8月のクリスマスの紹介:2005年日本映画。韓国映画「八月のクリスマス」を日本版にリメイクした作品。主人公を演じるのは「月とキャベツ」以来、8年ぶりに映画出演をする歌手の山崎まさよし。彼が、音楽と主題歌も担当している。父から引き継いだ小さな写真館を営む穏やかな一人の男性が、実は病魔に侵されており、そのことを誰にも打ち明けずに生活してた。そんな時に一人の若い女性と出会い…。
監督:長崎俊一 出演:山崎まさよし(鈴木寿俊)、関めぐみ(高橋由紀子)、井川比佐志(雅俊)、西田尚美(純子)、ほか
映画「8月のクリスマス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「8月のクリスマス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
8月のクリスマスの予告編 動画
映画「8月のクリスマス」解説
この解説記事には映画「8月のクリスマス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
8月のクリスマスのネタバレあらすじ:起
父から譲り受けた写真館を営む鈴木寿俊(山崎まさよし)は、年老いた父親と二人暮らしをしています。明るく穏やかで、子供たちからも人気がある寿俊ですが、実は病魔に侵されていました。そのことを誰にも打ち明けることなく、残された時間を静かに暮らしている寿俊。
ある日、友人の葬式に参列した寿俊が店に帰ってくると、店の前で高橋由紀子(関めぐみ)が待っていました。近所の小学校の臨時教員をしている由紀子は、急ぎで写真の現像をしてほしいと頼みます。その後もたびたび写真館を訪れるようになった由紀子は、次第に寿俊と親しくなっていきます。
寿俊には嫁いでいる妹・純子(西田尚美)がおり、純子は父親と兄を心配してたびたび家へ帰って来ていました。縁側に座りスイカを食べていると、純子が地元に帰ってきた佳苗(戸田菜穂)の話をします。佳苗は純子の友達で、寿俊のかつての恋人でもあります。
佳苗の夫はギャンブルにはまり、暴力を振るうなどして佳苗が困っていることを話す純子。「まだ佳苗のことが好きなの?」と尋ねる純子に対して、寿俊は仕事の話にすり替えるなどして、いつも笑って返事をごまかすのでした。
8月のクリスマスのネタバレあらすじ:承
ある日、寿俊がバイクで町を走っていると、由紀子の姿を見つけます。登校日にもかかわらず、学校に来ない生徒を心配して探し回っている由紀子。寿俊はバイクの後ろに由紀子を乗せて、子供の行方を捜します。
無事子供は見つかり、学校まで由紀子を送っていく寿俊。学校へ着くと由紀子は貧血で倒れてしまい、寿俊が保健室へ送り届けます。由紀子が目を覚ますと寿俊の姿はありませんでした。
翌日、礼を言うために写真館を訪れた由紀子ですが、佳苗と親しげに話す寿俊を見て、由紀子は不機嫌な様子で寿俊に礼を言うと、そのまま帰っていきました。
後日、学校の理科の授業で使うための写真を頼まれていた寿俊が体育館を覗くと、バスケットボールの指導をしている由紀子がいました。二人でバスケットを始めて、佳苗との関係をたずねる由紀子。寿俊は佳苗とはただの幼なじみだと話し、ホッとする由紀子がいました。
そして翌日、寿敏の筋肉痛を心配して見舞いに来た由紀子は、アイスクリームを持って写真館へやって来ます。なぜ結婚はしないのか、生きていて楽しいかなど何気なく尋ねる由紀子。由紀子は自分の写真を撮ってほしいと頼み、寿俊は由紀子の頼みを受け入れることにしました。
8月のクリスマスのネタバレあらすじ:転
米店を営む学生時代からの親友・宮田亮二(大倉孝二)を誘って居酒屋へ出かけた寿俊は、酔った勢いで自分が病気でもうすぐ死んでしまうと言ってしまいます。しかし亮二は冗談だと思い、寿俊の告白を信じません。
その後、二軒目を飲みに行った亮二と寿俊ですが、そこで他の客と喧嘩になってしまい、警察に世話になることになります。いつもとは様子の違った寿俊の言動に、少し違和感を覚える亮二。
ある日、バイクショップ店の軒先で寿俊が雨宿りをしていると、由紀子が通りかかります。由紀子の傘で店まで送ってもらい、お礼に二人で飲みに行く約束をしました。しかし時間になっても由紀子は現れません。
すると昼間に家族写真を撮った年配の女性が店を訪れて、葬式用の写真を撮ってほしいと頼みます。女性が帰った後も由紀子は現れず、後日由紀子がすっぽかした理由を説明しに写真館を訪れました。
突然二人で行くことが怖くなったと話す由紀子に、「好みがうるさいから、心配しなくてもよかったのに…」と話す寿俊。由紀子はそのまま何も言わずに店を後にします。
天気の良い日、亮二が同級生を呼んで河原でバーベキューをします。記念にみんなで写真をとるなどして楽しみました。家に帰ると、父親がDVDの使い方がわからず困っています。自分がいなくなった後の父親を心配する寿俊は、DVDも再生できない父親に、ついかっとなり怒鳴ってしまいました。
そんな時、由紀子がやって来て「遊園地に一緒に出掛けよう」と誘われます。後日二人は遊園地へ出かけ、その帰り道に寿俊はお気に入りの場所に由紀子を案内します。高台から見える街並みを見て、由紀子は「また冬に来よう」と言いますが、寿俊は「体力に自信がないから無理だ」とふざけることしかできませんでした。その帰り道、腕を組んで歩く由紀子と寿俊の姿がありました。
8月のクリスマスの結末
病院へ同行した妹が寿俊の病状を知り、父親にもそのことを伝えます。その夜、寿俊は様態が急変して病院へ担ぎ込まれることになりました。そんな事態になっているとは知らない由紀子は、毎日写真館を訪れます。いつ行っても閉まったままの写真館をただ茫然と見ている由紀子。
由紀子は手紙を書いて扉に挟み、そして新しい小学校へ赴任することが決まった夜に、写真館の窓に向かって石を投げつけました。窓ガラスは割れ、それでも寿俊の姿はありません。
退院した寿俊は、由紀子からの手紙を見つけました。バスに乗り、由紀子の赴任先の学校を訪れる寿俊。そこには生き生きと授業をする由紀子がいて、寿俊は声もかけずにそのまま帰ってきました。そして由紀子へ手紙を書き、その後で自分の葬式用の写真を撮る寿俊。
そして寿俊は亡くなり、由紀子の元に手紙が届きます。手紙には、由紀子に出会い生きたいと思ったことが書かれていました。手紙の最後には「ありがとう」と書かれており、泣き崩れる由紀子。
後日、写真館を訪れると、そこには由紀子が頼んで撮ってもらった写真が飾ってあり、由紀子は笑顔で写真館を後にするのでした。
以上、映画「8月のクリスマス」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する