永遠に美しく…(とわにうつくしく)の紹介:1992年アメリカ映画。マデリーンとその旧友ヘレンは、昔から因縁のある二人だった。そんな二人が永遠に美しく居られるという媚薬と巡り会い、信じられない状況に陥ってしまうのだ。かつてはヘレンのフィアンセで、現在はマデリーンの夫アーネストを巻き込み騒動が起こる。
監督:ロバート・ゼメキス 出演:メリル・ストリープ、ゴールディ・ホーン、ブルース・ウィリス、イザベラ・ロッセリーニほか
映画「永遠に美しく…」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「永遠に美しく…」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「永遠に美しく…」解説
この解説記事には映画「永遠に美しく…」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
永遠に美しく…のネタバレあらすじ【旧友ヘレンとの再会】
1978年ブロードウェイでかつては人気女優であったマデリーンも、今では公演を開いても「見ていられない」と観客に言われ公演途中で退席されるほど落ちぶれていた。マデリーンも自分が老いた事に気づいており、公演が終わると鏡を覗き込み顔のシワを気にしていた。そこへ昔の旧友のヘレンが、フィアンセである有能な美容整形の医師アーネストを紹介しに楽屋を訪ねて来たのだ。アーネストが昔からマデリーンのファンだった事を打ち明けると、アーネストの事を誘惑する様に近付く、ファンであったアーネストは一瞬心を奪われてしまう。その後、マデリーンはアーネストの病院を訪れると彼と食事をする。その事を知ったヘレンは「あなたは彼女を知らない、彼女は昔から私が好きになる人や付き合った人を奪っていった」と言いマデリーンに取られないか心配で「あなたの事も試した」と告白する。しかしアーネストはヘレンに「マデリーンなんて、目じゃない」と言ってヘレンを安心させるが、その後マデリーンと結婚してしまうのだ。その様子を血がにじみ出る程きつくハンカチを握りしめ、幸せそうな二人を悔しそうに見ているヘレンがそこに居た。
永遠に美しく…のネタバレあらすじ【7年後】
荒れ放題の部屋に太った女性がだらしない恰好で食べ物をあさり、クリームを見つけるとそれを持ってソファーへ行き食べながらテレビを見ていた、その女性こそフィアンセをマデリーンに奪われたヘレンであった。ヘレンはテレビに映し出されるマデリーンが殺害される役を、何度も巻き戻しては観てニヤついていた。家主がやってきて「今日こそ家賃を払わないと出て行って貰う、警察も来ている」とドアの外で叫んでいるが無視し続けテレビのボリュームを上げると、警察がドアを破り突入してきたのだ。連れ去られるヘレンであったが、最後までテレビの中で殺害されるマデリーンを観て笑っていた、ヘレンの心は完全に壊れたいた。病院に入れられたヘレンは半年の間、痩せもせずマデリーンの事ばかり口にしていた。そんなヘレンに医師が怒り「このまま変わらず、一生を終えるの?彼女の事は忘れて心から消し去りなさい。彼女の存在を殺すの」という言葉にヘレンはハッとし、「そうだわ、そうすれば良い」と考えを改める。その頃、ヘレンからアーネストを奪ったマデリーンも夫婦生活は上手くいっていなかった。
永遠に美しく…のネタバレあらすじ【それからまた7年後】
ビバリーヒルズに住んで居たアーネスト宅にヘレンから手紙と招待状が届いていた。マデリーンはすっかり歳を取り、自分の全てに自信を失っていた。ヘレンから届いた手紙には本を出版した事や、その本が「永遠の若さ」というタイトルを見て「良いタイトル、デブのくせに」と大笑いする。パーティーに出かける前にエステへとやって来たマデリーンであったが、施して欲しかった施実が半年に一回しか受けられない規則になっていて激怒する。少しでも綺麗になりたかったマデリーンはエステティシャンに、チップをはずむから店には内緒でやって欲しいと頼み込む。その様子を見ていた店長は担当者に席を離れる様に指示すると、「金に糸目は付けない」と言ったマデリーンに秘密の場所を教えるのだ。住所を書いた紙をマデリーンに渡し店長は部屋を去って行くが、マデリーンはそのメモ破りカバンへと放り込んだ。