映画「銀座の恋の物語」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
銀座の恋の物語の紹介：1962年日本映画。画家を目指す次郎には久子という恋人がいました。結婚の約束をして、信州へ旅行に出発しようと駅に向かっていた時、久子がトラックに撥ねられてしまいます。そのまま行方不明になった久子に再会した次郎は、ひさ子が記憶喪失になっていることに気づきます…という内容の映画です。石原裕次郎と牧村旬子が歌った『銀座の恋の物語』を主題歌とタイトルにした日活の恋愛ドラマです。
監督：蔵原惟繕 出演者：石原裕次郎（伴次郎）、浅丘ルリ子（秋田久子）、江利チエミ（関口典子）、ジェリー藤尾（宮本修二）、清川虹子（お松）、高品格（武さん）ほか
この解説記事には映画「銀座の恋の物語」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
画家を目指す伴次郎（石原裕次郎）は、屋上でトランペットを吹く男と、洋品店の裁縫室の恋人・久子（浅丘ルリ子）が見える古いアパートに、ピアノで音楽家を目指す宮本修二（ジェリー藤尾）と一緒に住んでいました。
宮本はジャズの曲を1曲作っていて、次郎と久子はその曲に歌詞を付けて二人で歌っていました。店内装飾のセンスもある次郎は、沢村という会社社長の案内で、久子が務める洋品店の店内装飾の仕事を任されました。しかし沢村は詐欺師で、給与を全額取られて逃げられました。画家の夢が捨てられない次郎は、現代美術社からの入社の誘いを断り、アルバイトをしながら絵を描いていました。
結婚の事を真剣に考える久子は、画家を目指しながら絵の具を買う金もない次郎に、就職を勧めました。しかし次郎がかたくなに画家にこだわったため、怒った久子は一人帰りました。一方、宮本も、バンド演奏の仕事が減り、メンバーから突き放されました。そして金を払えないことで、業者にピアノを取り上げられました。
次郎は久子のために、現代美術社に就職を決めました。それを聞いた久子は今までの事を謝り、二人で信州旅行に行くことになりました。宮本は部屋を飛び出し、金を稼げる密造酒の仕事を仲間たちと始めました。その宮本を追っていたのが婦警の典子でした。何度か次郎に会ううちに典子は次郎に恋心をよせていました。次郎は久子の絵を画廊に売り、その金で久子のプレゼントするバッグを買いました。
一方、久子は自分のために描いてくれた絵を飾るための額縁を買っていました。駅に向かう久子は洋品店の上司に呼び止められ、急な仕事が入ったと言われ、洋服を縫い上げました。発車時間が迫り、駅のホームで待つ次郎は焦っていました。時間ぎりぎりに駅に着いた久子が走って道路を渡ろうとした時、トラックが迫り久子は撥ねられました。
久子が来ないことで警察に調べてもらった結果、２２歳前後の女性が交通事故で病院に運ばれていると言われ、次郎やお松、武さんが向かいました。病院に着くと亡くなったと言われ、次郎が確認に行きました。顔が半分つぶれていたものの、次郎は久子ではないと確信しました。
月日が経ち、仕事をしていた次郎が街で久子を見かけ、追いかけましたが別人でした。部屋にいても久子の事が気になり、絵にも集中できませんでした。そんな次郎の元へ典子がちょくちょく訪ねるようになりました。しかし典子は告白できず、宮本の居場所を聞くだけでした。ある日、次郎が友人とデパートにいた時、店内アナウンスが流れました。その声を聞いた次郎はハッとして放送室に行きました。そこにいたのは久子でしたが、久子は井沢涼子と名乗り、次郎の事は全く知りませんでした。
絶対久子だと思った次郎は医師に記憶喪失の相談にいくと、そこには久子がいました。医師が催眠療法を始めると、彼女が久子である断片的な記憶が語られ始めました。医師は思い出の何かがきっかけになると次郎に言いました。
次郎は久子を連れて色々な場所に行って話しました。しかし何も思い出せませんでした。そこで画廊に売った絵を久子に見せようとしましたが、絵は宮本が買い取っていました。宮本の部屋に行くと、警察の家宅捜索を察知して絵を持って逃げ出していました。久子の部屋に二人でいると、次郎が絵を持ってきて走り去り、その後自首しました。絵を久子が持っていた額縁に入れると、少し記憶が蘇りましたが無理でした。
久子が次郎の部屋に一人でいる時、小型ピアノで宮本が作った曲を弾き始めました。その時次郎が二人で作った歌詞を唄いながら帰ってきました。久子の記憶は完全に蘇り、次郎と抱き合いました。そして二人は銀座の街を昔のようにデートしました。そのデートの様子を涙ぐんで典子が見つめていました。
以上、映画「銀座の恋の物語」のあらすじと結末でした。
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