武士道シックスティーンの紹介:2010年日本映画。誉田哲也原作の同名小説を映画化したものです。剣道をきっかけに出会った正反対の2人の少女。そんな2人が剣道に、相手に本気で向き合い互いに成長して行く青春ストーリーです。
監督:古厩智之 出演:成海璃子(磯山香織)、北乃きい(西荻早苗)、石黒英雄(磯山和晴)、荒井萌(田村咲月)、山下リオ(久野こずえ)、ほか
映画「武士道シックスティーン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「武士道シックスティーン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
武士道シックスティーンの予告編 動画
映画「武士道シックスティーン」解説
この解説記事には映画「武士道シックスティーン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
武士道シックスティーンのネタバレあらすじ:起
幼い頃から父の道場で鍛えられ、中学チャンピオンとして名をはせていた磯山香織(成海璃子)。そんな彼女が、中学の大会で同級生の西荻早苗(北乃きい)に敗れてしまいます。同学年に負けたことがなかった香織は大きなショックを受け、次こそは早苗を倒してやろうと彼女と同じ高校へ進学することにしました。
剣道部に所属した香織は、改めて早苗と対戦します。気合を入れて香織は戦うのですが、あまりにも早苗が弱小で失望してしまいます。一方の早苗は、教室で一人宮本武蔵の本を眉間にしわを寄せながら読んでいる香織に興味津々で、「カッコいい!!」と思わず口にするのでした。香織から敵対視されていると気付いた早苗が訳を尋ねると、「お前を倒すためにこの学校に入ったのにがっかりだ!」と言われ、このことでようやく早苗は中学の大会で香織と対戦したことを思い出します。
部の練習で、先輩たちに対しても「声が出ていない!」など、生意気な態度を見せる香織。すると怒った主将が、香織に勝負を挑んできました。力任せに香織が主将を倒し、主将は手を怪我してしまいます。顧問が「剣道は殺しあいではない!」と香織を注意しますが、「だから勝てないんだよ!」と吐き捨てる香織。持っている竹刀をみんなに見せて、「これは刀だ!みんなをこれでインターハイに連れて行く!」と宣言するのでした。
その日の帰り道、早苗は「あれはやりすぎだよ…」と声を掛けます。「強くなるためには当然だ!」と真顔でお耐える香織に、早苗は家に遊びに来ないかと誘います。すると香織から、逆に家に来ないかと誘われた早苗は大喜びでついて行きました。香織に連れて行かれたのは、彼女の実家の横にある道場で、そこで香織は早苗に勝負を挑んできます。逃げ惑う早苗を追いつめる香織。すると香織の父親がやってきました。「戦う気がないやつを追い込んでどうするんだ!」と、しかられる香織。早苗が、「私が強くなりたいから稽古を頼んだんです!」と助け船を出し、何とかその場をごまかしましたが、このことで香織は早苗に借りができたような気がして余計にイライラしてしまいます。
早苗が帰った後、香織は父親の厳しい稽古を受けます。父親から「剣道を初めて2,3年目の奴に負けるなんて…。インターハイで優勝する約束を果たせよ!」と厳しい口調で言われ、香織は父親の言葉をかみしめるのでした。
武士道シックスティーンのネタバレあらすじ:承
香織の母親は幼い頃に亡くなり、今は父親と兄の磯山和晴(石黒英雄)の三人で暮らしています。和晴も昔は剣道をしていましたが、中学の時に岡巧(賀来賢人)に負けて以来、剣道を辞めていました。厳しい父親のいいなりになっている香織に和晴は、「自分の道を進めばいいんだよ。」とアドバイスをしますが、香織は父親の教えを破る気はありません。
その後も、早苗の本当の強さを引き出すために、実家の道場で勝負を挑み続ける香織。そんなある日、早苗は香織をケーキバイキングに連れて行きます。ゲームセンターへ行き、ショッピングを楽しむなど、普通の女子高校生の遊びを満喫する二人。その後もいつも通り道場で訓練をして、その時に香織から「動きが良くなった!」と褒めてもらえた早苗はうれしくて、だんだんと剣道が楽しいと思えるようになるのでした。
近づくインターハイ予選の選手が顧問から発表されます。先鋒は香織で、早苗は補欠として選手に選ばれました。一年で補欠になった早苗は大喜びですが、香織は納得しません。
