コップランドの紹介:1997年アメリカ映画。若い警官が誤って射殺事件を起こし、それを身内の警官達が匿ってしまう。黒い影が見え隠れする警官の町で、警官の抱えるジレンマと汚職に挑む保安官をスタローンが熱演するサスペンス映画。
監督:ジェームズ・マンゴールド 出演:シルヴェスター・スタローン(フレディ)、ハーヴェイ・カイテル(レイ)、ロバート・デ・ニーロ(ティルディン)、レイ・リオッタ(ゲイリー)、ピーター・バーグ(ジョーイ)、ほか
映画「コップランド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「コップランド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「コップランド」解説
この解説記事には映画「コップランド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
コップランドのネタバレあらすじ:第1幕
70年代、鉄道員は特権的に郊外に町を持てた事に反発、鉄道警官も鉄道員だとこじつけてギャリソン郡に警官の町が誕生しました。それから四半世紀以上が経ち、その町の保安官に就いたフレディは鬱蒼とした日々を過ごしていました。警官への憧れが捨て切れず、注意散漫に車の運転していると、車を路肩に落としてしまいました。赤ん坊を助けた英雄として新聞種にもなった若い警官マレーは、帰宅途中車をぶつけられ、それを追い掛けます。相手の車は、マレーが警官だと身分を示しても止めようとせず、銃のようなものを見せ、撃つ仕草をします。その時、破裂音と共にタイヤがパンクし、反射的にマレーは発砲します。追跡した車は止まり、マレーはその車に追突しました。事件現場の橋は混乱していました。マレーの事件を捜査する所轄警察は、追跡した車に麻薬の吸引機はありましたが発砲の痕跡は無く、偶然のパンクに驚いたマレーの不当発砲として処罰しようとしていました。その場に駆け付けたマレーの親類であり同僚でもあるレイ達は激しく抗議します。更には、車に銃を仕込んでまでマレーを助けようとします。その違法性を咎める者には銃口を向ける有様でした。騒ぎが収まらない中、突然マレーが川に飛び込んだと更なる騒ぎが巻き起こりました。翌朝、フレディは自分の起こした事故を気にしていました。助手が適当に誤魔化そうとしますが、それは差し止めました。そんな時、マレーが落ちたニュースが流れます。ティルディンの指揮する内務監査室では目撃者の聴取を行っていました。所轄の警官達は誰も彼もマレーの死を疑っていました。スピード違反の取締りをするフレディと保安官助手の目の前で、全ての車がスピード違反をして駆け抜けて行きます。その中でも制限を大幅に越えて行く車があり、それを助手が止めます。その車にはマレーが隠れていました。運転手達は警官である事を高圧的に示し、見逃すよう言ってきます。憤る助手を抑え、フレディは彼を見逃して行かせます。そして、去っていく車から顔を覗かせて様子を伺うマレーを見ました。マレーを匿うレイ達は、カフェで彼の処遇に悩みます。そこにティルディンがやって来て様子を伺って帰っていきました。ティルディンはフレディに出会います。子供の喧嘩の仲裁をする等、その人柄を見込んだ彼に名刺を渡し去って行きました。フレディは古い馴染みのリズの家を訪ねます。彼女は彼に、レイの妻ローズがごみを置いて行くと悩みを打ち明けます。しかし、リズは夫のジーイには相談をしていませんでした。レイは、ローズに会い話を聞きます。彼女は、文句があるならジョーイに直接言いに来てくれと告げます。そして彼と浮気している事を口にしました。
コップランドのネタバレあらすじ:第2幕
マレーの事件がどんどん大きな問題になって行きます。フレディの友人フィッギスが、裏道の法則を知らないからと批判的に言います。フィッギスは町の住人に批判的で、フレディがリズを事故から救った時難聴になり、警官採用されなかった事にも怒って居ました。酒の入っているフィッギスは、前に押収品横領の疑惑を掛けられた事も出し、荒れて行きます。そして昔の相棒であるダニーの遺影を前に、レイの尻拭いをしてやったと騒ぎます。フレディはそんな彼を連れて外に出ました。他にも、リズが夫を締め出して仲裁に駆け付ける等、フレディは保安官というよりは、警官の町の小間使いのような立場でした。そんな時、フィッギスの家が火事になっていて、彼の妻が大火傷を負います。現場に駆け付けたフィッギスは、変り果てた妻に何故帰ってきたと聞きます。妻は会いたくなったといい、夫に会えた事に喜びながら亡くなりました。フレディが報告書を書いている所にレイが訪ねてきます。行き場の無い為フィッギスは事務所に居て、レイを見て復讐してやると口走ります。漏電が原因だとフレディは彼を押し留めます。レイは、フレディに休暇を長めに取れと言い来たのでした。テレビで、ダニーが大陪審直前に自殺した事を引き合いに、マレーも司法制度を信用できずに自殺したという報道が流れる中、死体のない彼の葬儀が行われます。そこでリズとローズが顔合わせして、ジョーイは気が気ではありませんでした。