猿の惑星:新世紀 ライジング(Dawn of the Planet of the Apes)の紹介:2014年アメリカ映画。2011年公開の『猿の惑星: 創世記』の続編である「猿の惑星:新世紀 ライジング」は、 前作から10年後の世界を描いている。人類は自ら生み出したウィルスによってほぼ死滅し、エイプたちは驚異的な進化を遂げていた。
監督:マット・リーヴス 出演:アンディ・サーキス、ゲイリー・オールドマン、ジェイソン・クラーク、ケリー・ラッセル
映画「猿の惑星 新世紀 ライジング」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「猿の惑星 新世紀 ライジング」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
猿の惑星 新世紀 ライジングの予告編 動画
映画「猿の惑星 新世紀 ライジング」解説
この解説記事には映画「猿の惑星 新世紀 ライジング」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
猿の惑星 新世紀 ライジングのネタバレあらすじ1
ウイルスが蔓延し人類の90%が死滅した。前作から約10年後の2020年代、シーザーがトップとなった猿達のコミュニティは繁栄していた。ある日エイプは森の中で数名の人間と遭遇する。エイプを恐れた1人の男がエイプに向かって発砲した。その音を聞いたエイプ達は集合し人間のマルコム達を囲み襲おうとするが、シーザーは人間に「立ち去れ」と言って人間を解放する。念のためマルコムたちを追跡させると、サンフランシスコに隠れて生存していた人類を見つける。
猿の惑星 新世紀 ライジングのネタバレあらすじ2
人間たちは電力不足のためダムの修理をしようと森に来ていた。エイプに知能があること気づいたリーダーのドレイファスは他の仲間には黙っていることにしたが、そこへエイプたちが隊列を組んでやってくる。シーザーは「人間と争う気はないが必要であればいつでも戦う。森はエイプの場所。二度と近づくな。」と警告し、エイプ達と森へ帰っていく。ドレイファスは銃があれば我々が有利だと人間達に説明するも戦争しかないと考える。しかしマルコムはエイプとの共存の可能性を探り、シーザーを説得するため再びシーザーに会いに山へ向かう。
猿の惑星 新世紀 ライジングのネタバレあらすじ3
シーザーをダムへ連れていき、明かりを取り戻すために作業させてほしいと説得する。シーザーは武装解除を条件に許可する。だが過去に人間に傷つけられたエイプのコバは人間を信用せず反対していた。そしてようやくダムは修復され人類のコミュニティーには明かりが戻った。そのころサンフランシスコにいたコバは人間が武器を集めているのを見つける。コバは人間が戦争を始める気だと思いシーザーのもとへ急いで戻った。ダムの修復によってエイプと人類は共に分かり合えると思われた。シーザーはマルコム達をエイプの村に招いた。
猿の惑星 新世紀 ライジングのネタバレあらすじ4
しかしそこでコバは人間から奪った銃でシーザーを撃ち、村に火をつけたのだ。状況を理解できないエイプたちにコバは、「シーザーは人間に撃たれた!火を放ったのも人間だ!
人間はエイプを裏切った!」と言い、エイプたちに人間を攻撃するよう仕向けた。マルコム達は村から逃げだし、森で一夜を過ごすことに。エイプたちは武器庫を襲い武器を手に入れる。明りの戻ったサンフランシスコでは祝福の途中にその知らせが届き攻撃に備えることに。しかし圧倒的な戦力を持つエイプたちには敵わず、人間は捕虜になってしまった。それと同時にコバはシーザーに忠誠を誓っていたエイプたちも監禁し、エイプの中でのコバの地位を確かなものにする。
猿の惑星 新世紀 ライジングのネタバレあらすじ5
夜が明けマルコム達は森を抜け出す途中、コバからの銃撃で負傷していたシーザーを見つけた。シーザーはコバによって銃撃されたことをマルコムに伝える。マルコム達はシーザーが小さいころ育った家に向かった。治療には医療器具が必要なためマルコムは中心地へと向かう。すでに中心地はコバたちによって制圧されていたが、そこでシーザーの息子を見つけ共にシーザーのもとへ戻った。シーザーの治療は成功するもすぐには戦える状況ではない。代わりに息子が中心地へ向かい監禁されていたシーザーの仲間を助け出した。
猿の惑星 新世紀 ライジングの結末
シーザーと仲間たちはコバとの決着をつけるためビルへ向かう。マルコムはドレイファスたちと地下で合流する。その時すでにドレイファスはビルにC-4爆弾を仕掛けていたが、シーザーに時間を与えるようにマルコムが説得するもドレイファスはC-4爆弾を爆発させてしまう。爆弾によってビルは半壊。爆破の衝撃とともにコバは窮地に追い込まれた。コバは命乞いをし「エイプはエイプを殺してはいけない」とシーザーに訴えるも、コバの手を取ったシーザーは「コバは猿ではない」と言い放ち手を離した。コバとの戦いを制したシーザーだったが。マルコムは人類軍が大量に近づいてきているためシーザーに逃げるように言う。だがシーザーはすでに戦争は始まり回避できなくなったと考え、逆にマルコムにこの場から逃げるように言う。本当の闘いは今始まった。