そして大会の日、順調に勝ち進める香織は、早苗に自分の父親の道場に入門するようすすめます。「学校で稽古をつんでも意味がない!」と話す香織に、早苗は「勝手なことばっかり言わないでよ!」と言い、口論となった末に香織が階段から落ちて左手を怪我をしてしまいました。その後の試合で香織は片手だけで勝負し勝利をしましたが、試合後に倒れてしまい、怪我を隠して試合をしていたことがバレてしまいます。
顧問は、早苗とは別の補欠を出そうとしますが、香織は「西荻を出してください。」と土下座をしてお願いします。「西荻は本当は強いんです。みんなで西荻に力を貸してください。」と話す香織の熱く強い思いが伝わり、西荻が代わりに試合に出ることになりました。早苗の剣道は香織の攻める剣道と違い、真逆で引いて引いて一瞬の隙をつくというものです。その事をアドバイスして早苗は試合に無事勝つことができ、インターハイにも出場する事が決まりました。勝った早苗にどうだったか尋ねる香織。早苗は「うれしい、すごく!」と笑顔で答え、それを聞いて香織も微笑むのでした。
武士道シックスティーンのネタバレあらすじ:転
試合後、ケガが治ったにもかかわらず部の練習に顔を出さない香織。インターハイまであと一か月になり、顧問からメンバーが発表されます。先鋒は自分がつとめると知り、驚きのあまり「えぇ?!」と素っ頓狂な声を出す早苗。その後も部に顔を出さない香織が気になる早苗は、「また一緒に剣道しよ!」と声を掛けます。しかし「もう剣道はやらない!」と香織から言われ、早苗は「一緒にインターハイに行く約束をしたじゃん!」と必死で説得します。「あんなしょぼいチームで勝てるはずがない!」と言い切る香織に、早苗は「もういいよ!1人でずっといればいいよ!」と怒ってしまい、2人はついにすれ違ってしまいました。
何のために剣道をするのかよくわからなくなった香織は、父親に剣道を辞めることを伝えます。すると父親から「お前は何のために剣道をしてきたんだ?」と聞かれ、「何のために勝つのか分からない…」と答える香織に父親は、「わかるまでは道場に来るな!」と言いました。母親がいない和晴や香織に、剣道を通して厳しく育てるしかなかった香織の父親。そんな父親に褒めてもらいたくて、和晴も香織も剣道を一生懸命頑張って練習してきました。しかし何のために強くなり、剣道を続けるのかを分からなくなり辞めてしまった和晴が、「剣道から離れてみてわかったことがある。」と香織に話して聞かせます。
兄の話を聞いて思い悩む香織の元に、早苗がやってきます。「香織がいないと剣道をしていても楽しくないよ。一緒に稽古をしていた日々が楽しく、また一緒に剣道をしたい!」と誘います。しかし香織は何も言わず、早苗は仕方なく帰ることにしました。
武士道シックスティーンの結末
そんな時、早苗は行方が分からなくなっていた父親から連絡があり、会うことにします。借金をして家を出て行った父親は、今はファミレスでアルバイトをしていました。早苗は剣道でどうすれば強くなれるのか相談します。すると、「九州にスポンサーを見つけたから、お母さんと再婚して福岡に行こう!」と言われた早苗は、勝手なことばかり話す父親に激怒。父親から「大事なのは勝ち負けではなく、好きかどうか。勝負する不安と好きな気持ちを天秤にかけて勝負に挑めば、迷いはなくなる」と教えてもらいました。
決心がついた早苗は、それからは必死で練習を重ねます。そんな早苗の姿を遠くから見ている香織。ある日、早苗は、香織に果たし状を渡し、自分が勝てば香織が部に戻ることを約束させます。剣道をやめようとしていた香織は父のいる道場に向かいました。すると、これまで剣道を押し付けていたことを父親が謝罪してきました。「自分の好きな道を進めばいい。」と言われた香織は、早苗が待つ勝負の場へと急ぎます。三本勝負で決着を決めることになりました。勝負をしていると最中に、早苗は九州に引っ越すことを伝えました。香織は「剣道をしていれば、いつかまた会える!」と言い、笑顔で対戦する二人がいました。
そしてもう一度、部に戻って剣道の練習をすることにした香織。顧問と部員たちに土下座をして謝り、もう一度一緒に戦うことを決心します。そしてインターハイで香織は先鋒として、早苗は次鋒として試合に出ることになりました。2人はそれぞれの持ち味を出し戦い、ベスト16に入ることができました。その翌年、17歳になった2人はインハイの舞台で再会。決勝で会うことを約束して、物語は終わりました。
以上、映画「武士道シックスティーン」のあらすじと結末でした。
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