ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOSの紹介:2003年日本映画。「ゴジラシリーズ」第27作目で、前年公開の『ゴジラ×メカゴジラ』の続編映画です。「驚天動地!3大怪獣の激闘で大東京がついに崩壊!」といくキャッチで、前作に続き自衛隊の全面協力の下、前作を超える戦闘シーンを繰り広げます。今回はモスラの参戦によって、人間が生命科学にどこまで踏み込んでよいのかという作品にもなっています。
監督:手塚昌明 出演:金子昇(中條義人)、虎牙光揮(秋葉恭介)、吉岡美穂(如月梓)、小泉博(中條信一(言語学者))、中尾彬(五十嵐総理大臣)、高杉亘(富樫(機龍隊・隊長))、長澤まさみ(小美人)、ほか
映画「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOSの予告編 動画
映画「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」解説
この解説記事には映画「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOSのネタバレあらすじ:モスラ出現
2002年、機龍(正式名:3式機龍)はゴジラとの死闘で、最終兵器アブソリュート・ゼロでゴジラに一定の打撃を与え、日本から退却させました。しかしそれから1年、機龍はアブソリュート・ゼロほか大きな損傷を受け、ここ特生自衛隊(正式名:対特殊生物自衛隊)・八王子駐屯地では日々、修復作業に追われていました。
そんなある夜、日本の領空に高速で迫る未確認飛翔体が現れました。空自はF-15J戦闘機2機をスクランブル発進させました。その飛翔体は空自の追撃ミサイルをかわし、超高速で日本列島に向かって飛び去っていきました。その飛翔体はなんと43年前に日本を襲ったモスラでした。一方、機龍のアブソリュート・ゼロで傷を負い、海底に逃げたゴジラの行方は、以前として不明のままでした。
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOSのネタバレあらすじ:小美人の願い
2004年3月26日の夜、かつてインファント島に調査に行き、モスラ日本襲撃の際に尽力した中條信一のもとに、小美人が現れました。中條と小美人とは43年ぶりの再会でした。小美人は中條に「ゴジラの骨を海に戻して欲しい。人間がゴジラの骨から戦いの道具を造ったことは大きな過ちです。死者の魂に人間が手を触れてはいけない。」と懇願してきました。しかし、彼女たちの願いは、偶然居合わせた信一の甥・義人にとっては受け入れ難い願いでした。なぜなら義人は機龍の整備士であり、ゴジラに対抗できる兵器は機龍だけだと信じていたからでした。すると中條の孫・瞬は「もしゴジラが襲ってきたら、どうするの?」と小美人に問いました。小美人は「その時はモスラが命をかけてゴジラと戦います」と約束しました。小美人は続けました。「どうかゴジラの骨を海に返してください。さもないと、モスラは人間の敵にならねばなりません。私たちはそれを望んではいないのです。もちろん、モスラも…」と。するとモスラの鳴き声がしました。窓を開けると、外にはモスラがいました。モスラは大きな翼をゆっくり広げ、飛び去っていきました。小美人は小さな文字盤を残し、消え去っていました。
中條義人は駐屯地に戻り、機龍の修復作業に手を尽くしますが、なぜか頭の中にはあの小美人の願いが気になって仕方がありませんでした。そんな義人の前に、新たな機龍隊の面々が現れました。その中にはかつて共に整備士をしていた如月梓がいました。その夜は1年前、機龍あの正オペレーターとして活躍した家城茜らの壮行会が行われました。人の集まる場所が苦手な義人はこっそり抜け出し、機龍を見に行きました。「お前は間違って造られたのか…」と呟く義人の前に、家城が現れました。家城は機龍に別れを告げに来たのでした。家城はふと「機龍はもう戦いたくないのかもしれない…」と呟き、立ち去っていきました。
その翌日、中條は旧知の仲である五十嵐隼人首相に直接、小美人からの願いを請願に行きました。「生命は定められた時の流れの中にこそあるべし」「人間は神の領域に手を触れてしまった。既に人類は原水爆でゴジラを産むという過ちを犯した」と、中條は五十嵐に諭しました。しかし、五十嵐は中條の言葉に一定の理解を示しますが、「ゴジラの脅威がある限り、機龍を放棄することができない」と言い放ちました。それは機龍が対ゴジラの要であり、モスラはかつて日本に大打撃を与えた敵だからでした。
そんなある日、九十九里浜にはゴジラに襲われたと思われる巨大生物カメーバの死体が打ち上げられました。また、グアム島沖ではアメリカの原子力潜水艦がゴジラに襲撃されてしまいました。ゴジラの脅威が再び日本に迫りつつありました。政府はこの請願を拒否し、先の対ゴジラ戦で大きく損傷した機龍の修復作業を急がせました。
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOSのネタバレあらすじ:激突!ゴジラ×モスラ×機龍
