シクロの紹介:1995年フランス,香港,ベトナム映画。現代のベトナム・ホーチミンを舞台に、「シクロ」と呼ばれる自転車タクシーの運転手をしている青年が、商売道具のシクロをヤクザに盗まれたのをきっかけに裏社会と関わりを持ち、やがて犯罪やドラッグに溺れていきます。
監督:トラン・アン・ユン 出演者:レ・ヴァン・ロック(シクロ乗りの青年)、トニー・レオン(詩人)、トラン・ヌー・イェン・ケー(青年の姉)、グエン・ヌ・キン(女親方)ほか
映画「シクロ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シクロ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「シクロ」解説
この解説記事には映画「シクロ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シクロのネタバレあらすじ:起
ベトナム・ホーチミン。高層ビルとスラム街が雑居し、早くに両親を亡くし、裏町で祖父や姉妹と暮らしている18歳の青年(レ・ヴァン・ロック)は、一家の生活を支えるため「シクロ」と呼ばれる自転車タクシーの運転手として働いています。青年の亡き父もシクロの運転手でした。青年は商売道具のシクロを女親方(グエン・ヌ・キン)から高額で借りており、売り上げの何割かを収めなければならないのです。その上、縄張りを巡ってヤクザに絡まれることも多いのです。
シクロのネタバレあらすじ:承
ある日、彼は大事なシクロをヤクザたちに盗まれてしまいます。女親方に被害を訴える青年は、女親方の愛人である若いヤクザ、通称「詩人」(トニー・レオン)とその一味によって、荒れ果てたビルの一室にある彼らのアジトに連れていかれ、やがて彼らの犯罪の片棒を担がされることになります。
シクロのネタバレあらすじ:転
詩人は青年の姉(トラン・ヌー・イェン・ケー)と交際していましたが、詩人は彼女が処女であるにも関わらず売春まがいの仕事をさせていました。最初のうちは彼女の仕事の様子を陰から覗き見していましたが、ある日、一人の客が彼女に乱暴な行為を働いたのに激怒し、詩人は客を滅多刺しにして殺害してしまったのです。時をおなじくして、詩人の一味と行動を共にする青年もまた裏社会の深みにはまり込んでいきました。
シクロの結末
ある日、青年は以前自分のシクロを盗んだヤクザに遭遇し、釘の出た板切れで相手を殴り倒します。一方、詩人は事件以降すっかり絶望してしまい、しまいには部屋に火を放って自殺してしまいます。やがて青年は酒とドラッグに溺れるようになり、全身に青いペンキを塗ったり、顔にビニール袋を被ったり、ピストルで自傷行為に及んだりと奇行が目立つようになります。さらに追い打ちをかけるように、女親方の息子が交通事故で死亡し、女親方は我が子の遺体を抱いて号泣します。その後、青年は何とか立ち直って元のシクロ運転手の仕事に戻り、祖父と姉妹を乗せて街中へ走っていきました。
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