閉ざされた森の紹介:2003年アメリカ映画。謎、嘘、陰謀が複雑に絡み合うサスペンス&ミステリー。パナマの密林地帯で7人のレンジャー隊員が行方不明になった。捜索ヘリが現場へ向かうと、何故か彼らは仲間同士で殺し合っている。救出された隊員達の食い違う証言。次第に明らかになる巨悪。やがて尋問担当のトムとオズボーンは、ある組織が暗躍していることを知る。
監督:ジョン・マクティアナン 出演者:ジョン・トラヴォルタ(トム・ハーディ)、コニー・ニールセン(ジュリー・オズボーン大尉)、サミュエル・L・ジャクソン(ネイサン・ウエスト軍曹)、ブライアン・ヴァン・ホルト(レイモンド・ダンバー)、ジョヴァンニ・リビシ(リーヴァイ・ケンドル)ほか
映画「閉ざされた森」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「閉ざされた森」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
閉ざされた森の予告編 動画
映画「閉ざされた森」解説
この解説記事には映画「閉ざされた森」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
閉ざされた森のネタバレあらすじ:7人のレンジャー隊員
舞台は現代。11月1日18時、パナマ運河地帯の密林でレンジャー部隊の実弾訓練が行われていました。ネイサン・ウエスト軍曹率いる部隊の構成員はレイモンド・ダンバー、リーヴァイ・ケンドル、パイク、カストロ、ミュラー、ニュニネズの6人。彼らは激しいハリケーンの中消息を絶ってしまいます。17時間後、捜索ヘリが現場へ向かい3名を発見しますが、彼らは何故か銃を撃ち合っていました。3名の内ミュラーは死亡、ケンドルは負傷のため病院に搬送され、クレイトン基地に拘束されたダンバーは黙秘を貫きます。何が起こったのか全く分からず、基地の尋問官ジュリー・オズボーン大尉は苛立ちます。ダンバーは「この基地以外のレンジャー隊に話す」の一点張りで、数字の「8」に丸をつけたメモを渡してきました。それを聞いた陸軍大佐ビル・スタイルズは、元レンジャー隊員で尋問を得意とする麻薬取締局捜査官トム・ハーディに助力を求めます。
閉ざされた森のネタバレあらすじ:食い違う証言
基地に到着したトムはオズボーンと共に、まずダンバーの尋問を始めました。トムが元レンジャー隊員だと分かると、ダンバーは行方不明の4人は既に死亡していると言い出します。ダンバー曰く、ウエストは黒人のパイクを嫌い、彼に執拗な嫌がらせを続けていました。ダンバーが再び口を閉ざしたため、トムとオズボーンはケンドルの尋問に向かいます。ケンドルはトムの友人でオズボーンの元恋人ヴィルマーが院長を務める病院で治療を受けていました。同性愛者のケンドルはウエストから嫌われ、殺意を向けられていたと証言します。11月1日、ケンドル達は2人1組で訓練を受けていました。途中森の中で突然爆発が起こり、ウエストの遺体が発見されます。どうやら発煙筒の爆発によって殺害されたようです。ひとまずゴール地点の小屋へ向かうと、既にダンバーとミュラーのペアが到着していました。ペアのニュニネズとはぐれたパイクだけがその場にいません。遅れてやって来たパイクはウエスト殺害を認めます。拘束された彼はダンバーとケンドルを近くに呼び、ミュラーとニュニネズを殺害して軍曹殺しの罪を着せようと提案します。全員で話の辻褄を合わせれば、軍曹殺害犯を始末した英雄になれると唆すパイク。ダンバーがミュラーに銃を向けたことで小屋の中はパニックになります。発砲音が響く中、気絶したケンドルはダンバーに担がれ救助されました。「ダンバーが皆を殺した」と証言するケンドル。しかし基地に戻ったトム達がケンドルの証言を教えると、ダンバーは真っ向から否定しました。
閉ざされた森のネタバレあらすじ:麻薬売買
