ブラック・シーの紹介:2014年イギリス,ロシア映画。黒海に眠る金塊を積んだ伝説の潜水艦「Uボート」を巡って、旧型の潜水艦で捜索に乗り出した12人の男たちがそれぞれの思惑を露わにして激しく対立する姿を描いた海洋サスペンス作品です。
監督:ケヴィン・マクドナルド 出演者:ジュード・ロウ(ロビンソン)、スクート・マクネイリー(ダニエルズ)、ベン・メンデルソーン(フレイザー)、コンスタンチン・ハベンスキー(ブラッキー)、ボビー・スコフィールド(トビン)ほか
映画「ブラック・シー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ブラック・シー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ブラック・シーの予告編 動画
映画「ブラック・シー」解説
この解説記事には映画「ブラック・シー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ブラック・シーのネタバレあらすじ:起
イギリスのサルベージ会社「アゴラ社」で11年間勤務していた潜水艦のプロフェッショナルのロビンソン(ジュード・ロウ)はある日突然解雇を言い渡されます。仕事熱心のあまり妻子にも去られたロビンソンは次の職探しに乗り出しますが中々見つからず、同じく解雇された仕事仲間のカーストン(ダニエル・ライアン)やブラッキー(コンスタンチン・ハベンスキー)と共に酒場で飲んでいた時、カーストンは耳寄りな儲け話を持ちかけてきました。黒海の底には、金塊を乗せて沈んだ旧ナチスドイツの潜水艦「Uボート」が眠っているというのです。ロビンソンとブラッキーは探索用の潜水艦を調達するため、カーストンの紹介で出資者の元を訪れます。Uボートの金塊は、第二次世界大戦の時にナチスドイツがソ連に要求した出資金であり、存在しないと言われていたものでした。Uボートを発見したアゴラ社は領海国のグルジアと取引してUボートを確保しようとしたのですが、グルジアとロシアとの間に紛争が発生したため断念していたのです。ロシアはその取引を知らず、またグルジアはUボートの場所を知らないので、両国とアゴラ社にばれないように密かに金塊を奪ってしまおうということでした。ロビンソンらは、金塊の4割を出資者に渡すことを条件に、古いロシア製の潜水艦を用意してもらいます。ロビンソンはブラッキーやカーストン、それにイギリスやロシアの潜水艦乗りなど計11人のメンバーをかき集め、出資者の部下であるダニエルズ(スクート・マクネイリー)も同行することになります。
ブラック・シーのネタバレあらすじ:承
ところが出航当日、カーストンの友人だというトビン(ボビー・スコフィールド)という青年がやってきて、カーストンが自殺したということを告げます。ロビンソンはトビンをメンバーに向かい入れます。しかし用意された潜水艦は予想以上に老朽化が進んでおり、メンバーはメンテナンスに追われます。ロビンソンは船内に脱出用スーツが3着あるのを見つけますが、とりあえず黙っておくことにしました。やがて潜水艦はようやく出航しますが、金塊の取り分を巡ってメンバーの意見が割れ、次第に対立を深めていくことになります。トビンは潜水艦の経験は非常に浅いのですが、もうじき父親になる予定なのでどうしても金が必要なのです。潜水艦はロシア駆逐艦の目を逃れながら進んでいきますが、やがてイギリス人とロシア人の対立が激化、ある時メンバーの一人が勝手に無線を使って宝くじの当たりくじを手に揉めはじめたので、ロビンソンは唯一の無線を破壊してしまいます。
ブラック・シーのネタバレあらすじ:転
目的地が近づくにつれ、メンバー間の対立は不可避となり、そして遂に事件が起こりました。ブラッキーがトビンのミスを咎めたのをきっかけに潜水士のフレイザー(ベン・メンデルソーン)と口論となり、カッとなったフレイザーはブラッキーを刺殺してしまったのです。その際にこぼれたエンジンオイルに火が付き、潜水艦は爆発を起こして沈み始めます。これを機にイギリス勢とロシア勢の狭い艦内での抗争が始まりましたが、ロビンソンは片言のロシア語を話して何とか仲裁しようと試み、両者は和解します。そして遂に目的地のUボートに到着、金塊の回収作業が始まりましたが、金塊は予想以上に重く、潜水員のレイノルズ(マイケル・スマイリー)は崖から転落して命を落とします。辛うじて金塊を回収したメンバーを前に、ダニエルズは遂に真相を打ち明けます。金塊引き上げの件は実はアゴラ社が裏で糸を引いていたものであり、出資者は雇われた役者で、カーストンも利用されていただけだったのです。アゴラ社は既にグルジアと話をつけており、メンバーは海事法違反で逮捕される運命でした。
ブラック・シーの結末
ロビンソンは醜い企みにメンバーを巻き込んでしまったことを深く悔やみ、危険を冒してまで浅瀬の多いエリアを潜り抜け、警戒の緩いトルコに上陸する計画を立てます。Uボートから回収したドライブシャフトを取り付けた潜水艦は出発しましたが、前方には幅100mの谷があり、しかも浮上すれば逮捕は免れないので、やむなくロビンソンは谷の隙間を突き進む決断を下します。しかし、どうしても浮上したいダニエルズはフレイザーに入れ知恵し、フレイザーはエンジン担当のザイツェフ(セルゲイ・プスケパリス)を殺してしまいます。艦内の誰もがダニエルズの仕業と気付いたその時、艦内で爆発が発生、浸水が始まりました。トビンは失神してしまい、ロビンソンは急遽蘇生措置を取ります。その間にダニエルズはハッチを閉めてメンバーらを見殺しにしますが、自らも服をハッチに挟めてしまい、モロゾフ(グリゴリー・ドブリギン)に見捨てられたダニエルズは溺死します。ロビンソンは生き残ったトビンとモロゾフに脱出用スーツを着せ、自分は後から脱出すると言って二人を先に脱出させます。無事に脱出を果たしたトビンとモロゾフのもとに残りの脱出用スーツが浮上してきました。しかし、その中にあったのはロビンソンではなく、ありったけの金塊とロビンソンの家族の写真でした。
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