愛の監獄の紹介:2016年フランス,ベルギー映画。刑務所長と収監者の許されない愛を描いたエロティックドラマ。ヴェルサイユ刑務所で所長を務めるジャンは、美しい収監者アンナと恋に落ちてしまう。自制しようとすればするほどアンナを求めてしまうジャン。やがて2人の激しい愛は、周囲を傷つけながら破滅の道を辿っていく。
監督:ピエール・ゴドー 出演者:ギヨーム・ガリエンヌ(ジャン・フィルミノ)、アデル・エグザルコプロス(アンナ・アマリ)、ステファニー・クレオ(エリーズ・フィルミノ)、アリエノール・ポワッソン(ルイーズ・フィルミノ)、マリー・リヴィエール(アンナの母)ほか
映画「愛の監獄」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「愛の監獄」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
愛の監獄の予告編 動画
映画「愛の監獄」解説
この解説記事には映画「愛の監獄」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
愛の監獄のネタバレあらすじ:監獄の出会い
舞台は現代フランス。ヴェルサイユ刑務所の所長を務めるジャン・フィルミノは、美しい妻エリーズと、可愛い一人娘ルイーズと共に幸せな毎日を送っていました。そんなある日、フルリー・メロジス刑務所からアンナ・アマリが送致されて来ます。若く美しい彼女は、法務大臣の視察に際して行われたファッションショーに出演することになりました。気だるげなその色気に、ジャンは思わず見蕩れてしまいます。後日、アンナは反りの合わない収監者と殴り合いの喧嘩をしてジャンから注意を受けます。カウンセリングを勧められたアンナは、「あなたと話したい」と言い出しました。それをきっかけに、2人は様々なことを話すようになります。家族のこと、裁判のこと。そして刑務所内の授業で学んでいる戯曲『フェードル』のこと。許されない相手に恋をしたフェードルにアンナは同情していました。
愛の監獄のネタバレあらすじ:発展する関係
やがてアンナは裁判のため、フルリー・メロジス刑務所へ戻ります。裁判で悪印象を与えてしまい、落ち込むアンナはジャンに手紙を送ります。するとジャンは、わざわざアンナの裁判に足を運びました。禁錮9年の判決を受け、アンナはヴェルサイユ刑務所に戻って来ます。ジャンは彼女に特別な仕事を与えました。外部からの日用品を収監者が購入出来るようにする試みで、アンナには収監者からの受注と、所持金の管理を任せます。これをきっかけに、2人きりで過ごす時間が多くなっていきました。
愛の監獄のネタバレあらすじ:道を踏み外した2人
ジャンへの恋心を自覚したアンナは、彼の立場や妻子のことを考え、別の刑務所に移りたいと願い出ます。堪らなく愛しさを覚えたジャンは、ついにアンナと肉体関係を持ってしまいました。一度は頭を冷やして縁を切ろうとしたジャンでしたが、美術の授業でアンナの裸体を見てしまい、関係を終わらせるどころかどんどん深みにはまっていきます。それからジャンは立場を利用してアンナと2人きりになるチャンスを作り、彼女とセックスに耽りました。彼らの関係に周囲が気付き始めるものの、ジャンは馬鹿馬鹿しいと否定します。一方、アンナも占い師から忠告を受けたという母から関係を終わらせるよう説得されます。しかしジャンを本心から愛しているアンナは、母を激しく拒絶してしまうのでした。
愛の監獄のネタバレあらすじ:発覚
冬期休暇に入った後も、ジャンは頻繁にアンナと連絡を取ります。ヴェルサイユ刑務所の収監者達は、禁止されている携帯電話のシムカードを差し替えながら、皆で使っていました。本来であれば咎めなくてはならない立場のジャンですが、アンナのことを優先してしまいます。家族団らんの場でも携帯電話を手放さないジャンに、エリーズは不信感を募らせていきました。その頃、アンナは面会に母が来なかったことで情緒不安定になり、自殺を図って病院に運ばれます。連絡を受けたジャンはすぐに駆けつけ彼女を慰めました。ジャンの行動を不適切だと判断した刑務所側は、内部調査の結果アンナをフルリー・メロジス刑務所へ移す決定を下します。更にジャンは、アンナとの関係に気付いたエリーズに家から追い出されてしまいました。その上休職することになり、あらゆるものを失う危機に立たされたジャンでしたが、どうしてもアンナを諦められません。控訴審が終わってアンナに外出許可が出ると、すぐさま迎えに行ってホテルに向かいました。ジャンはアンナにシムカードを買い与え、いつでも電話出来るようにします。
愛の監獄の結末:許されない恋の果て
加速していく2人の関係。ついにアンナは、ジャンの子どもを身篭ってしまいます。ジャンに言い出すことも出来ないアンナは、同房者から次の外出許可日には別の男性と出かけるようアドバイスを受けました。同じ頃、ジャンにも決定的な出来事が起こります。アンナにシムカードを渡したことで、盗品等隠匿の罪に問われ逮捕されてしまったのです。アンナに利用されたのだろうと言われ、「私は本気だ」と反論するジャン。当然アンナと会うことは禁止されましたが、ジャンはそれを無視します。アンナの外出許可日、いつものようにフルリー・メロジス刑務所へ迎えに行くと、アンナは見知らぬ若い男性と出かけようとしていました。アンナに拒絶されたジャンは縋りつきますが、男性に突き飛ばされ1人嘆くしかありません。失意のジャンは、ルイーズのダンス発表会へ向かいました。踊るルイーズを見つめ、笑みを浮かべます。その頃、アンナは病院で中絶の処置を受けていました。1年後。ジャンとアンナは、裁判で争うことになります。ジャンの弁護士は、アンナに利用されたことにすれば勝てると励ましました。法廷で再会するジャンとアンナ。見つめ合った2人が微笑み、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画愛の監獄のあらすじと結末でした。
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