名探偵コナン 瞳の中の暗殺者の紹介:2000年日本映画。ある日警察関係者が次々の狙われる事件が発生します。コナンと毛利小五郎が捜査しようとすると白鳥警部より「Need not to know」(知る必要のないこと)という警察関係者のみが知る隠語を使われ、捜査を拒否されてしまいます。そんな中佐藤刑事が襲われ、その場にいた蘭が犯人の顔を目撃するもショックの大きさから記憶を失ってしまいます。「名探偵コナン」シリーズの映画第4弾です。
監督:こだま兼嗣 声優:高山みなみ(江戸川コナン)、山崎和佳奈(毛利蘭)、神谷明(毛利小五郎)、茶風林(目暮警部)、緒方賢一(阿笠博士)、ほか
映画「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」解説
この解説記事には映画「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」のネタバレあらすじ:起
ある日、コナンと少年探偵団が道路を歩いていると、奈良沢という警察官が電話ボックスで何者かに拳銃で撃たれる場面に遭遇します。コナンはすぐさま犯人を追いかけますが、逃げられてしまいます。そして奈良沢は自らの左胸をつかみ亡くなってしまいました。その日の夜には芝巡査部長マンションの地下駐車場で射殺されてしまい、連続警察射殺事件が発生します。そんな中白鳥警部の妹の結婚パーティーが開催され、コナン・蘭・小五郎・そして蘭の母親である妃英理も出席することになりました。コナンと小五郎は高木刑事から一連の警察射殺事件について捜査をしますが、白鳥警部に「Need not to know」(知る必要のないこと)という警察隠語を使われてしまいます。しかしこの後停電が起き、トイレにいた佐藤刑事が拳銃で襲われてしまいます。一緒に居合わせた蘭は停電直後、懐中電灯で佐藤刑事を照らしたことで佐藤刑事が撃たれたことから自分のせいだとショックをうけ、倒れてしまいます。病院に運ばれた蘭は逆行性健忘症といって記憶を無くしてしまい、これを見た目暮警部は一連の事件について話し始めます。
「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」のネタバレあらすじ:承
事件の発端は1年ほど前に遡ります。外科医の仁野保が自宅で手首を切って亡くなっているのが発見されました。手術ミスで訴えられていたことと自殺をほのめかす文章が見つかったことから仁野は自殺と認定されます。しかし仁野の妹・環は自殺ではないと言います。またミュージシャンの小田切敏也と口論になっているところを目撃されていました。小田切と仁野は薬物を流していた疑いからその件で揉めたのではないかと踏んだ警察は奈良沢・芝・佐藤・友成警部の4人で張り込みを始めます。しかしその最中、友成警部が心臓発作で倒れ、救急車を呼ぼうとしますが、制止されます。そして友成警部は亡くなり、その息子・友成真が救急車を呼ばなかったことで警察を責め、行方がわからなくなっていました。事件現場で目撃されていることや父親の復讐という観点から容疑者にあがっています。そして最近になり小田切が警視庁刑事部長の息子であることがわかり、捜査のやり直しが命じられ、「Need not to know」と口外を禁止されていたのでした。犯人は左利きとわかっており、仁野は右手首を切っていたことから返り血を浴びずに殺す方法でもあったため、自殺ではなく他殺の可能性がありました。
「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」のネタバレあらすじ:転
蘭が退院し、記憶が戻らないことから別居中であった母親の妃英理がしばらく探偵事務所に住むことになりました。雨の中、家に戻る際に傘をさしてタクシーから降りようとすると蘭が異常に怖がりました。佐藤刑事が撃たれた現場が水浸しになっていたことから水たまりを怖がっていると小五郎は推測しました。後日英理と蘭・コナンで買い物に行こうとすると電車のホームから蘭が突き落とされます。コナンが咄嗟に飛び降り、間一髪で助かります。このことからコナンは蘭が犯人の顔を見ている可能性があると感じ、捜査を始めます。一方記憶が戻る可能性を考え、蘭は少年探偵団と阿笠博士、親友である園子、小五郎と高木刑事と一緒にトロピカルランドに行きます。蘭たちがトロピカルランドに行ったことを知らないコナンは1人捜査の中で、仁野の妹・環に接触し、捜査資料を見せてもらえることになります。その中で環は「元々左利きだったが、右利きに治した。咄嗟のときについ左になってしまう」と聞き、ある人物が思い浮かびます。そして聞きこみの中、犯人の目星がついたところで、蘭の行き先を英理に聞き、トロピカルランドに向かいます。
