クリード チャンプを継ぐ男の紹介:2015年アメリカ映画。『ロッキー』シリーズのスピンオフであり、ロッキーのライバルにして親友だったアポロ・クリードの息子アドニスを主人公とする新章の第1弾です。平穏に暮らしていたアポロの非嫡出子アドニスはロッキーをトレーナーに迎え、父と同じプロボクサーを目指すようになっていきます。
監督:ライアン・クーグラー 出演者:マイケル・B・ジョーダン(アドニス・ジョンソン)、シルヴェスター・スタローン(ロッキー・バルボア)、テッサ・トンプソン(ビアンカ)、フィリシア・ラシャド(メアリー・アン・クリード)、アンソニー・ベリュー(“プリティ”・リッキー・コンラン)、グレアム・マクタヴィッシュ(トミー・ホリデイ)、ウッド・ハリス(リトル・デューク )、リッチー・コスター(ピート・スポリーノ)、アンドレ・ウォード(ダニー・“スタントマン”・ウィーラー)、ガブリエル・ロサド(レオ・“ザ・ライオン”・スポリーノ)ほか
映画「クリード チャンプを継ぐ男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クリード チャンプを継ぐ男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
クリード チャンプを継ぐ男の予告編 動画
映画「クリード チャンプを継ぐ男」解説
この解説記事には映画「クリード チャンプを継ぐ男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クリード チャンプを継ぐ男のネタバレあらすじ:起
1998年、ロサンゼルス。
少年院で大暴れして独房に入れられていた少年アドニス・ジョンソン(アレックス・ヘンダーソン)のもとにメアリー・アン・クリード(フィリシア・ラシャド)が訪ねてきました。父のことを知らないアドニスに対し、父はアドニスが生まれる前に亡くなっており、メアリーは父の妻だったというのです。メアリーの夫は伝説のボクシング世界ヘビー級チャンピオンだったアポロ・クリードであり、アドニスはアポロと愛人との間に生まれた非嫡出子だったのです。
2015年。メアリーに引き取られたアドニス(マイケル・B・ジョーダン)はロサンゼルスの証券会社で働きながら、メキシコのアマチュアボクシングの大会に出場する日々を送っていました。やがてアドニスは会社を辞め、YouTubeでアポロとそのライバルだったロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)の一戦を見ながら父のようなプロボクサーになる決心を固めました。
アドニスは早速アポロを輩出した「デルフォイ・ジム」の門を叩きますが素人同然の彼は相手にされず、世界戦を目指すプロボクサーたちに叩きのめされ、ここで初めてプロの高いハードルを目の当たりにしました。しかし、メアリーはアドニスがプロボクサーになることを許さず、家を出てリングに上がるのならば二度と連絡するなと突き放しました。
クリード チャンプを継ぐ男のネタバレあらすじ:承
フィラデルフィアに辿り着いたアドニスはロッキーの経営するレストラン「エイドリアンズ」を訪れ、ロッキーに自分のコーチになってくれるよう懇願しましたが、既にボクシング界から距離を置いていたロッキーは申し入れを断りました。
翌日、アドニスは自らの出生を隠し、かつてロッキーが通っていたミッキーのジムに入門、トレーナーのピート・スポリーノ(リッチー・コスター)の下でトレーニングを開始しました。その間もアドニスは数度にわたってロッキーにコーチングを要請していました。そんなある日、フィラデルフィアのアパートを借りたアドニスは、階下に住むミュージシャン志望の女性ビアンカ(テッサ・トンプソン)と知り合い、互いに惹かれ合っていき食事を共にするようになりますが、アドニスは彼女が進行性の難聴を患い、やがては完全に耳が聞こえなくなってしまう身であることを知ります。
アドニスの度重なる説得に遂にロッキーは折れ、基本的なことから教えてもらえることになります。その日からアドニスはロッキーの指導のもとで厳しいトレーニングを開始、基礎すらできていなかったアドニスは少しずつ腕を上げていきました。
そんなある日、ピートは息子でジムの将来有望株でもあるレオ(ガブリエル・ロサド)との試合話を持ち掛けてきました。受けて立つことにしたアドニスはロッキーの自宅へ引っ越し、別のジムに移ってより一層ハードなトレーニングに励みました。そして試合当日、アドニスはレオに2ラウンドでKO勝ちを収め、ロッキーとビアンカも大喜びしました。
クリード チャンプを継ぐ男のネタバレあらすじ:転
ところが試合翌日、アドニスがアポロの息子であることがマスコミに大々的に報じられてしまいます。アドニスはビアンカに自らの生い立ちを初めて打ち明け、メアリーもアドニスがプロデビューしたことに驚きを隠せませんでした。
時を同じくして、無敗を誇る現チャンピオンでありながらも銃不法所持罪により収監が決定しているリッキー・コンラン(トニー・ペリュー)のトレーナーのトミー・ホリデイ(グレアム・マクタヴィッシュ)は最後の試合で一儲けを企み、“クリード”を名乗ること、そしてロッキーがセコンドにつくことを条件にアドニスを対戦相手として指名しました。ロッキーの心配をよそに、ビアンカの励ましを受けたアドニスは父の名と共に受けて立つ決意を固め、更なる過酷なトレーニングに挑んでいきました。
しかしその矢先、ロッキーは体調を崩してしまい、病院の診察の結果、初期の癌であると診断されました。ロッキーはアドニスには伏せておくつもりでしたが、アドニスはロッキーが持ち帰ってきた化学療法のパンフレットから事情を知ります。しかし、ロッキーは亡き妻エイドリアンのもとへ行きたいとばかりに治療を拒み、治療を勧めるアドニスと喧嘩になってしまいます。
ヤケになってしまったアドニスはビアンカのライブ会場で自身を親の七光りだと罵倒してきた男を殴ってしまい留置場に入れられてしまいます。迎えに来たロッキーは自分を捨てた父を憎むアドニスに許してやるよう促し、ロッキーが帰った後でアドニスはひとり涙に暮れていました。その後、釈放されたアドニスの説得を受けてロッキーはようやく癌と戦う決心をし、闘病と並行して更にハードなトレーニングを課していきました。
クリード チャンプを継ぐ男の結末
遂に迎えたコンランとの試合の日。メアリーはかつて父が愛用していた“クリード”の名が刻まれたボクサーパンツを贈り、試合の地であるコンランの地元イギリス・リバプールにロッキーやビアンカとともに乗り込んだアドニスは万雷のブーイングを浴びながらリングへと向かっていきました。
運命のゴングがなり、アドニスは絶対王者を相手に序盤は大きく劣勢を強いられましたが、第2ラウンドでアドニスの渾身のフックがコンランを捉え、アドニスは本気になったコンランに必死で食らいついていきました。アポロの最期が脳裏をよぎるロッキーは何度か試合を止めようとしましたが、ダウンを取られても必死で這い上がり、自分は父の“過ち”でないことを証明したいというアドニスの姿に感銘を受け、必ず癌を克服するからコンランを倒せと激励しました。
アドニスは最終ラウンドまで闘い抜き、判定の結果は僅差でコンランの勝利となりましたが、コンランはアドニスの健闘を称え、お前は次のチャンピオンになれると言うと“クリード”の名に誇りを持てと激励しました。会場内もアドニスを称える声が止まず、アドニスはロッキーを“家族”だと言い、そしてアポロを誇りに思うと発言しました。
フィラデルフィアに戻ったアドニスとロッキーはゆかりの美術館の階段を駆け上がり、互いの人生を悪くはないと分かち合いました。二人の間には強い絆が生まれていました。
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