極道の妻(おんな)たち 最後の戦いの紹介:1990年日本映画。家田荘子のベストセラー小説を原作とする人気任侠映画シリーズの第4作です。主演の岩下志麻が第1作『極道の妻たち』(1986年)以来にシリーズ復帰を果たし、ふたつに分裂した関西の広域暴力団の抗争に乗り込んでいく極妻たちの闘いが描かれます。
監督:山下耕作 出演者:岩下志麻(瀬上芙有)、かたせ梨乃(伊勢夏見)、哀川翔(根津豊)、石田ゆり子(植木志織)、緒形幹太(高木真一)、西村和彦(高木照男)、森永奈緒美(柳井涼子)、浜田晃(紺屋基和)、須賀不二男(川越清市)、野口貴史(常松清七)、南雲勇助(岡城吉)、椎谷健治(柘植雄三)、中村美律子(歌手)、曽根晴美(空地丈太郎)、菅貫太郎(桜井弁護士)、品川隆二(光石和義)、三上真一郎(寺沢耕造)、中尾彬(田所亮次)、磯部勉(南部武将)、小林稔侍(瀬上雅之)、津川雅彦(市場憲章)ほか
映画「極道の妻たち 最後の戦い」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「極道の妻たち 最後の戦い」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
極道の妻(おんな)たち 最後の戦いの予告編 動画
映画「極道の妻たち 最後の戦い」解説
この解説記事には映画「極道の妻たち 最後の戦い」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
極道の妻たち 最後の戦いのネタバレあらすじ:起
5年前に跡目相続問題を機に関西最大の広域暴力団・中松組から枝分かれした川越会では、病床の会長・川越清市(須賀不二男)のもと幹部たちが集結して、中松組との休戦を巡る会合を開きました。
会合の席には、懲役5年の刑に服し、あと半年で刑期を終える川越会傘下の瀬上組組長・瀬上雅之(小林稔侍)の妻・芙有(岩下志麻)の姿がありました。
採決は賛成13、反対2で中松組との休戦が決まりましたが、反対票を投じた芙有は幹部たちに「決まったことにとやかく言う気はおまへんけど、たった2票でも反対あった言うことを忘れんでください。瀬上は皆さんの分まで5年も懲役に行ってますのや」と釘を刺しました。
芙有が瀬上組幹部の柘植雄三(椎谷健治)から会合の結果を聞かれていたところ、芙有のもとに福井の川越会傘下の組長の妻・伊勢夏見(かたせ梨乃)から電話がありました。5年前に夫を中松組の襲撃で亡くし、組を解散した夏見は唯一残った組員の根津豊(哀川翔)を連れて瀬上組を訪れ、芙有に中松組の四代目組長を襲名したばかりの田所亮次(中尾彬)を殺るので力を貸してほしいと頼んできました。芙有は「好きにしなはれ」と夏見を傍に置いておくことにしました。
極道の妻たち 最後の戦いのネタバレあらすじ:承
関西の極道世界の金庫番を担う弁護士の市場憲章(津川雅彦)は、芙有は瀬上の裁判費用や組の若い衆の世話、抗争の軍資金などで借りた多額の金を利子をつけて、わずか3年で完済したことを夏見に話しました。愛人に新たな店を開かせるという市場は芙有に、中松組の本部長・紺屋基和(浜田晃)が話をしたいと言っていると告げてきました。
一方、勢力拡大を狙う芙有に協力したい夏見は市場に自分の肉体を担保に融資を申し出、市場は夏見の亡き夫と敦賀を仕切る川越会傘下の組長・光石和義(品川隆二)は兄弟分なので何かあったら協力してくれるとアドバイスしながら5億円を用意しました。
芙有は夏見を伴い、服役中の瀬川に面会に行きました。瀬川は夏見の夫を高く買っており、いつかは自分の右腕にしたかったと語りました。夏見は瀬上に芙有と姉妹の盃を交わしたいと願い出、瀬上が見届けるなか芙有と盃を交わしました。夏見を妹分につけた芙有は、夏見の夫の仇を取ると誓いました。
極道の妻たち 最後の戦いのネタバレあらすじ:転
そんな矢先、夏見は根津からの情報で光石が川越会を裏切り、北陸の親分衆をまとめて中松組から盃をもらおうとしていることを知ります。芙有や川越会を巻き込みたくない夏見は自分一人でカタをつけると告げ、単身でゴルフコンペのため能登にいる光石の元に乗り込み、光石を射殺してそのまま行方をくらましました。
やがて瀬上が出所する日がきました。しかし、瀬上は中松組三代目の墓参りの最中に田所の元に連れていかれ、そのことを知った芙有は田所の元に乗り込み、瀬上を連れて帰りました。その直後、会長の川越は危篤状態に陥り、芙有と共に見舞いに訪れた瀬上は田所にいい顔はさせないと約束しました。
ところが、川越が他界した直後に後を任された瀬上は川越会の解散を宣言しました。どういうことかと問い詰めた芙有は、田所の元に乗り込んだ時に瀬上は既に田所と話をつけていたことを見破り、お人好しな瀬上は田所にいいように利用されたことを看破しました。
姿をくらました夏見を心配する芙有が彼女の故郷である美浜まで足を運ぶなどしていたその頃、夏見は夫の仇である田所を高級ナイトクラブで狙撃しましたが失敗に終わり、田所の子分に銃弾の雨を浴びせられて息絶えました。瀬上は紺屋に田所の容体を尋ねようとしましたが、紺屋はただの掠り傷だとして瀬上を門前払いにしました。
極道の妻たち 最後の戦いの結末
芙有は警察の死体安置所で変わり果てた夏見と再会しました。自分が散々利用されたことに憤る瀬上は軍資金をかき集めて中松組との全面戦争を再開すると宣言しますが、芙有は「戦争の指揮、わてにとらせてくれますか。あんさんにはもう誰も付いてきやしまへん。いっそ引退してもらいましょか」と啖呵を切ると、根津を連れて組を去っていきました。
芙有に出ていかれ、意気消沈する瀬上を見かねた柘植は電話で市場に相談しますが、市場は瀬上を見切って紺屋に付くようアドバイスすると、田所は調子に乗り過ぎていると語りました。電話口の向こうで愛人を抱く市場は、柘植に自分は芙有に惚れていることを打ち明けました。
芙有と根津は田所の愛人のマンションを突き止め、根津は田所を狙撃しようとしましたが失敗して射殺されました。芙有は救急車で搬送されようとしていた田所を射殺しますが、自らも駆け付けた警官の一斉射撃の前に倒れました。
以上、映画「極道の妻(おんな)たち 最後の戦い」のあらすじと結末でした。
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