葬儀の後、フレディは事務所に戻ります。すると監査の捜査官達が待っていました。フレディは彼等に、マフィア構成員の写真を見せられます。ティルディンは汚職の話をし、レイ達が後ろ暗い事をしていると言います。彼はダニーを殺したのも彼らだと睨み、警官の町で保安官をやっているフレディの良心に訴えかけ、協力を頼みました。レイは電話で、マフィアからマレーの始末を指示されていました。そこにフレディが訪ねてきます。彼は追悼の集まりにしては騒ぎ過ぎると苦言を呈します。そして、監査が来た事を話し、マレーが生きている事も知っている言います。そんなやり取りを横目にローズは、無理矢理マレーにナプキンで包んだグラスを渡しました。フレディが家に戻り、マレーは皆と他愛のない会話を交わしてトイレに入ります。そこでローズから渡されたグラスのナプキンを見て、あなたを殺す気よと言う警告に同様します。そんなマレーをレイ達が外に呼び出します。そして、彼をプールで溺死させようとしますが、マレーは必死に逃げ出しました。そこにジョーイが来て、それを見てしまいました。
コップランドのネタバレあらすじ:第3幕
ティルディンは、マレーの件が市長命令で捜査打ち切りになり荒れていました。マレーに逃げられ荒れるレイの仲間は、たまたま出会ったフレディに八つ当たりし、何故か火事の件を調べてみろと言います。フレディはフィンギルにマレーの事を相談します。彼は得意の裏道の法則、赤信号に当たったら裏道を行けという、裏から攻める意味の暗喩を持ち出して来ました。その頃、ジョーイは凶悪犯を追っていて危機に陥っていました。しかしレイは彼を見捨て、ジョーイを殉職させました。マレーは助け求めフレディの家に駆け込んできます。しかしフィンギルの姿を見ると、踵返して逃げ出していきました。フレディは何故マレーが殺されるのか疑問を口にします。フィンギルは計画が変わったのだろうと言い、ローズの知り合いが監査に居る事も話しました。ジョーイの葬儀がおこなれ、その追悼会の席でフレディは、マレーが来た事をレイに告げます。彼に解決策を求めますが、レイは警官の安息の為にこの町を作ったのだと演説振り、監査は問題を解決できないと続けます。フレディはこの町が嫌いだと言ってその場を去りました。フレディは市警察に行きティルティンを訪ねます。ティルディンは協力するというフレディを遅すぎたと突っ撥ね、追い返します。しかし去って行く彼を見て部下に、注意しろ命じました。フレディは、去り際に捜査資料を持ってきていました。そこには、レイ達がマフィアから資金を得て町を作り、ダニーが不正を証言する予定だった事が記されていました。その他、ダニーの死に関して見知った顔があり、彼は町ぐるみの不正を確信します。しかし、助手達は色々な意味でその捜査に反対します。監査に行った事が知られているフレディは、レイの仲間達に忠告を受けます。彼等はフレディがマレーを匿っているとも思っていました。家に戻るとフィンギスが火災保険の手続きが終了したと話してきました。そしてフレディは、彼の制服に何かがこびれ付いているのを見つけます。フレディは焼け跡を調べます。そこにフィンギスが来て、証拠は始末したと言って来ます。彼は爆発物処理班の女と浮気していて、火事の日は妻も居ない筈だったと吐露します。保険の処理にはレイの手回しがあり、金で片付けた事をフレディは詰ります。フィンギスはそんな彼の正義感を薄っぺらだと罵ります。フレディはローズからマレーの隠れ場所を聞き出し、彼を事務所に事務所に連れて行きました。
コップランドのネタバレあらすじ:結末
フレディは事務所からマレーを連れ、市警察へ向かいます。そこを待ち伏せていたレイの仲間は、フレディを取り押さえ彼の聞える方の耳傍で銃を撃ち、鼓膜を破った上でマレーを連れ去りました。フレディは酷い耳鳴りに苦しみながらショットガンを手に、マレー奪還の為レイの家に向かいます。レイの家に近付くと、仲間の一人がフレディを見付け怒鳴り付けますが、彼には聞えません。その内銃を抜いて撃ってきたので、フレディは持っていたショットガンで反撃します。フレディは一人また一人と襲い掛かってくるレイの仲間を撃ち、家に向かいます。そこに良心に目覚めたフィッギスが駆け付け、彼を援護し始めました。二人は家の中に入り、2階へ登り、逃げようとしていたマレーを見つけます。そこにレイがやって来きますが、フィッギスの援護で彼は倒れます。倒れたレイは何か罵っているようですが、フレディは何も聞えないよと言って彼を撃ちました。市警察に辿り着いたフレディを、フィッギスがあと一息だと励まします。マレーを連れた彼らを警官達が、剣呑もしくは険悪な面持ちで取り囲みます。そこにティルディンがやって来て彼等を中へ招き入れました。警官の中には、レイ達を殺したフレディの回復を望まない者も居ました。しかしフレディの法に対する正義は揺らぎませんでした。フィッギスの証言などでレイ達の癒着が暴露され、大量の逮捕者がでました。そんな事があってもフレディは、変わらずギャリソンで保安官を続けていました。
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