デビルズ・ノットの紹介:2013年アメリカ映画。幼い男児3人を殺害した容疑で3人の若者が逮捕され、のちに米史上最悪の冤罪事件とも言われる“ウェスト・メンフィス3事件”の実話をもとに映画化。
監督:アトム・エゴヤン 出演:コリン・ファース(ロン・ラックス)、リース・ウィザースプーン(パム・ホッブス)、デイン・デハーン(クリス・モーガン)、ミレイユ・イーノス(ヴィッキー・ハッチソン)、ブルース・グリーンウッド(バーネット判事)、ジェームズ・ウィリアム・ハムリック(ダミアン・エコールズ)、ほか
映画「デビルズ・ノット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「デビルズ・ノット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
デビルズ・ノットの予告編 動画
映画「デビルズ・ノット」解説
この解説記事には映画「デビルズ・ノット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
デビルズ・ノットのネタバレあらすじ:ウェスト・メンフィス3
1993年、米アーカンソー州ウエストメンフィスで8歳の少年スティーヴィー、クリス、マイケルが森へ遊びに出たまま行方不明になる事件が発生する。スティーヴィーの母パムは夫でスティーヴィーの継父テリーや他の子の親とともに捜索、警察も捜査を開始し、地元住民も含めて大規模な捜索が始まる。やがて森の中の“悪魔の巣窟”と呼ばれる場所の川底から全裸で手足を靴紐で縛られた少年らの遺体が発見される。
デビルズ・ノットのネタバレあらすじ:容疑者
捜査を始めた警察はへヴィ・メタルやオカルトに傾倒し、町では異端児扱いされていた若者ダミアン、ジェイソン、ジェシーの3人に容疑の目を向ける。その頃、スティーヴィーらと仲が良かったという少年アーロンが母ヴィッキーに連れられて警察にやってくる。ダミアンらが3人を殺したというアーロンの証言と、このような猟奇的行為は悪魔崇拝者によるものだ、という根拠のないこじつけ、加えて12時間におよぶ尋問の末に得たジェシーの自白により、警察は男児殺害犯として3人を起訴し、死刑を求刑する。
デビルズ・ノットのネタバレあらすじ:多くの矛盾
ことの成り行きを見ていた私立探偵のロンは、少年らの逮捕に疑問を抱き、彼らの公選弁護人に協力する。、アーロンの証言や現場写真を徹底的に調べ直したロンは、証言に事実と異なる部分が多々あり、またジェシーは知的障害者で、彼の自白もまた矛盾点が多いことを知りながら警察はその矛盾を無視していたことが分かる。裁判の直前に自白を撤回したジェシーは単独で裁かれることになり、弁護人は多くの矛盾を指摘したにもかかわらず、ジェシーは有罪判決を受け、終身刑を言い渡される。
ロンはアーロンを訪ね、話を聞こうとするがヴィッキーに断られる。彼女はカード詐欺に加担する疑いがかけられており、警察に有利な証言をすることで自身の罪を免れていたのだった。
デビルズ・ノットのネタバレあらすじ:判決
ロンはこうした数々の証言の矛盾や、行方不明当日に付近のレストランに血まみれで現れた黒人男性、クリスの父親が血痕のついたナイフを所持していたことなど、他にも疑わしい人物の存在を明らかにし、ダミアンとジェイソンの裁判で弁護人らは警察のずさんな捜査を指摘するが評決は有罪、ダミアンは死刑、ジェイソンは終身刑を言い渡される。
デビルズ・ノットの結末:終わらない事件
裁判のあと、ロンは殺害の現場を訪れ、そこでパムにでくわす。パムもまた裁判を傍聴しているうちに疑問を感じていた。彼女はスティーヴィーが宝物にしていたポケットナイフをテリーの工具箱から見つけ、混乱していた。ダミアンらの無実を確信しているというロンに、パムはナイフを預け、テリーを残し娘と家を出る。
その後アーロンとヴィッキーは証言を撤回、裁判の2年後にはクリスの母親が遺体で発見、死因は不明。調査を続けていたロンは密かにテリーのDNAサンプルを入手して分析した結果、殺された少年らを縛っていた靴紐に付着していた体毛と一致した。ダミアンら3人は18年間服役したのち、司法取引によって釈放されたが、今でも“既決重罪犯”のままである。
実録ものなので重い気持ちになりました。コリンファースやリース・ウィザースプーン・ミレイユ・イーノスの役者の演技はさすがです。当時の警察の捜査の杜撰さやDNA鑑定の未熟さアメリカの
片田舎ではこういった冤罪事件が多かったでしょう