DUST ダストの紹介:2001年イギリス,ドイツ,イタリア,マケドニア映画。ニューヨークの古びたアパートに盗みに入った黒人青年を待ち構えていた家主の老女。老女はあるカウボーイ兄弟の物語を語り始め、青年も次第にその話に引き込まれていきます。100年前の動乱のマケドニアと現代のニューヨークを交錯させながら紡ぐ壮大な人間ドラマです。
監督:ミルチョ・マンチェフスキー 出演者:ジョセフ・ファインズ (イライジャ)、デビッド・ウェンハム (ルーク)、エイドリアン・レスター(エッジ)、アンヌ・ブロシェ(リリス)、ニコリナ・クジャカ(ネダ)ほか
映画「DUST ダスト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「DUST ダスト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「DUST ダスト」解説
この解説記事には映画「DUST ダスト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
DUST ダストのネタバレあらすじ:起
舞台はニューヨーク。ある夜、黒人青年エッジは古びたアパートの一室に強盗に忍び込みます。僅かな金を見つけ、家を後にしようとしたところ、潜んでいた家主の老婆と揉み合いになり、銃で鼻を撃たれてしまいます。老婆アンジェラは銃を突きつけながら、若い頃に出会ったというカウボーイの兄弟の話を語り始めます。
遡ること100年前。アメリカの西部の田舎町に、銃の名手で荒くれ者のルークと心優しきイライジャという兄弟が住んでいました。イライジャはフランスからやってきた娼婦リリスと恋に落ち、結婚します。しかしその後、授かった子供が生後間もなく命を落とすという不幸に見舞われ、二人の幸せな暮らしは長くは続きませんでした。
イライジャ達のもとを離れ、放浪の旅に出たルークは賞金稼ぎを夢見て、バルカン半島のマケドニアにたどり着きます。そこはトルコ軍とマケドニアの独立を掲げる革命軍の壮絶な戦闘が繰り広げられていました。
DUST ダストのネタバレあらすじ:承
ルークは強盗と賞金稼ぎのグループに加わり、金のために殺戮を繰り返す日々を送り続けます。2年が経ち、イライジャがルークを追ってマケドニアへやってきます。兄がリリスと不貞関係にあったことを知ってしまったイライジャは、復讐の鬼と化していました。
ルークはイライジャに撃たれ、重傷を負いますが、革命軍によって二人は捕らえられます。そしてその後解放されたルークは、ある村に住む若い妊婦ネダに助け出されます。
老女が語るカウボーイ兄弟の話にすっかり聞き入っていたエッジでしたが、アンジェラは突如心臓発作を起こし、意識を失います。エッジはアンジェラを病院まで送り届けますが、自宅では借金取りが待ち構えており、一刻も早く金を返すよう脅されます。
そして切羽詰まった末、病院を訪ね、金の在り処を教えるようアンジェラに迫ります。彼女は身に付けていた金貨を差し出しました。しかしエッジはあのアパートのどこかに大量の金貨を隠しているはずだと確信します。
DUST ダストのネタバレあらすじ:転
ネダの暮らす村にやってきたルークは、彼女の献身的な看護のおかげで次第に回復していきます。そこではネダのお腹の子の父親で、教師と呼ばれているリーダーのもと村人達が助け合いながら、慎ましい暮らしを送っていました。革命軍が村を襲撃しにくれば、村人達は武器を持って果敢に立ち向かいます。革命軍の暴挙に苦しむ村人達の姿を目の当たりにしたルークは銃を人のために使ってほしいというネダからの言葉にも触発され、これまでの生き方をあらためようと考え始めます。
しかし革命軍は反逆者を匿い、軍人を殺害した罪で教師を殺害、その生首を村人達の前にさらし、村を焼き払うと宣言します。ネダは錯乱し、教師の父は軍と戦ってほしいとルークに金貨を渡します。しかし金に目が眩んだルークは戦わずして逃亡しようと考えます。
アンジェラが金貨を隠し持っていると確信するエッジは再びアパートに忍び込み、部屋を物色しはじめます。冷蔵庫を乱暴に扱ったところ、取っ手が外れ、中から大量の金貨があふれ出してきました。一夜にして大金を手にしたエッジは上機嫌でアンジェラのもとを訪ねますが、アンジェラはほどなくして息を引き取ります。
エッジはアンジェラの孫だと嘘をつき、火葬した遺骨を引き取ります。そして骨壺を持ってヨーロッパ行きの飛行機に乗ります。
DUST ダストの結末
イライジャが再びルークの前に現れ、留めの一撃を加えようとしますが、兄を殺すことはできませんでした。イライジャはリリスが溺死したことを知らせます。リリスは妊娠していましたが、それが兄弟のどちらの子供かは分かりませんでした。
ルークは村へ残してきたネダのことが心配になり、引き返します。そこでは革命軍が宴を開き、身重のネダも給仕をさせられていました。軍のリーダーから生まれてくる教師の子供は殺害すると宣告されたルークは、ネダを連れて逃亡しようとします。しかし敵を振り切ろうとして撃った弾がネダの身体に命中してしまいます。
我を失ったルークは次々と兵士達を殺戮していきます。激しい銃撃戦の中で産気づいたネダは無事に赤ん坊を産み落としたものの、ほどなくして息を引き取ります。出産を見届けたルークも敵の銃弾に倒れるのでした。ルークの活躍により革命軍は退去していきました。
その後、村を訪ねたイライジャは兄の亡骸と対面し、ネダの産んだ娘を胸に抱きます。イライジャは赤ん坊をアメリカへ連れて帰り、自分の子供として育てあげました。その娘こそアンジェラだったのです。エッジはせめてもの償いのつもりで、遺灰を故郷のマケドニアに返してやろうと思っているのでした。
以上、映画「DUST ダスト」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する