「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」の結末
トロピカルランドでは怪しいリスの着ぐるみが蘭に近づいてきたため、少年探偵団と小五郎が取り押さえます。着ぐるみの中は友成警部の息子・友成真でした。ナイフも所持していたため、もう狙われることはないとし、小五郎は蘭と別れます。しかし友成からは呼び出されて芝刑事のところに向かったところ、芝刑事が亡くなったところを目撃し、白鳥警部の妹の結婚パーティーにも佐藤刑事の名前で呼びだされており、犯人にはめられたと思ったそうで、小五郎に相談しようとつけていたと話します。そしてナイフは護身用だとも話しました。小五郎は犯人が別にいて蘭が危ないことに気づきます。トロピカルランドについたコナンは探偵バッチで探偵団に人の多いところで蘭を守るよう指示しますが、阿笠博士が狙撃されてしまいます。これを見た蘭はひとり逃げ出してしまいますが、コナンが見つけ出し、一緒に安全な場所へ逃げます。どうして助けてくれるのか蘭がコナンに聞くと、小五郎が英理にプロポーズと同じ言葉で理由を答えました。真犯人は蘭の診療医である風戸でした。奈良沢が亡くなった時に胸をつかんだのは心療内科を意味し、コナンは往診の際に風戸が両利きであることに気づいていました。風戸は元々外科でしたが、仁野のミスで手首を切られ、外科から心療内科に移りました。しかし後日仁野がわざと自分の手首を切ったことを知り、殺したのでした。事件の再捜査を知り、当時の捜査員を次々殺すことにした風戸は佐藤刑事を傘越しに撃ち、硝煙反応が出ないようにしました。蘭は水溜りでなく、傘を怖がっていました。コナンは風戸を噴水に誘導し、コーラを上に投げ、それを撃った位置から風戸の場所をつかんでコーラの缶を蹴ります。その時、蘭の記憶が戻り、風戸は蘭の空手によって一気に倒されます。佐藤刑事が回復した情報も聞き、事件は解決します。蘭はコナンに小五郎のプロポーズと同じセリフをいって思い出させようとしていたのね。とお礼を伝え、コナンは小五郎と同じ発想である自分に肩を落とすのでした。
「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」感想・レビュー
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名探偵コナンの映画は近年, 興行成績も非常に良く, 世間的な注目度もかなり高くなってきていますが, 人気キャラの影響によるところもあり, 映画の内容で言えば初期の方が面白いと個人的には感じています。なので, 最近名探偵コナンの映画を見てファンになったという方には, この「瞳の中の暗殺者」をぜひ見てほしいです。
映画は, 蘭が連続殺人事件の犯人に顔を見られ, 蘭が犯人に追われ続けるという内容です。蘭は犯人に顔を見られたときに記憶を失ってしまい, いつもの映画と違う蘭の姿も見ることができます。映画全体にちりばめられた伏線の回収が見事で, 特に蘭が記憶を取り戻すシーンは唸ります。また, 最近アニメでは新一と蘭が恋人同士になりますが, 記憶を失っている蘭とコナンの関係だからこそのやりとりもあり, そのシーンもとても良いです。犯人も歴代の映画の中でも予想がつきにくく, 最後まで目が離せません。ストーリーとして歴代の映画の中でも最も面白いと思います。
蘭が記憶喪失になり、コナンが蘭を守るという点で、蘭の「ヒロイン」度が他のコナン映画と比べてもとても高い作品です。記憶を失っていた蘭が全てを思い出し、お決まりの空手で犯人をやっつけるシーンが、とてもかっこよくておすすめです。珍しくおとなしめの蘭と、本来の元気で強い蘭の姿のギャップを見られるのもこの作品ならではです。
また、蘭のために小五郎と英理が一生懸命に協力し合う姿を見られるのも胸アツです。