ベル・カント とらわれのアリアの紹介:2017年アメリカ映画。南米のある国での工場建設プロジェクトのため出張する日本人ビジネスマン。しかし工場建設には乗り気ではなくパーティで歌う歌手と会うのが目的でした。しかし、パーティにテロリストが乱入、参加者を人質にとります。膠着状態が続く中、人質とテロリストに交流と恋愛感情が生まれますが、その関係はどうなるのでしょうか?『ベル・カント とらわれのアリア』は、1996年12月から1997年4月にフジモリ大統領政権下で起こった「在ペルー日本大使公邸占拠事件」を題材に、渡辺謙、加瀬亮にジュリアン・ムーアなどのキャストで固めた国際的な映画となっています。
監督:ポール・ワイツ 出演:ジュリアン・ムーア(ロクサーヌ・コス)、渡辺謙(ホソカワ)、セバスチャン・コッホ(赤十字のメスネル)、クリストファー・ランバート(フランス大使ティボー)、加瀬亮(ゲン・ワタナベ)、テノッチ・ウエルタ(ベンハミン指揮官)、マリア・メルセデス・コロイ(カルメン)、ほか
映画「ベル・カント とらわれのアリア」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ベル・カント とらわれのアリア」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ベル・カント とらわれのアリアの予告編 動画
映画「ベル・カント とらわれのアリア」解説
この解説記事には映画「ベル・カント とらわれのアリア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ベル・カント とらわれのアリアのネタバレあらすじ:起・人質事件の発生
ホソカワ(渡辺謙)は日本の実業家。南米のある国での工場建設プロジェクトがあります。現地に到着したホソカワは通訳のゲン・ワタナベ(加瀬亮)と車中で「この国は貧しい」と、工場建設は時期尚早と考えます。工場建設に熱心な政府は、マスダ大統領を主賓とし、副大統領公邸でホソカワがファンのオペラ歌手、ロクサーヌ・コス(ジュリアン・ムーア)のコンサートを開催します。
パーティ会場ではマスダ大統領が来ないことがわかりますが、ホソカワはコスと会えて機嫌がよくなります。コスのコンサートで静かに歌を聞く人々、しかし突然ベンハミン(テノッチ・ウエルタ)率いるテロリストが乱入し、参加者を襲撃、マスダ大統領を探し人質にしようとします。
恐怖の一夜が過ぎ、朝になると赤十字のメスネル(セバスチャン・コッホ)が公邸に到着します。メスネルはテロリストに銃を向けられながらも、人道支援と人質開放交渉のため副大統領公邸内部に入ります。テロリストたちは、大統領を連れて来れば人質を解放すると言います。メスネルは銃で脅されながらも、けが人を治療します。
ベル・カント とらわれのアリアのネタバレあらすじ:承・人質のために歌うコス
テロリストたちは女性と病人は開放することに決め、政府に囚われているテロリストの釈放を交渉条件とします。テロリストの指示で女性と病人は公邸から出ていきますが、オペラ歌手のコスは有名人で重要と考えられ、髪を引っ張られて人質として残されます。コスがいないことを心配し、解放された人質が公邸に戻ると、テロリストに射殺されます。
外では、世界中の報道機関と警察が公邸を取り囲みます。テロリストは政府を批判する横断幕を掲げ、世界に自分たちの正当性をアピールします。ホソカワは今回の件は、コスの歌を聞きに来た自分の責任だとコスに詫びますが、コスも自分は金のために来た言い、慰められます。
人質たちは時間を持て余し掃除などをしますが、テロリストに銃を向けられ脅されます。公邸内の水が止められテロリストは世間の関心を引くため、コスに公邸のベランダから歌わせることを考えます。乗り気でないコスも周囲を救うために歌うことにします。フランス大使・ティボー(クリストファー・ランバート)がピアノを伴奏し、コスはベランダから世界に向けて歌います。人質とテロリストは彼女の歌を喜び、水の供給も再開されます。
ベル・カント とらわれのアリアのネタバレあらすじ:転・人質とテロリストの恋愛と交流
コスは、歌ったことによりテロリストから個室を与えられ、テロリストのカルメン(マリア・メルセデス・コロイ)が毛布を運びます。メスネルは外部から人質の暇つぶしのためのゲームなどを運びますが、テロリストを怒らせてしまいます。
人質は時間を持て余し、ホソカワはチェスをコスに教え、コスはピアノを演奏します。ゲンはカルメンに英語とスペイン語を教え始めます。しかし、人質がテレビを見ようとするとテロリストたちは怒ります。ゲンはカルメンの学習能力を気に入り、恋愛感情を深めていきキスをします。
メスネルはテロリストのリーダー・ベンハミンと交渉し、獄中のテロリストの釈放と引き換えにテロリストをベネズエラ経由でスウェーデンに亡命させることを持ちかけます。人質たちは夕食会を開催、テロリストも加わり交流が行われます。
コスはホソカワに恋愛感情を抱き、彼を個室に招き関係を持ちます。その夜、ゲンもカルメンと愛し合います。
ベル・カント とらわれのアリアの結末:人質事件の終結、友情と恋愛の行方
若いテロリストがコスのように歌を歌いますがうまくいかず、彼は気が動転して木の上に登ります。周囲は彼をなだめます。人質全員が公邸の庭に行くよう指示が出されます。人質たちは喜び、走り回りテロリストとサッカーを始めます。コスが木に登ったテロリストの男に歌を教えていると、政府軍が乱入し、男を射殺します。
政府軍は手を上げ投降するテロリストをも殺害します。ゲンはカルメンを「俺の妻だ!」と叫び助けようとしますが、政府軍に止められます。ホソカワはカルメンを守ろうとし、二人とも射殺されてしまいます。テロのリーダーのベンハミンも殺され、事件は収束します。
政府軍は喜び、テロリストの死体を回収します。マスダ大統領と人質はバスに乗り、マスダ大統領は市民と勝利を喜びますが、コスとゲンは愛する人を失い、悲しみの表情です。
1年後、コンサートで歌うコス。そこには悲しみから立ち直れないゲンの姿がありました。
以上、映画「ベル・カント とらわれのアリア」のあらすじと結末でした。
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