映画「グレート デイズ！夢に挑んだ父と子」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
グレート デイズ！ －夢に挑んだ父と子－の紹介：2013年フランス映画。障害を持つ息子と向き合えず、家族関係をうまく築けずにいた父親が、息子とトライアスロンに挑戦することで家族の絆を取り戻すまでを描いた感動作。ジュリアンを演じたファビアン・エローは実生活でも障害をもっており、監督自らがフランス中の障害者施設を回って役柄そのもののバイタリティ溢れる彼を見出し抜擢した。
監督：ニルス・タヴェルニエ 出演：ジャック・ガンブラン（ポール）、アレクサンドラ・ラミー（クレール）、ファビアン・エロー（ジュリアン）、ソフィー・ドゥ・フュアスト（ソフィー）、パブロ・ポーリー、グザヴィエ・マチュー、ほか
この解説記事には映画「グレート デイズ！夢に挑んだ父と子」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロープウェイの点検作業として世界中で仕事をしてきたポールは、会社から正式にクビを言い渡されてしい、友人のセルジオとともに地元消防団として活動しながら再就職を探していた。
四肢に障害をもつ17歳の息子ジュリアンは車椅子生活で、 美容師で少々過保護な母クレールと、面倒見の良い姉ソフィーがいつもそばにいたが、おしゃれや近所のお姉さんのハダカにも興味のある、元気いっぱいの普通の少年だった。久しぶりに戻った父を喜んで迎えるが、ポールの態度は素っ気ないものだった。
ジュリアンが生まれた時、ポールは息子の誕生を喜んだが、他の子と同じように歩けないと知ってから無口になり、スポーツもやめて息子を避けるようになっていた。家族で過ごす時間を持てるようになったにもかかわらず、何週間たってもジュリアンに言葉もかけようとしないポールをクレールは責め、そんな夫婦間の険悪な雰囲気にジュリアンは家庭崩壊の危機を感じる。
そんな中、ガレージにあった写真でポールが若い頃トライアスロンに参加したことを知ったジュリアンは、インターネットで障害をもつ息子と父親がトライアスロンに参加したという記事を見て、ポールとレースに参加することを決意する。さっそく彼はポールにレースに参加したいと話すが、父は無理に決まっていると取り合わない。
ある日、消防活動を終えたポールにジュリアンが家出したという連絡が入る。家族や友人らで探し始め、あたりが暗くなった頃、ガソリンスタンドからジュリアンを保護していると知らせを聞いたポールが慌てて駆けつけるが、ジュリアンはポールを拒絶し、大嫌いだと言い放つ。
その後、障害者学校に呼び出されたポールは、ジュリアンの友人らから彼の希望を奪わないで欲しいと訴えられる。
ガレージから聞こえる音に気づいたジュリアンが行ってみると、そこではポールがジュリアンとのレース参加用にバイクを改造しているところだった。父が参加を決めてくれたことにジュリアンの笑みがこぼれる。
２人はさっそくバイクで練習を始め、大会への参加申し込みをするが、申込書を見たクレールは息子を殺す気かと猛反対する。もう自分で決められる年だと２人から説得されて一度は許したクレールだったが、バイクで山道から転げ落ちたことで再びレースへの参加にダメ出しをする。
むくれて部屋にこもり、口もきかなくなったジュリアンだったが、同時に大会事務局から参加を認めないという通知が届き、クレールとポールはこれでジュリアンも諦めるだろうと考えた。
ところが、ジュリアンは友人ヨアンとともにニースの大会事務局に押しかけて、参加許可の通知を持ち帰ってくる。
根負けしたポールはレースへの参加を決めて本格的なトレーニングをはじめ、クレールも２人に協力するようになり、いつしか家族の絆は深まっていった。
ジュリアンの誕生日ではポールが息子の髭を剃ってやり、スーツを着せて家族と友人らとともにレストランでお祝いをした。久しぶりにお洒落をした妻をポールは照れくさそうに見つめていた。食事の後は庭でポールがジュリアンのために、たくさんの打ち上げ花火に火をつけて回った。久しぶりに皆が笑顔になっていた。
いよいよレースの日となり、２人は会場のニースへ向かう。目標は制限時間の16時間以内に完走すること。まずはスイム、ポールはジュリアンの乗せたゴムボートを引いて泳ぎ、なんとか3.8キロを泳ぎ切る。次はバイク180キロ。走り出した２人は道路に書かれたジュリアンの名前と、沿道に集まった学校の仲間たちや町の人々の声援に励まされる。
しかし順調にバイクを走らせ、スタートから11時間近く経った頃、ポールはジュリアンの異変に気づく。見るとフレームが擦れて腹部に酷い擦り傷ができていた。応急処置をしてなんとかバイクを終え、待機していた医者に手当をしてもらって、最後のラン42キロに入る。
日も暮れて辺りが暗くなる中、ポールはジュリアンの車椅子を押しながら走り続けるが、15時間40分を過ぎた頃、とうとうポールは力尽きて崩れ落ちてしまう。するとジュリアンは自分の手で車椅子をこぎ始め、それを見たポールは再び気力を取り戻して走り始める。
そしてスタートから15時間57分10秒、２人はクレールらが待つゴールにたどり着き、みごとアイアンマンの称号を勝ち取るのだった。
以上、映画「グレート デイズ！ 夢に挑んだ父と子」のあらすじと結末でした。
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