ファンタジア 2000の紹介:1999年アメリカ映画。1940年公開された映画「ファンタジア」の続編として製作され、シカゴ交響楽団の演奏するクラシック音楽をバックに、8つのアニメーション作品が描かれる構成になっている。それぞれの物語には台詞がないものの、アニメーターが曲のイマジネーションを膨らませてオリジナルのストーリーを作っているため、音楽と映像の両方を存分に楽しむことが出来る作品に仕上がっている。
監督:ドン・ハーン 製作総指揮:ロイ・エドワード・ディズニー 声優:ミッキーマウス(英語版:ウェイン・オルウィン/日本語版:青柳隆志)、ドナルド・ダック(英語版:トニー・アンセルモ/日本語版:山寺宏一)ほか
映画「ファンタジア 2000」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファンタジア 2000」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ファンタジア 2000」解説
この解説記事には映画「ファンタジア 2000」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ファンタジア 2000のネタバレあらすじ:起
ウォルト・ディズニーの甥であるロイ・エドワード・ディズニーによる挨拶から始まり、ベートーヴェン作曲の交響曲第5番「運命」で幕が上がります。三角形の物体で作られた蝶の兄弟(ペア)が仲間と共に悪の蝶たちと戦い、ペアの相手をかばった一方の蝶が逃げ遅れてしまう場面で終わります。その後、案内役が次の曲の説明をして、レスピーギ作曲の交響詩「ローマの松」が始まります。不思議な力によって空を飛ぶことが出来るクジラの家族が仲間と共に新天地を目指す物語です。主人公のクジラの子供は途中、カモメの群れに襲われて親と離れ離れになってしまうのですが、飛行能力によって無事に再会し、最後には仲間たちと宇宙の境である海からアクロバティックに飛び出します。
ファンタジア 2000のネタバレあらすじ:承
かの有名なプロデューサーであり作曲家のクインシー・ジョーンズの紹介を挟み、ガーシュイン作曲の「ラプソディー・イン・ブルー」が始まります。物語の舞台はせわしない都市ニューヨーク。工事現場で働くさえないジャズドラマーの男性、失業中のクマが酷い元サラリーマン、厳しい家庭教師に連れまわされて一日中様々な習い事をしている女の子などの登場人物が憂鬱な毎日から抜け出そうともがき、最後にはそれぞれの幸せを掴みます。案内の次はショスタコーヴィチ作曲「ピアノ協奏曲第2番~アレグロ」です。アンデルセン童話「すずの兵隊」の物語が繰り広げられます。足が片方しかないおもちゃの兵士がバレエを踊る人形に恋をしますが、意地悪なびっくり箱によって雨の降る外の世界へ追い払われてしまいます。しかし、運を味方につけて子供部屋に戻った兵士は、びっくり箱と最後の決闘に挑みます。華麗な身のこなしによってびっくり箱との戦いを制した兵士は遂に、バレエ人形と結ばれました。
ファンタジア 2000のネタバレあらすじ:転
案内を挟み、物語はサン=サーンス作曲の動物の謝肉祭より「終曲」へと移ります。ヨーヨーが得意だけど群れからは迷惑に思われているフラミンゴが、仲間たちからヨーヨーを奪われてしまいます。しかし、フラミンゴは更に大量のヨーヨーを操り、仲間たちをヨーヨーで縛り上げてしまうのでした。その後、案内役の二人が手品を交えて曲の紹介をし、デジタルリマスター版で蘇ったデュカス作曲の「魔法使いの弟子」が始まります。ミッキーマウス演じる魔法使いの弟子が、師匠の魔法の三角帽子を手に入れます。その力によってミッキーは、ほうきに井戸から水を汲み上げる仕事をやらせて楽をしようとするのですが、魔法の制御が効かず、部屋中を水で溢れ返らせてしまいます。そこへ師匠の魔法使いがやって来て騒ぎを鎮めるのですが、勝手に帽子を使ったミッキーに怒り心頭。最終的にミッキーは師匠にほうきで急かされ、水汲みをやらされる羽目になってしまうのでした。
ファンタジア 2000の結末
演技を終えたミッキーと案内人の指揮者が次の作品紹介をして、エルガー作曲の「威風堂々」が始まり、旧約聖書の中に登場するノアの方舟をもとに物語が展開されます。主人公のドナルド・ダックは師匠からノアの方舟に動物たちを集めるように言われますが、肝心の動物たちはドナルドの話を聞こうとしません。ドナルドが怒りをあらわにしたその瞬間、偶然にも雷が鳴り、驚いた動物たちは素直に船に乗り込みます。ドナルドには恋人のデイジー・ダックがいるのですが、デイジーがまだ家に取り残されていると勘違いしたドナルドは家へ向かいます。そこへ大きな波がやって来て、ドナルドはデイジーが家ごと流されたと思い悲しむのですが、デイジーは無事に船に乗っており、デイジーもまた、ドナルドが波にさらわれたと思い込み悲しみに暮れます。しかし、ドナルドが目的地にたどり着いた船から動物たちを降ろしている際に偶然デイジーとの再会を果たし、二人は仲良く手を取り合って船から降りるのでした。そして名女優のアンジェラ・ランズベリーの案内で最後の曲へと移ります。ストラヴィンスキー作曲の組曲「火の鳥」です。植物を生みだすことのできる妖精が雄鹿と出会い、緑を増やしていくのですが、火山の火口に誤って触れてしまい、全てを焼き尽くす火の鳥を怒らせてしまいます。妖精は傷付きますが、雄鹿に励まされ、焼け野原と化した大地をもう一度元の美しい姿に戻します。妖精は遠くへと飛んでいき、雄鹿が妖精を見送るシーンが描かれ、壮大な物語の幕が降ります。
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