ダンバーは、ケンドルとミュラーが麻薬売買に手を染めていたことを暴露します。そしてウエストを撃ったのは自分ではないと主張しました。ウエストの死因がケンドルの証言と食い違っている点に着目したトム。ダンバーはウエストの死因は爆発ではなく至近距離からの銃撃だと言います。11月1日、ウエストの遺体を発見したダンバー達が小屋へ向かうと、パイクとはぐれたミュラーが1人焚き火をしていました。遅れて現れたパイクはウエストの死を知らず、殺したのは自分ではないと騒ぎます。犯人は麻薬売買の露見を恐れたミュラーだと叫ぶパイク。激高したミュラーがパイクを射殺し、ミュラーと手を組んでいたカストロとニュニネズがダンバーとケンドルを脅して辻褄合わせを強要します。拒んで逃げ出したダンバー達を追うミュラー。発砲するミュラーをやむなく射殺したところへ、捜索ヘリが到着したとダンバーは証言しました。そして麻薬を流していたのはヴィルマーだと話します。トム達は急いで病院へ向かい、かなり強引な方法で自供させます。罪を認めたヴィルマーは、麻薬売買の共犯者はミュラーとケンドルだと話します。再びケンドルの尋問を行うと、彼とダンバーが同じ言い回しを使っていることに気づきました。2人が口裏を合わせていると考えたオズボーンはケンドルを激しく尋問します。すると突然ケンドルが苦しみ出し、大量の血を吐いて死亡しました。死の間際、彼はオズボーンの手のひらに数字の「8」を書きます。ダンバーのメモにもあった数字の「8」。それを見たトムは、スタイルズから聞いていたあるグループについて話します。そのグループは危険な任務に携わっていた精鋭部隊でしたが、軍を離脱して現在は麻薬組織になっているらしいのです。グループの名称は「セクション8」。トムはウエストと憎み合っていたらしい彼らが犯人かも知れないと考えます。
閉ざされた森のネタバレあらすじ:思わぬ真実
一方、ヴィルマーがワシントンの刑務所に護送される時刻が近づいていました。彼はトム達に「パイクと一緒の護送機に乗せられるのか?」と問いかけます。おかしいと思ったトムが聞き返すと、彼は「ダンバーは黒人だ」と言い出しました。トム達が尋問していたのはダンバー本人ではなく、ダンバーと認識票を取り替えたパイクだったのです。トム達は護送直前のパイクを基地に引きずり戻します。観念したパイクは真実を話し始めました。あの日、ミュラー達が言い争う小屋にウエストが乗り込んできました。彼は麻薬売買を嗅ぎつけ、ミュラー達を粛清しにやって来たのです。カストロとニュニネズが射殺され、パイク達は小屋から逃げ出します。その1時間後、一緒に逃げていたパイクとケンドルは瀕死のダンバーを発見。そこへ現れたウエストはミュラーに射殺されます。軍曹殺害の嫌疑から逃れるため、ダンバーはパイクと認識票を取り替えて欲しいと頼み死亡しました。パイクの証言が終わった後も何か気にしている様子のトムは、スタイルズの執務室で2人きりになります。そしてスタイルズこそが今回の事件の黒幕だと言いました。クレイトン基地の麻薬売買を統括するスタイルズは、ウエストが麻薬について調べていることを知りミュラーとケンドルに殺害を命じたのです。ケンドルを毒殺したのもスタイルズでした。罪を認めた彼は隙をついてトムを殺害しようとしますが、室外で話を聞いていたオズボーンによって射殺されます。
閉ざされた森の結末
事件は終わり、命を救われたトムはオズボーンに礼を言います。「話の辻褄さえ合ってりゃいいんだ」と言い残し基地を去っていくトム。オズボーンはパイクも頻りに使っていた「辻褄合わせ」という言葉が引っかかり、トムを尾行します。彼はビリヤードの玉を模した目印のある建物に入っていきました。目印には大きく数字の「8」が書かれています。地下の一室でくつろぐトムに銃口を向けるオズボーン。彼女はトムこそがセクション8のメンバーで、真の黒幕だと考えました。その時、彼女の背後に何者かが近づきます。オズボーンが慌てて振り返ると、そこにいたのは死亡したはずのウエストでした。驚くオズボーンをよそに、親しげに話すトムとウエスト。更にパイク、ダンバー、カストロ、ニュニネズまでもが現れます。彼らもまたセクション8のメンバーだったのです。セクション8は軍の内部調査機関として、麻薬に関わる人間を突き止めるため潜入捜査を行っていたのでした。今回の働きを評価されたオズボーンはセクション8への勧誘を受けます。カストロがトムに「どうぞ、大佐」と酒を勧め、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「閉ざされた森」のあらすじと結末でした。
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