フラットライナーズの紹介:1990年アメリカ映画。臨死実験に挑んだ5人の医学生を襲う恐怖を描いたサスペンス作品。死後の世界に興味を持つ医学生ネルソンは、人為的に心肺を停止させ臨死状態にする実験を計画していた。4人の友人に蘇生を頼み、ネルソンは1分間の臨死体験をする。ネルソンの実験が成功したことで友人達も被験者になるが、それ以降恐ろしい幻覚を見るようになるのだった。2017年にニールス・アルデン・オプレヴ監督によってリメイクされたヒット作。
監督:ジョエル・シューマカー 出演者:ジュリア・ロバーツ(レイチェル・マナス)、キーファー・サザーランド(ネルソン・ライト)、ケヴィン・ベーコン(デヴィッド・ラブレシオ)、ウィリアム・ボールドウィン(ジョー・ハーレー)、オリヴァー・プラット(ランディ・ステックル)ほか
映画「フラットライナーズ(1990年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フラットライナーズ(1990年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
フラットライナーズの予告編 動画
映画「フラットライナーズ(1990年)」解説
この解説記事には映画「フラットライナーズ(1990年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フラットライナーズのネタバレあらすじ:禁断の実験
舞台はアメリカ、シカゴ。医学生ネルソン・ライトは、朝日を前に「死ぬには絶好の日だ」と呟きました。死後の世界に興味を抱く彼は、ある実験を思いつきます。薬品や医療器具で心肺を停止させ、一時的に「死」を体験するという内容でした。蘇生には協力が必要なので、ネルソンは同じ医学校に通う友人レイチェル・マナス、デヴィッド・ラブレシオ、ジョー・ハーレー、ランディ・ステックルの4人に声をかけます。友人達は危険過ぎると反対しますがネルソンの意志は固く、仕方なく協力することになりました。夜、修復中の美術館に忍び込んだ5人。臨死状態をつくるための薬品や医療器具を用意し、ついに禁断の実験がスタートします。心電図がフラットラインを示した瞬間、ネルソンは不思議な映像を見ます。幼い自分、犬、木に登っている少年。心肺停止から1分後、デヴィッド達が蘇生処置を施しネルソンは生き返りました。ネルソンは呆然として多くを語りませんでしたが、ジョーは世紀の実験が成功したと大喜びします。次は自分が被験者になるとレイチェルが言い出しますが、より長い臨死時間に挑むと宣言したジョーに順番を奪われてしまいました。
フラットライナーズのネタバレあらすじ:被験者達
実験の日、ジョーは婚約者アンに電話をかけ、不安を払拭しようとします。彼は婚約者がいるにも拘らず大勢の女性と関係を持ち、その様子を隠し撮りするという下劣な趣味を持っていました。夜、再び美術館に集まった5人はジョーの臨死実験に挑みます。ジョーの前に現れたのは、今まで関係を持ってきたたくさんの女性達でした。時間はかかったものの、無事蘇生したジョー。しかし何かに怯えている様子です。レイチェルは次こそ自分がと立候補しますが、心配するデヴィッドが彼女より長い臨死時間を宣言したため、次の被験者はデヴィッドになりました。デヴィッドの実験の日、ネルソンは気付くと犬の鳴き声を追って暗い場所を歩いていました。そして臨死体験の中見た少年が現れ、酷い暴力を振るわれます。顔に怪我を負ったまま美術館に到着したネルソン。遅れてやって来たジョーも顔色が良くありません。そんな中行われた臨死実験で、デヴィッドは黒人の少女を見ます。蘇生したデヴィッドは、自分の全てを見せられたような気分だと話しました。
フラットライナーズのネタバレあらすじ:恐ろしい副作用
