すると、温泉マークを描きました。この様子を中継で見て驚くかおりに「本当のデウォンはTVに映っている奴だ」とネロが言います。
そしてネロの絵画が映し出されると、かおりが「どうしてお父さんの絵があそこにあるの?」と聞きます。ネロは盗作を認めました。薔薇の絵を描いて悩んでいる時、立花清の絵を真似て描いた絵画を、教授が展覧会に勝手に出して賞を取ったため、ネロは引くに引けなくなったのでした。
薔薇とチューリップの結末
デウォンの温泉マークの絵が1億ウォンで売れたことから、ミョンアは「このまま偽物ネロで一緒にやろう」とデウォンに言います。しかし雑誌記者がやって来て、立花清の絵画集を見せ「ネロの絵は盗作だ」と言います。ネロが『ネロ・パーク』にやって来て、ミョンアに「記者に立花清の絵画集を送ったのは僕だ」と言います。
そしてネロは一人で海へ行き、自分の絵画を焼き、入水自殺を図ります。かおり、ミョンア、デウォンがやってきてネロを止めると、ネロは弱気な事ばかり言いだします。するとデウォンが「ミョンアがどれだけ心配していたかわかっているのか!」とネロを叱責します。
デウォンとネロは温泉に入りました。そこでデウォンは「偽物はあくまでも偽物だ、楽しい事なんてない」と言います。その後デウォンはかおりに会いに行き「ここで働かせてください、そしてその先にいる人を幸せにしたい」と言うと、かおりが「合格」と言います。
鍵の合う部屋を見つけたかおりは、父の書いた絵を見つけました。それは母が幼いかおりを抱いている絵でした。かおりはその絵をずっと見つめていました。
ミョンアはネロに「どんな絵でも、あなたの描いた絵は最高だ」と伝えます。ネロは『ネロ・パーク』を中止しました。ネロとミョンアはチューリップを部屋に飾り、楽しそうに暮らし始めるのでした。
以上、映画「薔薇とチューリップ」のあらすじと結末でした。
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