聖山の紹介:1926年ドイツ映画。同じ女性を愛してしまった二人の山男の悲劇。実写撮影された絶壁の山が美しく、スキー競技のシーンも興味深い。監督はドイツ山岳映画の第一人者で、後に日独合作映画『新しき土』のドイツ側監督も手掛けることになるアルノルト・ファンク。近年では、ファンクの「マローヤのヘビ」についてのドキュメンタリー映画が『アクトレス~女たちの舞台~』で引用されている。ヒロインに抜擢されたダンサーのレニ・リーフェンシュタールはこの後ナチス党大会の記録映画『意志の勝利』やベルリンオリンピック記録映画の監督として才能を発揮し名声(あるいは悪名)を勝ち得ることになる。
監督:アルノルト・ファンク 出演者:レニ・リーフェンシュタール(ディオティマ)、ルイス・トレンカー(友達)、エルンスト・ペーターゼン(ヴィゴ)、フリーダ・リヒャルト(友達の母)、フリートリヒ・シュナイダー(コリ)、ハンネス・シュナイダー(山岳ガイド)ほか