大酔侠の紹介:1966年香港映画。酔いどれの物乞いは実は武道の達人。彼の力を借りて女剣士が盗賊団に立ち向かう。主演のチェン・ペイペイは「武侠影后」として武侠映画で活躍を続けることになる。キン・フー監督はこの彼の最初の武侠映画で斬新なアクションシーンを演出した後、香港から台湾に渡って作った『残酷ドラゴン・血斗!竜門の宿』、『侠女』によって世界的巨匠の地位を得る。また、日本人の西本正が変名で本作品の撮影を手掛けている。
監督:キン・フー 出演者:チェン・ペイペイ(金燕子)、ユエ・ホア(ファン・ターペイ[酔侠][ 酔いどれ猫])、チェン・ホンリエ(玉面虎)、リー・ヤンチュン(笑う虎)、ヤン・チーチン(リャオコン大師)、ほか
映画「大酔侠」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大酔侠」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
大酔侠の予告編 動画
映画「大酔侠」解説
この解説記事には映画「大酔侠」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大酔侠のネタバレあらすじ:女剣士来る
盗賊団が護送途中の幹部たちを奪還する。しかし首領はいない。彼らは生け捕りにした護送の責任者であるチャン長官と首領の交換を申し入れる手紙を江南地域総督に送る。チャン長官は総督の息子だった。
総督府が派遣したのは、首領を逮捕した女剣士でチャン長官の妹でもある金燕子だった。宿屋で金燕子に盗賊団幹部「笑う虎」が話しかけるが、金燕子は人質交換を拒否する。盗賊団はその場で金燕子に攻撃を仕掛けるが撃退されてしまう。笑う虎は5日以内に首領を返さなければ人質を殺害すると言って宿を去る。
大酔侠のネタバレあらすじ:不思議な酔いどれ
盗賊団は金燕子に夜襲をかけるが、彼女の剣を奪った怪しい酔っ払いを追いかけていたせいで難を逃れる。翌朝、金燕子は酔っ払いを「先達」と呼んで感謝する。「酔いどれ猫」と自称するその男は子供たちといっしょに歌を歌っては宿の客に金をせびっている。
しかし、ある歌によって、チャン長官が寺に監禁されていることをそれとなく金燕子に伝える。
大酔侠のネタバレあらすじ:酔いどれが女剣士を救う
金燕子は女装をして、盗賊たちがアジトにしている寺へ行く。しかし、盗賊団はたちまち彼女を取り囲む。金燕子は多勢に無勢にもかかわらず、物陰に隠れている酔いどれ猫の手助けもあって、盗賊たちと互角以上に戦うが、幹部の玉面虎の扇子から放たれる毒針を左肩に受けてしまう。
その場からは逃れたが毒が回って昏倒した彼女を救出したのはやはり酔いどれ猫だった。彼は金燕子を追う盗賊たちを一網打尽に殺してしまった。
大酔侠のネタバレあらすじ:恐るべき兄弟子
酔いどれ猫は金燕子の使い走りのふりをして、盗賊たちの死骸をもって寺に行く。そこにリャオコン大師と呼ばれる高僧が帰ってくる。武道の達人の彼を盗賊たちは皆敬っていた。彼は盗賊たちの死骸を見て彼らを殺したのが彼の武道の弟弟子、ファン・ターペイ、またの名を酔侠であると見抜く。それが酔いどれ猫の正体だった。リャオコンは弟弟子が師の死に際に持ち出した、一門に伝わる「竹ざお」を手に入れるために酔侠を探し続けてきた。
リャオコンの登場に酔いどれ猫も恐れをなす。リャオコンは彼以上の達人であり、一門乗っ取りのために師匠を殺した悪人とはいえ、10年前孤児だった酔いどれ猫を師匠に紹介してくれた恩義もあった。酔いどれ猫は金燕子に、首領を釈放する以外にチャン長官を取り戻す方法はないと言う。
大酔侠のネタバレあらすじ:因縁の対決の結末
酔いどれ猫の仲裁で人質交換の日取りが決まる。そして一門の長の証である竹ざおをかけて、人質交換が済むのを待ち、三日後に戦うことをリャオコンと約束する。
約束の日、人質交換が済んだ時に、首領を乗せた護送車の下に隠れていた酔いどれ猫が現れて、護送車を総督府の役人の側に転がす。しかし、盗賊団はあきらめずに首領を護送する役人たちを待ち伏せて襲撃し、死闘が繰り広げられる。金燕子が敵を次々と倒し、玉面虎にとどめを刺そうという時に、リャオコンが彼女の前に立ちはだかる。
その時、酔いどれ猫が現れ、兄弟弟子の宿命の対決が始まる。戦いは酔いどれ猫の勝ちに終わり、酔いどれ猫は情けをかけ、山中に隠れて名前を変えてやり直すようにリャオコンに命じる。だが、リャオコンはそれでもあきらめず、夜になって酔いどれ猫を襲って竹ざおを奪おうとする。血まみれの戦いの果てにリャオコンは胸を竹ざおで刺されて死ぬのだった。
務めを果たして去っていく金燕子を、酔いどれ猫は子供たちと離れた場所から見送るのだった。
以上、映画「大酔侠」のあらすじと結末でした。
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