翌日。デヴィッドは夜に実験を受ける予定のレイチェルに、思いとどまるよう声をかけます。しかしレイチェルには死後の世界を見たいという強い願望がありました。彼女は近しい身内を亡くしているので、その人が今幸せなのかどうしても知りたかったのです。その後デヴィッドが1人で電車に乗ると、突然臨死体験中に見た少女が現れました。一瞬のことでしたが強い恐怖を感じたデヴィッドは、レイチェルの実験を阻止しようと急いで美術館に向かいます。しかし駆けつけた時既にレイチェルは臨死状態にありました。すぐに蘇生させようとするデヴィッドですが、レイチェルはなかなか目を覚ましません。彼女は幼い日の記憶を見ていました。決して入ってはいけないと言われていた部屋を覗き、父親の後ろ姿を見ます。レイチェルに気付いた父は家を飛び出し、自殺してしまいました。何とかレイチェルの蘇生に成功したデヴィッドは、電車で見た少女のことを話します。彼女の名前はウィニー。小学校時代の同級生で、当時デヴィッドは彼女のことをいじめていました。するとジョーも過去の幻影を見ると言い出します。隠し撮りをした女性達が次々現れるというのです。それを聞いたネルソンは、自分も幼い頃いじめていたビリーという少年を見ると白状しました。ビリーは度々現れては酷い暴力を振るうそうです。「生き返る時過去の罪を持ち帰った。霊と共に」と話すネルソン。この実験の被験者達は、自分の潜在的な罪悪感に起因する幻覚を見るようになったのです。この副作用を黙っていたネルソンにデヴィッド達は激怒。そしてレイチェルの前にも、自殺した父が現れるようになりました。
フラットライナーズのネタバレあらすじ:救われる方法
実験以降、幻覚に襲われ疲弊していくデヴィッド達。ジョーは盗撮ビデオの存在がアンにばれてしまい、婚約を解消されてしまいます。デヴィッドはウィニーを探し出し、1人でいたくないというネルソンを連れて彼女の家を訪ねました。ネルソンを車に残し、デヴィッドはウィニーに謝罪します。彼女は歓迎していない様子でしたが、最後にデヴィッドを呼び止め「ありがとう」と口にしました。それを聞いたデヴィッドは罪を償えたと感じ、幻覚から解放されます。車に戻ると、車内では突然現れたビリーにネルソンが襲われていました。慌てて助けに入ったデヴィッドですが、そこにビリーの姿はありません。全てネルソンが無意識に行っていた自傷だったのです。デヴィッドはジョー、ステックルと合流し、ネルソンの贖罪のためビリーを探して欲しいと頼みました。過去の罪と向き合い、それを贖えば幻覚は消えると考えたのです。自分はレイチェルに寄り添い、涙を流す彼女を励ましました。
フラットライナーズの結末:それぞれの贖罪
ネルソンはジョーとステックルを連れビリーのもとに向かいましたが、そこは墓地でした。ビリーは既に死亡していたのです。驚くジョー達に「俺が殺した」と語るネルソン。9歳の時、ネルソンは木の上に逃げたビリーに石を投げていじめていました。ネルソンが投げた石が当たってしまい、ビリーは木から落下し死亡してしまったのです。ネルソンはビリーにどう償えば良いのか苦悩しますが、ある方法を思いつきその場から走り去ります。彼は1人で臨死実験に挑み、死をもって償おうと考えたのです。ジョーから連絡を受け、デヴィッドはレイチェルの部屋から飛び出しました。1人になったレイチェルはまたも幻覚を見ます。入室を禁じられていた部屋に入ると、父の後ろ姿が見えました。ゆっくり手元を覗き込むと、彼は薬物を注射しています。父が自殺した理由を知り、涙を流すレイチェル。向かい合った親子は抱き合って互いに謝罪し、レイチェルの贖罪は果たされました。一方、ジョー達と合流したデヴィッドはビリーの死を知らされ、急いで美術館へ向かいます。レイチェルも駆けつけた美術館では、既にネルソンが臨死状態に入っていました。デヴィッド達は必死に蘇生を試みますが、ネルソンの意識は戻りません。ネルソンは臨死体験の中でビリーに追いかけられていました。木に登ったネルソンは泣き叫んで謝ります。ビリーが投げた石に当たり、木から落ちて地面に叩きつけられるネルソン。そんな彼に、ビリーは優しく微笑んで去って行きました。許されたと感じたネルソンの耳に、蘇生を試みるデヴィッド達の声が届きます。その声の方向へ走り出したネルソンは、奇跡的に蘇生しました。安堵するデヴィッド達に、「今日は死ぬのに良い日じゃなかった」と呟くネルソン。彼が「ありがとう」と呟き、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画フラットライナーズのあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する