そしてついに八丈島近海にゴジラがその姿を現しました。海自は総力を挙げて、ゴジラを攻撃しますが、ゴジラは潜行し東京湾を目指して北上を続けました。政府は1年前に対ゴジラ戦で破壊し尽され、現在再開発中の品川地区で迎撃することにしました。ゴジラは品川埠頭に上陸しました。胸の傷跡から1年前のゴジラと断定されました。政府は勝機ありと攻撃を加えますが、ゴジラは防衛ラインを突破し、機龍のいる八王子を目指して上陸、侵攻していきました。
街が避難民で大混乱の中、中條の孫・瞬は学校の校庭に一人で机と椅子で、モスラを呼ぶインファントの紋章を描きました。すると、どこからともなくモスラが東京上空に飛来してきました。モスラはゴジラに戦いを挑んでいきました。モスラとゴジラ、二大怪獣の激闘が始まりました。モスラは最終兵器である鱗粉攻撃を加えました。ゴジラは放射熱線を浴びせようとしますが、鱗粉で邪魔され、自ら炎に包まれてしまいます。しかし、ゴジラはビクともしません。そんなゴジラにモスラは尚も、鱗粉攻撃で死力を尽くして挑んでいきます。人類を守るために戦うモスラの姿を見た五十嵐首相は、機龍出撃の命を下しました。機龍は先のゴジラ戦で大破したアブソリュート・ゼロの代わりに、3連ハイパーメーサーを新たに搭載し、出撃しました。
東京と舞台に、ゴジラ対機龍そしてモスラ、三大怪獣の決戦の火蓋が切って落とされました。機龍はゴジラの攻撃を受け苦戦を強いられます。モスラはそんな機龍を庇い、ゴジラの熱線で翼をやられてしまいます。そんな時、小笠原諸島から2体の生物が海を渡ってきました。それはモスラの幼虫でした。モスラは来るべきゴジラとの決戦に備えて、日本から近い小笠原に卵を産んでいたのでした。
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOSのネタバレあらすじ:機龍とモスラの逆襲
モスラの2体の幼虫は上陸すると、負傷した母・モスラのもとに行きました。そんなモスラを倒そうとゴジラの攻撃を仕掛けてきました。母・モスラは幼虫を守るため、身を挺し、ゴジラの熱線の前に消滅してしまいました。それを見たモスラの幼虫は目を赤くして怒ります。
一方、機龍はゴジラの攻撃を受け、動けない状態に陥っていました。機龍を再び起動させるためには、誰かが直接内部に入り、破損個所を修復しなければなりません。義人はその任務に志願し、機龍のもとに急行しました。何とかして義人は機龍に辿り着き、内部に入り、応急処置を施し、駆動可能状態にすることに成功しました。しかし、いざ退避とハッチを開けようとしますが、ハッチが開きませんでした。ゴジラの更なる攻撃により、ハッチが歪み、開かなくなっていたのでした。義人が内部にいる限り、機龍は攻撃に移れません。義人は無事退避完了の報告し、機龍内部に留まる決意をしました。
そうとは知らないオペレーターの秋葉や如月は、機龍を起動させます。そして再び、機龍とゴジラ、そして2体のモスラの幼虫との死闘が開始されました。機龍はゴジラと激闘の末、国会議事堂を大破させ、ゴジラを弱らせます。機龍はゴジラを一気に畳みかけにいき、3連ハイパーメーサーでゴジラを弱らせました。そして弱り切ったゴジラに、モスラの2体の幼虫が大量の糸を吹きかけ、ゴジラの動きを完全に封じ込めました。その時、小美人の声がどこからともなく聞こえてきました。「人間は自らの過ちに気づかないほど、愚かな生き物ではないはずです」と。それを耳にした五十嵐首相は「ゴジラに止めを。これで機龍の役目は終わる。作戦終了後、機龍を投棄する」と命じました。
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOSの結末:機龍、ゴジラと共に
命を聞いた秋葉は機龍で止めをさそうとしましたが、機龍は全く動きませんでした。すると、昇る朝日の中、突然、機龍が雄叫びをあげ、再び暴走し始めました。機龍はゴジラを抱えて、海へ飛行し始めました。「ゴジラを逃がそうとしているのか?」と危惧する五十嵐首相に、機龍の内部にいた義人は「機龍はゴジラと共に日本海溝に眠ろうとしている」と伝えました。義人は戦闘中、機龍の内部で機龍の本当の声を聞いたのでした。
その無線を聞いた如月は義人がまだ機龍の内部に閉じ込められている事を知り、驚きました。如月は義人を助けるため、機龍を追い、義人が閉じ込められているハッチをバルカン砲で吹き飛ばしました。義人は機龍と共に海に沈もうとしますが、機龍はそれを拒むかのように義人が脱出しやすい態勢へと、自ら回転し始めました。機龍は自分を命がけで修理してくれた義人に対し、最期にメンテナンスブースのモニターに「SAYONARA YOSHITO」というメッセージを送り、そのままゴジラと共に日本海溝の奥深くに沈んでいきました。
東京は壊滅的な被害を受けました。五十嵐首相は「失ったものは大きい。しかし、我々は自らの過ちに気づき、その過ちを認める勇気を得た。その勇気こそが勝利だろう」と呟きました。2体のモスラの幼虫は小美人と共に、インファント島に帰っていきました。秋葉と如月に助けられた義人は、海上から沈んでいった機龍に敬礼しました。
(エンドロール)
「1954ゴジラDNA」が厳重に、特生自衛隊・特殊生物研究本部のDNA保管庫に保管され、物語の幕は閉じます。
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