マデリーンとアーネストはヘレンの出版祝いのパーティー会場へと来て、ヘレンを見つけると見違えるほど細く美しく若返った彼女を見て驚く。二人を見つけ再会を喜ぶフリをする、アーネストの事を聞かれ「彼最高よ、時々気が引ける彼をあなたから奪った事」と心にも無い嘘をつく、ヘレンも「昔の事、少しも恨んでない。悪いのは彼の方」とこちらも嘘をつく。アーネストを見つけるとヘレンは近づき、アーネストは自分の今の仕事の愚痴をこぼす。「最低だろ、何て人生だ」と嘆くアーネストに「そんな人生にしたのは全てあの女よ、あなたの事少しも恨んでいない」と今度はマデリーンに言った逆の事を言うのだ。
永遠に美しく…のネタバレあらすじ【媚薬の虜に】
その夜マデリーンは憂さを晴らす為に、若いボーイフレンドの元を尋ねたが、他に彼女が居る事を知ると怒って帰ろうとするマデリーンに彼は「今まで相手してやってた、せいせいする」と言うのだ。雨でずぶ濡れになり車に乗ると、悔しくて涙が止まらないマデリーンは危うく事故を起こしそうになる。急ブレーキを掛けるとカバンが引っくり返り、中からエステで店長に渡された破れたメモが出て来た。失意の中その住所を尋ねてみると門番の男性が「お待ちしてお待ちしておりました」とまるで来る事を知っていたかの様に振る舞うと、広間へとマデリーンを案内する。そこに居たのは71歳だという若くて絶世の美女であった、信じられないと言った表情のマデリーンは「老いるのは自然の法」だと言うと、美女は媚薬の説明をする。「この薬は老化をストップさせ、むしろ若返らせる。薬を飲めば永遠に若々しさを保てる、飲まなければ自分が老いて行くのを見てるだけ」と言った。マデリーンが値段を聞き驚いて「お邪魔したわ」と席を立とうとすると、彼女は「待て」と言うとマデリーンの指先をナイフで刺し媚薬を一滴垂らした。するとその手はみるみるうちに若返りシミしわが無くなった、それを見たマデリーンは薬を購入する決意をする。一気に媚薬を飲み干すと鏡に映ったマデリーンは昔の様に、とても美しく若若しい体型へと変化していた。そして彼女から「10年経ったら誰にも怪しまれない様に静に姿を消す事、そして体を大事にする事」と忠告を受ける。
美女はマデリーンの洋服にバッジを付取り付けた。
永遠に美しく…のネタバレあらすじ【ヘレンの企み】
その頃ヘレンはアーネストの家へと忍び込んでいた、マデリーンが留守だと分かると安心しズカズカと家の中へと入って来て、アーネストにマデリーンの男の話をする。そして「今からでも遅くない、やり直せる」と言うヘレンにアーネストも乗り気で、マデリーンとは離婚すると言う。するとヘレンは離婚ではなく、マデリーンを酒に酔わせて車の事故に見せかけ殺害しようと持ちかけるのだ。何も知らずに帰宅したマデリーンは、自分の部屋へ入ると綺麗に生まれ変わった自分の体を鏡に映してうっとりしていた。部屋を出ようすると扉の前にアーネストが立っており、今までのうっぷんもあり口論となってしまう。そしてカッとなったアーネストはマデリーンの首をしめるが、ハッと我に返り手を離すがマデリーンは階段から落ちて首の骨を折って死んでしまう。慌てたアーネストはヘレンに電話しマデリーンが死んだ事を告げると、「警察に電話した?」とヘレンは聞いた。「していない」と言うアーネストに、「それでは調べられれば、すぐに分かり怪しまれる」と言った。
永遠に美しく…のネタバレあらすじ【生き返るマデリーン】
「何かいい方法を考える」とヘレンは言い「どうしよう」と悩んでいるアーネストの後ろで、マデリーンが動き出し「何て事してくれたの」と怒って近付いてくる。驚いたマデリーンは電話を切り逃げ出す、マデリーンは首が一周半回り体と頭が反対方向を向いていた。マデリーンは自分で首を回し治すと「やはり医者に行く」と言い出し、アーネストは車に乗せると急いで病院へと連れていった。医者が怪我の様子を診て、痛みを感じていない事に驚く、そして体温を計り聴診器で心音を聞くが心臓の鼓動が全く聞こえない。医者が「他の医者に応援を」と言い慌てて診察室を出ていくと、マデリーンは「大した事なくて良かった」と安心する。そんな様子を見て「心音が無い?自然の法に逆らっている」と言う、その言葉を聞きマデリーンは媚薬を貰った彼女の言葉を思い出す。アーネストは医者を探しに病室を出るが、先ほどマデリーンを診てくれた医者が心臓麻痺を起こし処置を受けていた。慌てて診察室へ戻るとマデリーンの姿は無く、看護師が「お悔やみ申し上げます」と言い霊安室へ運んだと言う。霊安室に行くとマデリーンは冷蔵保存にされていた、マデリーンを助け出すと「合理的には不可能だが実際に起きている、これは神の仕業だ」と言うと「自分達は素晴らしいカップルだ」」と奇跡の出来事に喜ぶアーネストであった。
