テッド・バンディの紹介:2019年アメリカ映画。IQ160の頭脳と美しい容姿で、司法やメディアを翻弄し、“シリアル・キラー”の語源になった実在の凶悪殺人鬼テッド・バンディ。余罪はいまだ謎に包まれ、被害者の正確な人数はわかっていない。女性から恐怖の存在のはずの彼だが、刑務所には連日たくさんのファンレターが寄せられるなど魅力的なカリスマ性も持ち合わせている。3度の死刑判決を受けるが無罪を主張。自らが弁護人となり法廷で徹底抗弁を繰り広げた。
監督:ジョー・バリンジャー 出演:ザック・エフロン(テッド・バンディ)、リリー・コリンズ(エリザベス・クレプファー)、カヤ・スコデラーリオ(キャロル・アン・ブーン)、ジョン・マルコビッチ(エドワード・コワート判事)、ハーレイ・ジョエル・オスメント(ジェリー)ほか
映画「テッド・バンディ(2019年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「テッド・バンディ(2019年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
テッドバンディの予告編 動画
映画「テッド・バンディ(2019年)」解説
この解説記事には映画「テッド・バンディ(2019年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
テッドバンディのネタバレあらすじ:起
刑務所の面会室。
そこへやってきたひとりの女性がガラス越しに囚人の男に発しました。「私たちの出逢いを覚えている?」と。「覚えている、ひと目で恋に落ちたんだ」男は答えました。
時はさかのぼり1969年、ワシントン州シアトル。
夫と別れて引っ越してきたばかりのリズは親友のジョアンナと共に初めて足を運ぶカレッジ・バーにいました。
そんな中、ハンサムな男性テッドがリズに声をかけてきました。瞬時に意気投合し急接近するふたり。シングルマザーのリズは娘が幼いため新しい恋愛に消極的でしたが、テッドは娘モリーのこともすぐにやさしく受け入れてくれました。
次第に親交を深め、テッドとリズ、そして幼いモリーの3人は幸せな家庭生活を築いていきました。
しかし1975年。状況は一変します。
ロースクールの講義のためユタ州に来ていたテッドが、信号無視で警官に呼び止められそのまま逮捕されてしまったのです。
ところが捕まった罪は信号無視ではありませんでした。マレーという街で起きた誘拐未遂事件の容疑だったのです。
また、その前年1974年にはシアトルで女性の誘拐事件が起きていました。
キング群警察の発表では、目撃された犯人らしき男の車はテッドの愛車と同じフォルクスワーゲン。そして新聞に公表された似顔絵はテッドによく似た男でした。
突然の出来事に混乱するリズ。しかしテッドはまったくの誤解だと説明しました。汚名をはらすために法廷で決着をつけると言うのです。
テッドバンディのネタバレあらすじ:承
1976年2月23日。ソルトレイク群の裁判所で最初の裁判が開かれました。
判決は有罪。テッドはすぐユタ州立刑務所へと送られることとなりました。
そんなある日、テッドは刑務所でコロラドからやってきた殺人課のフィッシャー刑事の訪問を受けます。刑事は別の未解決事件の犯人としてもテッドを疑っている様子でした。
間もなく、テッドはコロラド州アスペンの裁判所へと移送。今度は殺人事件の容疑者としての収監でした。
その後もテッドには次々と残忍な事件の容疑が重なっていきます。
一方、リズは彼への疑いと愛情の葛藤から次第に酒浸りになり鬱になっていました。そんなリズにテッドはあくまでも無罪を主張し「大丈夫」と何度も電話をかけ続けました。
その後、テッドは自由を求めた元囚人のノンフィクション小説『パピヨン』を希望の象徴とし、裁判所や刑務所から脱走しては捕まることを繰り返しました。
フロリダで取り押さえられた時には、更に女子大生2人の殺害容疑をかけられました。
テッドに向かって、カツァリス保安官が宣戦布告を告げます。
「ワシントン州は君を見過ごし、ユタは手放し、コロラドは逃がした。私はお前を仕留める」
テッドバンディのネタバレあらすじ:転
こうして1979年7月8日、フロリダ州で異例の公開裁判が開かれました。
テレビカメラが入り、全米一有名な指名手配犯となったテッドの運命がテレビでさらされるという史上初めての裁判でした。ハンサムで冷静で頭の切れるテッドはマスコミを通じて人気を集め、傍聴席にはファンの女性たちが詰めかける事態も起こりました。
相次ぐ証言や証拠に次第に追い詰められていくテッド。
しかし、新たな恋人としてサポートをするキャロルを証言台に立たせ生中継でプロボーズをするなどの暴挙にも出ました。リズを想い続けながら…。
一方のリズはワシントン大学医学部職員に務める同僚のジェリーと親密になり、少しずつ落ち着きを取り戻していきました。
しかしそれでも裁判のテレビ中継を見ながら、テッドを忘れられずにいました。
テッドに下されたのは死刑という最悪の判決。リズは深い悲しみに沈みました。
テッドバンディの結末
事件から10年後。
当時フィッシャー刑事から受け取り、開けられずにいた極秘資料を見たリズ。
死刑執行を数日後に控えたテッドを訪問しました。
「出逢いを覚えてる?」リズは続けて言いまいた。「あの時から嘘は始まっていたのね」。
リズは極秘資料として刑事から渡された首のない死体写真をガラス越しに突き付けると、怒りに震えながら「首はどうしたのよ!?」とテッドに詰め寄ります。
これまでに一貫して無罪を主張してきたテッドでしたが、急に不敵な笑みを浮かべながらガラスに“弓のこぎり”と指でなぞりました。
恐怖におののき、面会室を出たリズ。しかし、ふっきれた様子で顔にはどこか安堵の様子も見えます。これですべて終わったのです。
1984年1月24日。テッドの死刑はついに執行されました。
刑務所前ではひときわ大きな歓声があがりました。
遺灰は彼の遺言通り、多くの被害者が眠るカスケード山脈へ撒かれたのでした。
以上、映画「テッド・バンディ」のあらすじと結末でした。
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