幻覚の紹介:2005年日本映画。兄貴分のセジマから、セジマの女・キミコのヤクを抜く毒消しを命じられたタツヤは、アキラとロブ、そしてブンタと一緒に山奥の別荘に向います。やがて禁断症状の現れたキミコが発狂しだすと、タツヤ達にまで幻覚が見え始め、メンバー間の疑心暗鬼が始まります・・・という内容の、ホラー映画です。ヤクザ映画とホラー映画をミックスさせた作品で、どちらのファンも満足させる仕上がりです。
監督:宮坂武志 出演者:山口祥行(タツヤ)、吉野きみか(キミコ)、三輪ひとみ(ノリコ)、舘昌美(アキラ)、加藤知宏(ロブ)、矢縄沙弓(エミ)、森羅万象(狂犬・ブンタ)、竹内力(セジマ)ほか
映画「幻覚」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「幻覚」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「幻覚」解説
この解説記事には映画「幻覚」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
幻覚のネタバレあらすじ:起
ヤクザの世界では、薬物中毒者から、クスリを完全に抜くことを”毒消し”と言います。セジマが舎弟のタツヤに、自分の女であるキミコの毒消しを命じます。セジマは「アキラとノリコを連れ、山林の中の別荘に行け。途中には狂犬・ブンタがいて道案内をしてくれる」と説明します。別れ際に「キミコはお前にとってもタイプの女だ。手を出すなよ!殺すぞ」とくぎを刺します。
キミコがタツヤに「クスリが切れると、暴れ出しおしっこも漏らすのよ」と言います。タツヤは「服の着替えはノリコにやってもらう」と言いますが、キミコは「ノリコは嫌い、あわない!」と言いました。
やがて迎えの車が来ると、「セジマさんから頼まれた」という運転手・ロブが乗っています。こうして5人は、山に向かって走りはじめます。アキラが「その別荘は、組長さんらが泊まって遊ぶとこらしい」と聞いた話をします。そして、道を案内する狂犬・ブンタの話になります。「あの人は狂ってる、5人も殺したそうだ」「いや、オレが聞いたのは7人だ」と話していると、タツヤが「どっちにせよ狂ってるんだ」と言いながら、待ち合わせの場所に着きます。
待っていたブンタは、人のよさそうな中年男でした。「ここからは歩きだ!」と言うブンタについて歩きはじめ、途中で休憩を取りながら歩いていると、キミコが若い女性を見つけます。するとキミコが狂ったようにわめきだし、走り出します。ブンタを残し、全員で追いかけ捕まえると、元看護師のノリコが鎮静剤をうってキミコを鎮めました。
幻覚のネタバレあらすじ:承
再び歩きはじめたタツヤらでしたが、タツヤにも殺された自分の女・エミが見えています。エミはレイプされ殺され、その犯人をタツヤが殺していました。やがて別荘に着きます。アキラが「これが組長さん達が泊まって遊んだ別荘?」と言うと、ブンタが「泊まらないよ、遊んだのは嘘だ」と言います。
キミコを寝かしつけ、夕食をとっている最中、ノリコがキミコの対応について話します。「キミコさんは禁断症状になると幻覚が見えているみたい」と言います。するとブンタが「幻覚じゃない、お化けが出るんだよ」と言います。
ノリコとブンタが部屋を出ると、ロブがタツヤとアキラに「話がある」と言って、拳銃と弾を見せます。「セジマさんが試し撃ちをやってこいと言った」と二人に話します。
夜、居眠りをしていたタツヤが目覚めると、殺されたエミがいます。そこへキミコが包丁をもって襲いかかります。アキラとロブがキミコを抑え込んで、ノリコが鎮静剤をうつと、やってきたブンタが「こんな呪われているところじゃ、おかしくなるばかりだ」と言います。