永遠に美しく…のネタバレあらすじ【マデリーンとヘレンの共通点】
その頃ヘレンはアーネストの様子を見に家の外へと来ていた、そこへマデリーンを連れて戻って来たアーネストを見つけ敷地内に入るが、マデリーンを車から引きずり出すと今度は急いで何処かへと出かけて行った。ヘレンが車で後を追うと、アーネストは大量の防腐剤を業者から購入しているのを見るのだ。家に帰ったアーネストは、自分の本業でもある死体の補修や整形の技で、腐りかけているマデリーンにペンキで塗装し始めた。そこへマデリーンは死んだと思っているヘレンが訪ねてきて「死体を砂漠に埋めよう」言う。慌てたアーネストはヘレンに「静かに聞こえてしまう」と言うが、ヘレンは「誰に聞こえるの?」と訳が分からない。殺害の計画など一部始終聞いていたマデリーンが腹を立ててやってくる、するとヘレンにライフル銃を向け打つ。アーネストが「何て事を、絶対今の銃声聞こえたぞ」と慌てマデリーンを責め立てる。その後ろでプールまで跳ね飛ばされたヘレンが立ち上がり、腹に大きな穴を開けて話をしている二人の目の前に現れ「どうしてくれるの、びしょ濡れじゃない」と怒るが、お腹の穴には気づいていない。驚く二人はヘレンに腹の穴の事を教えてやると、そこで初めて自分のお腹に丸い穴がポッカリと開いている事を知るのだ。マデリーンは「何故、生きているの?」と疑問に思うと何かを思い出した様に、服に着いたバッジに触るとヘレンに近づき「あなたも?」とバッジを見せるのだ。そしてお互いをののしり合い戦いを始める。
永遠に美しく…のネタバレあらすじ【アーネストにも媚薬を】
どれだけ戦っても死ねない体になった二人は、キリが無い事に気づくと話し合いを始める。アーネストは家から出ていく準備をしていた、そこへ二人がやって来て「体を直して欲しい」と修繕を頼むのだ。二人の体をアーネストの技術で元通り直すと、アーネストが居なくなるとこの先困る事になると考えた二人は、アーネストにも媚薬を飲ませようと考える。美女の家にやってくると媚薬の効果をアーネストも実感し、媚薬を飲もうとする。美女が「永遠の命を」と叫ぶと、アーネストはハッと気づき「この薬のせいで死ぬ事も出来ず、周りは老いて行くのに自分1人だけが生かされる」と恐怖を覚えると、薬を飲まずに逃走する。逃げた先の屋上で屋根にしがみついているアーネストを見つけ、二人が声を掛けるとアーネストは驚いた拍子で足を滑らせ、屋根から落ち雨どいに引っかかる。今にも落ちそうなアーネストに二人は必死に「薬を飲めば死なない、早く飲んで」と訴えかける。しかしアーネストは薬を捨て、自らも落ちてしまう。落ちた先がプールだった為に、一命を取り留めたアーネストは急いで二人に摑まらない為に逃げ去った。
永遠に美しく…のネタバレあらすじ【それから37年後】
二人の前から姿を消して37年が経っていた、アーネストは老衰でこの世を去って葬儀が行われていた。その葬儀ではアーネストは、とても幸せな人生を送った事が神父によって話されていた。「人生は50歳を過ぎてからだと、彼は語っていました。愛する妻と子にも恵まれ素晴らしい功績も残しました」と神父がアーネストの事を褒め称えると、教会の一番後ろの席でその様子を見ていたマデリーンとヘレンは笑い出すのだ。馬鹿らしくなって教会を後にする二人、しかし二人の体は修正する人物が居なくなったせいでボロボロであった。階段から派手に転げ落ち二人の継ぎ接ぎだらけの体は、簡単に粉々になって散らばってしまったが、それでも死ねない二人は、バラバラになった体を接着剤で繋ぎ合わせながら、これからも生き続けなければいけない。
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