小さき勇者たち ~ガメラ~の紹介:2006年日本映画。キャッチコピーは「ガメラは少年のために。少年はガメラのために。」。昭和、平成とゴジラと並び日本の怪獣映画を牽引してきたガメラと1人の少年との心の交流と成長を描いた冒険ファンタジー映画です。
監督:田崎竜太 出演:富岡涼(相沢透)、夏帆(西尾麻衣)、津田寛治(相沢孝介)、寺島進(西尾治)、奥貫薫(西尾晴美)、石丸謙二郎(雨宮宗一郎)、田口トモロヲ(一ツ木義光)、石川眞吾(石田勝)、成田翔吾(石田克也)、佐々木俊宣(ガメラ)、吉田瑞穂(ジーダス)、ほか
映画「小さき勇者たち ~ガメラ~」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「小さき勇者たち ~ガメラ~」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
小さき勇者たち ~ガメラ~の予告編 動画
映画「小さき勇者たち ~ガメラ~」解説
この解説記事には映画「小さき勇者たち ~ガメラ~」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
小さき勇者たち ~ガメラ~のネタバレあらすじ:起・赤い光
舞台は美しい海が広がる三重県伊勢志摩です。1973年、ガメラはギャオスの群れと戦い、自爆し相打ちとなります。この壮烈な戦いを目撃した人々は、ガメラが自爆して自分たち人間を守ってくれたと思いました。その中にまだ子供だった相沢孝介の姿がありました。
時は流れ、33年後の2006年、孝介と息子・相沢透は母親を亡くして初めての夏休みを迎えました。緋島に赤い光を目にした透は、1人緋島に泳いで渡りました。赤い光が放たれる場所に行くと、そこには赤く光る石の上に乗った小さな卵がありました。卵を手に取ると、ひびが入り、中から小さな可愛いカメが誕生しました。透はそのカメを「トト」と名づけて可愛がり、母を亡くした淋しさを紛らわせました。
小さき勇者たち ~ガメラ~のネタバレあらすじ:承・トトとガメラ
透の家で食堂を経営しているので、ペットは一切禁止でした。透は父・孝介の目に触れないように、自分の部屋にトトを隠します。ある日、突然、トトが空中に浮かび上がりました。透も驚きましたが、偶然、目撃した隣の真珠店の娘・西尾麻衣も驚きます。「お前、ヤバすぎ…」不安を感じた透はトトを飼うのを辞めようとしますが、海に戻そうとしますが、トトは透の跡をついてきます。結局、透はそんな可愛いトトを捨てられず、自分で飼うことを決意します。透は友達にもトトを紹介し、大人には内緒でトトを育てます。しかし、トトの生態に不安を覚えた麻衣は、トトが33年前に出現した怪獣ガメラではないかと危惧します。麻衣の指摘を透は否定しましたが、懐いたトトの成長は極めて速く、あっという間に1メートルを越えてしまいました。もう部屋では飼えません。驚いた透は麻衣や友達と共に、トトを浜辺の秘密基地に隠します。
「トトは怪獣なんかじゃない!だって怪獣は戦って死んじゃう。トトは死なない。死ぬなんて絶対イヤだ!」母を亡くしたばかりの透はそれでも麻衣の危惧を否定しようとします。「今度何かあったら、助けてあげられないかもしれない」そんな透に麻衣は声を震わせて言います。実は麻衣には重い病があり、名古屋の大病院で手術を受けなければなりませんでした。それを知った透は麻衣にお守りとして赤い石を手渡します。その赤い石こそ、トトの卵が乗っていた石でした。その数日後、突然、トトは透の前から姿を消してしまいました。その頃、日本近海では海難事故が続発し、それは伊勢湾付近に近づいてきていました。
小さき勇者たち ~ガメラ~のネタバレあらすじ:転・ジーダス襲来
透たちは懸命にトトを探します。その時、街に警報が鳴り響きました。街には火の手が上がり、人々は逃げ惑います。「なんだ?」突如出現したのは、怪獣ジーダスでした。巨大なトカゲのような形態のジーダスは、街を破壊し、逃げ遅れた住人たちを喰らい始めました。必死で逃げる父・孝介と透たちに、ジーダスの牙が襲いかかります。その時、突如、巨大なものが飛び込んできました。「ガメラ…」その姿を見た孝介は呟きました。
「トトだ!」胸にトトと同じ赤い紋章を見た透は叫びました。そう、それはトトが更に成長した姿でした。トトは巨大なジーダス(体高:約30メートル)にまだ小さな身体(体高:約8メートル)で懸命に挑んでいきました。激闘の中、傷つき満身創痍になりながらも、トトは辛くもジーダスを海に落とし、撃退することに成功します。しかし、トトは自らの力も使い果たしてしまいます。緊急連絡を受け駆けつけた自衛隊により、トトは捕獲され、名古屋の研究機関に連れ去られてしまいます。トトは内閣府・一ツ木義光参事官の指示のもと、研究者・雨宮宗一郎の管理下に置かれてしまいます。
巨大化したトトを見た父・孝介はガメラだと確信します。そして、研究者・雨宮もトトをガメラと確信し、人間の味を覚えたジーダスの再襲来に備え、トトを巨大なガメラへと成長させるよう、研究し始めます。「どうすればトトは戦わないで済むの?」そんな中、透は父・孝介に訴えます。「あれはもうトトじゃない。ガメラなんだ。ガメラは人間の味方になってくれる」孝介は透に答え、ガメラがかつて自爆してまで自分たち人間を守ってくれたことを語ります。その時、麻衣の両親・西尾治と晴美から、娘・麻衣の手術が成功したという知らせが入りました。「トトに赤い石を返したい」麻衣の呟きを聞いた透は、ある決意をします。
小さき勇者たち ~ガメラ~の結末:生きるために
あの赤い石がトト(ガメラ)にとって大事なものであると悟った透たちは、避難所を抜け出し、名古屋へと向かいました。書き置きを見た父・孝介も彼らを追い、名古屋へと車を走らせました。
その時、ジーダスが名古屋に出現しました。再び襲来したジーダスは名古屋の街を破壊し、人々をパニックに陥れます。そんな中、雨宮教授により体高50メートルにまで成長したトトは、ジーダスに挑んでいきます。ガメラへと成長したトトは、傷つきながらもジーダスと激闘を繰り広げます。そんなトトを助けようと、子供たちが立ち上がります。
病院から出られない麻衣は、子供たちに赤い石をトトに届けるよう託します。子供たちはリレーでつなぎ、赤い石をトトのもとへ運びました。最後に赤い石は透の手に届きました。「お前の手で殺すことになるかもしれないぞ」「トトは自爆なんかしない。俺たちがさせない」決死の覚悟をした透と息子の覚悟を知った父・孝介は、赤い石をトトのもとへ運びます。
「みんながつないでくれた。これはお前が死ぬためにじゃない。これは生きるための石だ」傷ついたトトに透は赤い石を投じました。赤い石を体内に吸収したトトは、完全体へ成長します。復活したトトは胸の紋章を赤く輝かせると、口から強烈な火球を放ち、ジーダスを撃破しました。
疲れ果てたトトは再び自衛隊によって捕獲されそうになります。しかし、そこに立ちはだかったのは透と子供たちでした。トトはその様子を見届けると、立ち上がり、空高くへと飛翔していきました。「さよなら。ガメラ」飛び去って行くトトを見つめ、透は呟きました。
以上、映画「小さき勇者たち ~ガメラ~」のあらすじと結末でした。
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