以上、映画猿の惑星 新世紀 ライジングのあらすじと結末でした。
猿の惑星 新世紀 ライジングの感想
終始暗い画面で辛かった。でも、結構内容の方は冷静に観ていて、「猿の惑星 新世紀 ライジング」に秘められたメッセージをずっと探る2時間半だったと思う。人間と自然界、某先進国とその反対の国、攻めるものと侵略されるもの、いろんな縮図を感じながらスクリーンが展開されていった。戦いは既に始まっている、もう避けられない。シーザーが言う『だから、逃げろ』。いったい誰がどこへ逃げられるというのか。答えは明白、誰も逃げられない。なぜ戦うのか、戦いを止める術は何か、何故戦いが始まったか、単なる怒りから始まったか、違う、結局は自我、独占欲、征服欲、支配欲ではないか。HOME、FAMILY、それを構成するのは人間だけでなくこの地球の生き物すべてなのだか、進化の先の未来は常に何かの種の絶滅の上に成り立っているという掟があるのではないかと思う。人間がその種にならないという保証はない。
猿の惑星 新世紀 ライジングのレビュー
実は見る前は「どうせ、猿と人間が戦争を始める単純なアクションSFだろう」と高をくくっていた。前作のクライマックスの猿と警官隊のアクションが素晴らしかったゆえに、そのパワーアップ版だと思い込んでいたのだ。しかし、その想像は良い意味で裏切られた。と、いうかすごい傑作「猿の惑星 新世紀 ライジング」。
新世紀の“猿の惑星サーガ”は順番からいくとシーザーが生まれる『新・猿の惑星』から始まって多分ラストは『猿の惑星』で終わるであろうから(前作のラスト近くで「火星探査船が宇宙で消えてしまった」というニュースが流れていた。つまり、いずれ時空を越えて地球に帰ってくるということだろう。)この作品は『猿の惑星・征服』に該当するのかもしれない。しかし、人類絶滅と猿の進化をウイルスで説明してしまった緻密な脚本は無理な征服とか支配とかではなく、純粋に異なった二つの知性を持つ種族の接触と戦争の萌芽をこれでもかときっちりと描いてくれる。なんと言っても猿側のリーダーのシーザーも、人間側の主人公のマルコム博士も理性的で理知的で温厚なのに、それでもそれぞれの種族の命運を担っているというだけで全ての言動に緊張感が伴う。互いに共存できるかもしれない、戦争を起こして犠牲者が出るのはごめんだ、互いにそう思いながらも相手への疑心を捨てきれない猿と人間の葛藤がもうじっくりと描かれるのだ。とにかく緊張感が半端でないのだ。ところが、この二人が様々な事情からそれぞれの種族と切り離された途端に二人の間に純粋に友情が生まれ、助け合う。ところがやはり種族を背負うようになるとその立場は友情をあっさりと越えてしまうのだ。このあたりはまさに現代の人間社会の縮図であると同時に異種族への怖れと恐怖につながり、優れたファーストコンタク&風刺&社会SFとして機能している。だから猿と人間の戦争は中盤に配して、これをクライマックスとせずにあくまでも一つのイベントとして描いている。そしてそのイベントの後、あるいはそれが招く事態こそが重要であり、クライマックスの感動に繋がる。第三作が作られることは決まっているらしいので、順番からいくと猿と人間との戦いをシーザーが止めようとする『最後の猿の惑星』となるのだけれども、この展開からいくと、まったく新しいこれまでにない物語になるしかないような気がする。これはこれで実に楽しみである。「猿の惑星 新世紀 ライジング」見て損はない傑作。
「猿の惑星 新世紀 ライジング」感想・レビュー
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正直ウィルが生きてたら許せないなーと思ってたから、ウィルがいなくて良かったと思ってしまった。
きっとウィル自身こそが、アルツハイマーの父親ひとりを救いたいがために結果的に世界中の人々を犠牲にしたことを誰よりも悔やんでいたとは思うけど。
前回無事山に逃げ込んだシシーサー達。山は猿が占領して、人間世界は例のウイルスが蔓延し、人口が著しく減っていた。そこへ人類が山の発電所を修理させてほしいとシーサーに願いで出る。そこからまた、戦いは始まっていく。前回はシーサーだけが天才猿でしたが、今回は話す猿や武器を上手に使って狩りをする猿。武器をつかって仲間われを起こさせる知恵猿まで現れてしまう。どうなっちゃうんだ人類。人間側のリーダーマルコム、猿側のリーダーシーサー 立場は違うが仲間を思う気持ちは同じなのち戦わなければならない。分かり合える方法はないのか。ラストは感動の嵐が吹きます。