ミスター・ガラスの紹介:2018年アメリカ映画。コミックに描かれる常人を超えるスーパーヒーローたち。彼らは実在するのか。M.ナイト・シャマラン監督の旧作『アンブレイカブル』の主人公であるデヴィッド・ダンとミスター・ガラス、そして前作『スプリット』で不死身の人格「ビースト」を覚醒させたケヴィン・ウェンデル・クラムが今、一つの施設に集められた。驚愕の事実が明かされる続編。
監督:M.ナイト・シャマラン 出演:ブルース・ウィリス(デヴィッド・ダン)、サミュエル・L.ジャクソン(イライジャ・プライス / ミスター・ガラス)、ジェームズ・マカヴォイ(ケヴィン・ウェンデル・クラム、パトリシア、ヘドウィグ、ビースト、他)、アニャ・テイラー=ジョイ(ケイシー)、スペンサー・トリート・クラーク(ジョセフ・ダン)、シャーレーン・ウッダード(イライジャの母)、サラ・ポールソン(エリー・ステイプル医師)、ほか
映画「ミスター・ガラス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミスター・ガラス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミスターガラスの予告編 動画
映画「ミスター・ガラス」解説
この解説記事には映画「ミスター・ガラス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミスターガラスのネタバレあらすじ:1.ビーストに遭遇する
スタジアムの守衛の仕事をやめ、妻を5年前に白血病で亡くし、息子のジョセフ(スペンサー・トリート・クラーク)と共にフィラデルフィアで家庭向けのセキュリティー器具を売る店を営んでいるデヴィッド・ダン(ブルース・ウィリス)は、不死身の肉体と悪を感知する力を駆使して、息子の助けも借りて密かに人々を犯罪から守っていた。最近は散歩と称して連続する監禁事件について探っていた。その犯人は3人の女子高生を監禁しケイシー(アニャ・テイラー=ジョイ)以外の2人を殺した解離性同一性障害のケヴィン(ジェームズ・マカヴォイ)だった。もっとも、交替して現れる「群れ」と呼ばれる人格たちに制されてケヴィン本人の人格が現れることはまれだった。
ついに街でデヴィッドはケヴィンの肩に触れ、その男が監禁事件の犯人と知る。4人のチアリーダーの少女たちが監禁されている場所の目星をつけて彼女たちを解放するが、凶暴で超人的な存在であるビーストになったケヴィンがちょうど帰ってきて、デヴィッドとビーストは戦い始める。二人が窓を破って外に落ちたとき、警官隊に囲まれてしまう。二人はエリー・ステイプル医師(サラ・ポールソン)の指示でレイヴンヒル記念病院に収容される。
ミスターガラスのネタバレあらすじ:2.スーパーヒーローたちの対面
ステイプル医師は自分がスーパーヒーローであると妄想を抱く人々の治療を専門としている。ケヴィンとデヴィッドは厳重な監視下に置かれる。ケヴィンは照明を当てられることによって次々と人格が交替するために、ビーストとなって脱走することを妨げられていた。そして同病院には明晰な頭脳とガラスのように脆い骨を合わせもつ「ミスター・ガラス」ことイライジャ・プライス(サミュエル・L.ジャクソン)も収容されていた。かつて彼が引き起こした列車事故で一人生き残って自分の能力を悟ったのがデヴィッドだった。イライジャの母(シャーレーン・ウッダード)は息子への面会を続けてきたが、鎮静剤のせいか無気力でことば少なになった息子を心配している。
叔父に虐待された傷跡のせいでビーストの共感を得て命を奪われなかったケイシーは、今は虐待を告発された叔父と別れ里親の家で暮らしている。彼女はステイプル医師にケヴィンと話をしたいと申し出る。強く反対されたが、面会してみると彼女はケヴィンの様々な人格と共感をこめて会話できることを示した。やがてステイプル医師は治療のためにケヴィン、デヴィッド、イライジャの三人をピンク色の壁の一部屋に集めてみるようになる。
ミスターガラスのネタバレあらすじ:3.ミスター・ガラスのたくらみ
イライジャの無気力な姿は敵を欺くためだった。彼は夜、密かに病室を出る。そしてケヴィンのファイルを見てケヴィンの父についての驚くべき事実を知る。ケヴィンの部屋に忍び込んでビーストを出してほしいと言い、間もなくオープンするフィラデルフィアで最も高いビルディング、オオサカ・タワーでビーストとデヴィッドを戦わせて不死身のヒーローの実在を人々に示すという構想を語る。ケヴィンは子供の頃から骨折の痛みに苦しみ続けてきたイライジャを、汚れなき者と考えて共感を抱く。
ミスターガラスのネタバレあらすじ:4.病院の前の死闘
イライジャは夜勤の看護師の喉をガラス片でかき切って部屋を出て、ケヴィンに車いすを押させて地下道を通って脱走する。一方、イライジャから彼の狙いを知らされたデヴィッドも正義のために力づくで鉄の扉を破って脱走する。
朝、ステイプル医師が異変に気付く。ジョセフ、ケイシー、そしてイライジャの母が病院にやってきていたが、彼らは覚醒したビーストが守衛たちを襲い、デヴィッドと格闘するのを目撃することになる。
ところが、ジョセフは二人の戦いをやめさせようと、彼が調べた事実を明らかにする。ケヴィンの父はイライジャが仕掛け、デヴィッドだけが生き残ったあの列車事故の犠牲者だったのだ。父の死がなかったらケヴィンの母親の虐待がひどくなることはなく、ビーストという人格は生じなかったかもしれない。イライジャは自分こそがビーストというヒーローを生んだのだと誇るが、ビーストは怒りにかられイライジャの体を締め上げる。イライジャはやがて母親に見守られて死ぬ。
イライジャを締め上げた後ビーストはデヴィッドを貯水槽に放り込む。何とか貯水槽を壊して外に出るが、水に弱いデヴィッドは水たまりの中で虫の息に。ステイプル医師は瀕死のデヴィッドに自分の腕を握らせ、医師が実はスーパーヒーローの存在を大衆の目から隠して、社会秩序を維持することを目的とする秘密組織の一員であることを彼に明かす。
ケイシーはビーストに「ケヴィン・ウェンデル・クラム」と呼びかけて、ケヴィンを呼び出すことに成功するが、不死身のビーストではもはやないため、銃弾に胸を貫かれる。次々と人格が現れては消えた後に、ケイシーの腕の中で息絶える。
ミスターガラスの結末:5.明るみになった真実
デヴィッド、イライジャ、ケヴィン/ビーストの三人ともが死に、彼らの映像はすべて消去され、ステイプル医師はスーパーパワーの存在を隠すことに成功したように思われた。だが、個人のサイトでデヴィッドたちの動画が公開されていることがわかる。イライジャは、オオサカ・タワーで最後の決戦があると思わせたうえで、病院敷地内の、彼がハッキングに成功しているカメラの前でデヴィッドとビーストをあえて戦わせたのだった。
動画が公開され始めてから2時間後、駅に集まったケイシー、ジョセフ、そしてイライジャの母は、人々がスマートフォンの画面を見て驚くのを見る。コミックブックに記録されたスーパーヒーローの実在を明らかにしたいと言うイライジャの夢は叶えられたのだ。
以上、映画「ミスターガラス」のあらすじと結末でした。
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