2日目、タツヤ、アキラ、ロブの3人は拳銃の試し打ちを森の中ではじめます。その近くで、地面を掘り返しているブンタを見つけたタツヤが話しかけると、ブンタは「殺した奴をこの辺に埋めたんだ。元々ここは、殺した奴らを隠すために買った別荘だ。セジマと最後にここに来たとき、殺した3人の幽霊が出たんだ。一人の死体を掘り起し、供養して埋め直したら成仏した。でも後二人が見つからないんだ。別荘の東だったからこの辺なんだが。セジマも幽霊を見たから怖いんだ」と言います。
その後、アキラも女を見てしまいます。キミコが「私の見た人と同じでしょう」と言いました。
幻覚のネタバレあらすじ:転
3日目、キミコが「あの人は迎えなんか来ない、捨てられたのよ」と言って泣きだします。その時ノリコの叫び声がします。かけつけると、若い女の首つり死体があります。その女はキミコとアキラが見た女でした。恨みの遺書を残していましたが、腐敗がひどくタツヤらは森に埋めます。
その夜、アキラがロブを空き瓶で殴り暴れ始めます。「ロブがオレを殺そうとした」とアキラが言うと、ロブが「こいつはシャブ中だ」と叫びます。タツヤがアキラの腕を調べると注射の跡があり、怒った達也はアキラを殴り倒し部屋に監禁すると、持っていたシャブを水で流します。
ノリコがタツヤに「キミコは薬物中毒じゃない、注射の跡はどこにもない」と教えます。そこでタツヤは「ブンタさんと相談してくる」と森に向いますが、ブンタが居なくなっていて、ロブと連れてブンタを探し始めました。
4日目、ブンタを探していたロブが「ブンタさんが殺した中には、セジマさんの舎弟もいました。セジマさんの女を寝取ったことで、セジマさんがブンタさんに殺させたんです。そういえばタツヤさんも一人殺してますよね。自分の女をレイプされ殺された現場を見て、レイプした奴を殺したんでしょう。それ兄貴分だったですよね」と言います。
動揺したタツヤは「何故知ってるんだ」と聞くと、「セジマさんに聞いたんですよ」とロブが言います。さらにロブは「今、下ではセジマさんたちは抗争でドンパチやってるんですよ。おれたちは、抗争に呼ばれず見捨てられたんですよ。特にタツヤさんは」と言います。タツヤは「黙ってろ」と怒りました。
幻覚の結末
別荘では、キミコがノリコに「あなた、看護師時代に薬を間違えて患者を殺したそうね」と言います。ノリコはキミコを殺し、自殺する幻覚を見ます。一方アキラは薬物の禁断症状が出始めています。
森の中で、ロブが自分の掘った穴の中で死んでいるブンタを見つけます。それを見たタツヤはブンタに撃ち殺される幻覚を見ます。別荘に戻ると、ロブが死んだ父親の幽霊を見て慌てます。ノリコはタツヤに体を求め、二人は愛し合います。
5日目、銃声で目覚めたタツヤが外に出ると、ロブが「中学時代、酔っぱらって帰って来ておふくろを暴行する親父を殺した。その親父が毎日出て来るんです。頭に10発ぶち込んだら出なくなると聞いたんで撃っているんです」と言います。
それを見たタツヤは、山を下りる決心をし、アキラを解放します。すると、アキラとロブが撃ちあいを始めます。二人は錯乱状態でお互い乱射し、二人とも死んでしまいます。止めに入ったタツヤの前にエミが現れます。タツヤはエミを追いかけ、頭めがけ10発弾丸を撃ちこみます。倒れていたのはノリコでした。そこへキミコがやってきます。タツヤはキミコに引き金を引きますが弾切れでした。
6日目タツヤはキミコと一緒にアキラとロブの死体を埋めます。血まみれになり別荘で横たわる二人は、自然と愛し合います。ベッドの上で激しく燃える二人の前にセジマが現れます。驚くキミコに対し、タツヤは「幻覚だ」と言ってSEXを続けます。銃声が数発響きます。セジマは一緒に来た子分二人にタツヤとキミコを埋めさせます。これで全員が死んでしまったのです。
以上、映画「幻覚」のあらすじと結末でした。
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