フェイクの紹介:1997年アメリカ映画。FBI特別捜査官だったジョー・ピストーネの実話に基づいて製作されたクライム映画。マフィアの組織に潜入捜査に入ったFBI捜査官とマフィアの奇妙な友情を描いています。
監督:マイク・ニューウェル 出演者:ジョニー・デップ(ジョー・ピストーネ/ドニー・ブラスコ)、アル・パチーノ(レフティ・ルギエーロ)、マイケル・マドセン(ソニー・ブラック)、ブルーノ・カービー(ニッキー・サントラ)、ジェームズ・ルッソ(ポーリー・セルザーニ)ほか
映画「フェイク」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フェイク」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「フェイク」解説
この解説記事には映画「フェイク」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フェイクのネタバレあらすじ:起
1978年11月、ニューヨーク・ブルックリン。FBI特別捜査官のジョー・ピストーネ(ジョニー・デップ)は囮捜査官としてニューヨークのマフィア組織への潜入捜査の任務に就きます。
ジョーはドニー・ブラスコという偽名を名乗り、宝石鑑定士を装ってマフィアの末端構成員レフティ(アル・パチーノ)との接触に成功します。レフティはドニーの宝石鑑定能力に目をつけ、自分の舎弟にしようと考えます。ドニーもレフティに気に入られるよう計らい、互いを信用するようになったレフティはドニーと兄弟の盃を交わします。
その一方、任務上中々自宅へ帰れないドニーと妻マギー(アン・ヘッチ)ら家族との間は次第に冷え切っていました。
フェイクのネタバレあらすじ:承
ある時、ニューヨークでマフィアの元締めが暗殺され、レフティは身内のソニー・ブラック(マイケル・マドセン)に呼び出されます。自分も殺されると思ったレフティでしたがそれは勘違いで、ソニーは新たなボスとして君臨し、レフティは悔しさを押し殺してソニーの昇進を祝います。
ドニーはレフティを介してソニーとも信頼関係を築き上げ、組織の一員として犯罪に加担するようになっていきます。しかしドニーは密かに盗聴器を仕込んでおり、FBIに逐次情報を報告していました。しかし、FBIとマフィアの二重生活はドニー(ジョー)にとっては精神的に苦痛なものでした。
そんなドニーの気も知らず、FBIは更にマイアミの潜入捜査に協力するよう命じ、ソニー一味と現地で活動する潜入捜査官リッチー(ロッコ・シスト)を引き合わせるよう求めます。一方、ライバルであるソニー・レッド(ロバート・ミアノ)の台頭に危機感を募らせていたソニーは、ドニーの口車に乗ってマイアミに進出します。
フェイクのネタバレあらすじ:転
ドニーはレフティとナイトクラブ経営者を装うリッチーを引き合わせ、レフティに廃れたクラブを譲る約束をこぎ着けます。もはやブルックリンで出世の目のないレフティにとっては一世一代の大チャンスでした。
レフティはソニーに内緒で現地のボスとの接触を計画し、ソニーはレフティの動きを警戒しますが、ドニーはレフティの件については決して口を割ろうとはしませんでした。しかし、どこからかこの話を聞き付けたソニーはレフティと現地ボスの間に割って入り、レフティの儲け話を横取りしてしまいます。
落胆するレフティでしたが、ドニーとの絆は更に深まり、レフティに全面の信頼を寄せるドニーはFBIへの報告を怠るようになっていきます。
フェイクの結末
ソニーの手に入れたナイトクラブは開店早々に警察のガサ入れを受け、ソニーは組織内に裏切り者がいると疑います。実はこのガサ入れ撃はソニーと敵対するレッドが仕組んだものでした。ソニーは先手を打ってレッドと幹部数名を始末、これを機にソニー一味とレッドと組んでいたフロリダのボスたちは全面戦争に突入していきます。
FBIはドニーをこの一件から引かせようとし、ドニーもレフティに足を洗うよう説得しますが、レフティとドニーはソニーからレッドの息子の殺害を命じられます。しかし一連のやり取りは全てFBIに盗聴されており、FBIに身柄を拘束されたレフティはドニーの正体を知ります。しかしレフティはそれでもドニーを信じ続けていました。
しかし、ソニー一味はレフティの失態を許さず、レフティは一味から呼び出しを受けます。レフティは死を覚悟し、妻に「ドニーが来たら伝えてくれ。“お前だから許せる”と」と言い残して夜の闇に消えていきました。
ドニーとレフティの6年間は終わりを告げ、FBIに戻ったジョーは、ドニーとしての功績を讃えられ表彰されます。しかし、ジョーの心は晴れませんでした。
以上、映画「フェイク」のあらすじと結末でした。
「フェイク」感想・レビュー
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FBIのおとり捜査官(ドニー)とマフィアの兄貴分(レフティ)との関係に心打たれました。特に終盤に差し掛かったあたりのレフティを助け出そうとした矢先にFBIが動き出してしまうシーンや、正体に気付きながらもドニーを許そうとするレフティ胸の内を明かすシーンには胸打たれました。
マフィアものとか苦手なんですが、血生臭さと言うよりは人間ドラマの濃い作品です。ジョニーデップが潜入捜査官としての二重生活に苦しむ姿に胸を締め付けられました。特に、レフティーに正体がバレるところで涙が出ちゃいました。見終わった後もなんだか落ち込んでしまう感じです。