ぼくたちの家族の紹介:2013年日本映画。母の余命1週間という突然の病気で試される本当の家族愛。母を救うために兄弟が奮闘します。バラバラだった家族に隠された、さまざまな問題が噴出し、そして関係を見つめなおす。家族の再生していくさまを描く。
監督:石井裕也 出演者:妻夫木聡(若菜浩介)、原田美枝子(若菜玲子)、池松壮亮(若菜俊平)、長塚京三(若菜克明)、黒川芽以、ユースケ・サンタマリア、鶴見辰吾、板谷由夏、市川実日子、ほか
映画「ぼくたちの家族」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ぼくたちの家族」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ぼくたちの家族の予告編 動画
映画「ぼくたちの家族」解説
この解説記事には映画「ぼくたちの家族」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ぼくたちの家族のネタバレあらすじ:起
若菜家の長男・浩介は、結婚して家を出ています。妻の深雪は妊娠3か月で、心身ともに大変な時期で、浩介は母・玲子に電話で深雪の妊娠を伝えました。すると孫の誕生をとても喜ぶ玲子。
一方、次男の俊平は大学生ですがまともに大学に通っておらず、いつも玲子に甘えて金の工面をしてもらっています。
夫・克明と二人で暮らす玲子は、最近物忘れがひどいことを気にはしていますが、そのことを俊平に相談すると、「大丈夫だろう」と軽く流されてしまいました。
後日、浩介と深雪の両親を交え食事をすることになりました。その食事の場で玲子は、深雪の名前を間違えたり、意味不明な事を口走ったりします。挙句の果てには息子の浩介の名前を俊平と呼んでしまうなど、場の雰囲気を壊してしまう玲子。「家族がバラバラになるのは嫌だ」と場違いなことを叫んで、みんなを驚かせてしまいました。
不審に思った浩介と克明は翌日、玲子を病院に連れて行きます。そして医師の口から聞かされたのは、脳に腫瘍ができているという事と「余命1週間」というあまりにも短い余命宣告でした。
ぼくたちの家族のネタバレあらすじ:承
その日のうちに入院することになった玲子のことを話し合うために、俊平も含め家族で集まります。そこへ病院から電話があり、玲子が暴れていると連絡がありました。急いで病院に駆けつけた浩介に「あなたは誰?」と尋ねる玲子。俊平のことは理解しているにもかかわらず、自分のことは忘れられて浩介はひどくショックを覚えます。
玲子は俊平に、家族への不満をべらべらと話しだします。浩介の中学時代の引きこもりや、夫の稼ぎが少ないこと、そして「本当は家族でハワイに行きたかった…」と話す玲子。
その夜は病院に克明が泊まることになります。うろたえる克明は正直頼りにならず、のんきな俊平は、玲子の病気を楽観的に考えています。母の突然の余命宣告に茫然としながらも、仕事・自宅・病院の往復をこなし、長男として何とかしようとする浩介。俊平を見ていると腹立たしく思いますが、「中学時代に引きこもりになったときから、家族はばらばらだ」と俊平に言われしまい、浩介は何も言えなくなります。
ぼくたちの家族のネタバレあらすじ:転
子供がこれから生まれてくる時に、母親の病気もあり現実を受け止められない浩介。そこに俊平から電話があり、玲子がサラ金で金を借りていたことを知ります。玲子には300万以上の借金があり、家のローンや会社を経営する父親にも莫大な借金があります。自己破産をすると保証人となった浩介までかぶることになり、自己破産だけは絶対にできません。
もし手術となったら多額のお金がかかりますが、若菜家にはそんな余裕はなく、浩介は深雪に金のことを相談します。しかし「金の工面はできない」と冷たく言い放たれてしまいました。そして一緒に見舞いに行くことも拒否されてしまいました。
そんな時、手術や薬に頼っても仕方がない段階だと言われ、医師から退院して家で療養するようすすめられます。医師から冷たく見放された浩介ですが、なんとか玲子を受け入れてくれる病院を探そうと奔走します。何軒も病院をまわり、治療をしてもらえないか尋ねる浩介ですが、なかなか受け入れてくれる病院はありません。そんな浩介の姿を見て、俊平も自分にできることをしようと奮起します。
浩介は仕事と病院探しにへとへとになり、玲子に会いに見舞いに行きます。これまで迷惑をかけたことを謝りる浩介に、玲子は「そんな昔のことは忘れた。辛い時は笑おう」と笑顔で話します。いつでも前向きで明るい玲子を見て、涙が止まらない浩介。
そして俊平と手分けして、病院を探し回っていた何件目かの病院で、俊平は運命の医師に出会います。その医師は脳腫瘍ではなく、治療法がある悪性リンパ腫の可能性があると指摘。そして詳しい検査ができる病院を紹介してくれました。
ぼくたちの家族の結末
浩介は、実家でいつも母親が水をやっていた植物の下に隠してあった手紙を見つけます。自分に何かあったときのために、手紙を残していた玲子。自分が持っているものを売った金で葬式をあげ、子供たちには迷惑をかけないよう書いてありました。
そして玲子は悪性リンパ腫を確かめる手術を受け、悪性リンパ腫であることが確定し、治療の余地があるとみなされほっとする浩介たち。安心した浩介たちは3人で泣きます。その後、玲子は手術を受け、回復に向かっていきます。
一か月後、外資系の会社に転職を決めた浩介。俊平は大学を辞めて父親の仕事を手伝うことになります。そんな時、玲子の病気がわかって以来一度もお見舞いに行かなかった深雪が玲子の病室をあらわれ、玲子と和解。お腹の子供に向かって「おばあちゃんですよ」と呼びかける玲子を見て、これから家族で借金を返していくために頑張る浩介たちでした。
以上、映画「ぼくたちの家族」のあらすじと結末でした。
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