グランドピアノ 狙われた黒鍵の紹介:2013年スペイン,アメリカ映画。何者かに演奏中に自分と妻の命を狙われながら、過去に失敗した難曲を完璧に弾きこなすことを要求された天才ピアニストの恐怖と葛藤を描いたサスペンス。
監督:エウヘニオ・ミラ 出演:イライジャ・ウッド(トム・セルズニック)、ジョン・キューザック(スナイパー)、ケリー・ビシェ(エマ・セルズニック)、タムシン・エガートン(アシュリー)、アレン・リーチ(ウェイン)、ほか
映画「グランドピアノ 狙われた黒鍵」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「グランドピアノ 狙われた黒鍵」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
グランドピアノ 狙われた黒鍵の予告編 動画
映画「グランドピアノ 狙われた黒鍵」解説
この解説記事には映画「グランドピアノ 狙われた黒鍵」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
グランドピアノ 狙われた黒鍵のネタバレあらすじ:起・舞台への復帰
5年前の失敗がもとで舞台恐怖症になった若手天才ピアニストのトム・セルズニック(イライジャ・ウッド)。彼は女優エマ(ケリー・ビシェ)との結婚を機に、恩師パトリックの追悼コンサートで復帰することになった。パトリックの特注だというピアノが運び込まれた会場でトムは関係者に冷ややかな目を向けられるが、指揮者で友人のノーマンだけは温かく迎えてくれた。
いよいよ公演が開始、客席にはエマ、エマの友人アシュリー(タムシン・エガートン)とウェイン(アレン・リーチ)の姿もあった。出番前、渡された楽譜を見たトムは、その中から「ラ・シンケッテ」のものを握りつぶして捨て去る。「ラ・シンケッテ」―それはパトリックが作曲し弾けるものはパトリックとトムの2人だけと言われ、5年前トムが演奏に失敗した難曲中の難曲だった。
グランドピアノ 狙われた黒鍵のネタバレあらすじ:承・死を招く難曲
緊張の中、演奏を始めたトムは、譜面に“1音でも間違えたら殺す”という文字と、自分を狙う銃のポインターを目にする。譜面に書かれた指示で、楽屋にあったイヤホンをつけた彼は、犯人から「指示に従わなければエマを殺す」と脅される。
なんとかエマに危機を知らせようと、トムは犯人に気づかれないよう携帯電話でアシュリーに電話をかける。しかし電話に出たウェインはエマに知らせようとボックス席に向かったところで、劇場係員を装った犯人の共犯者に殺され、戻らない彼を探しに出たアシュリーも共犯者の手にかかる。
そして死体をトムの目に晒した犯人は、トムに「ラ・シンケッテ」を最後の1音まで完璧に弾くよう要求する。
グランドピアノ 狙われた黒鍵のネタバレあらすじ:転・隠されたからくり
楽譜を捨ててしまったトムは短い休憩時間に、PCから曲を聴いて譜面を起こす。再び演奏が始まり、ノーマンが最後の曲を紹介すると、トムがそれを「ラ・シンケッテ」に変更する、と宣言し、観客らが驚く中、演奏が始まる。
曲を弾きながら何者なのかを問うトムに犯人は錠前師だと告げる。パトリックのピアノには遺産を隠した金庫の鍵が隠されていたが、その隠された扉を開く鍵は「ラ・シンケッテ」を完璧に弾くことだった。
グランドピアノ 狙われた黒鍵の結末:彼の決断
犯人の要求に従って「ラ・シンケッテ」を弾いていたトムは、最後の4小節を観客には分からないようにわざと違えて弾き終わる。会場は拍手に湧くが犯人は激怒し、正しく弾き直さなければエマを殺すと脅す。
トムはエマに歌を歌うよう仕向けて、スポットライトを当て、全員に注目させることで彼女を守る。エマのもとへ急ぐトムは、計画が失敗したことで、逃げようとした共犯者を殺した犯人とバックステージで遭遇。ステージ頭上の照明の足場で格闘の末、犯人もろともパトリックのピアノの上に転落する。
トムは足の骨折で済んだが、犯人は死亡。会場からも残された遺体が運び出される。エマと安堵の抱擁を交わしていたトムはふと思い立ち、壊れたパトリックのピアノで「ラ・シンケッテ」の最後の4小節を弾く。
何ごとも起こらず立ち去ろうとしたその時、ピアノは鈍い音をたてて、トムの目の前で秘密の扉を開いた。
以上、映画「グランドピアノ 狙われた黒鍵」のあらすじと結末でした。
今日、たまたま「イライジャ・ウッドはどうしてるのだろう?」とふと思った時にこの映画が気になり、出演者をチェックすると、「イライジャ・ウッド」の名前があり、なんてアメイジングな展開なんだろう!と思い、あらすじを読破しました☆
陰を帯びたピアニスト役の雰囲気をイライジャが見事に表現していると感じました。
曲を弾きおおせなければ最愛の妻の命が消えるという切迫感と、
結末にたどり着くまでの緊迫感がたまらないストーリーです。
そして、トムが最後の4小節だけを弾くとあっけなく開いた秘密の扉のために4人もの命が消えたことに何とも言えない気持ちになりました。
莫大なものとは言え、お金が欲望が膨らませた末に起きた悲劇。
人間の浅はかさを考えずにはいられません。
と同時に、かつての失敗を取り戻すと共に、最愛の人を守ることができた主人公の安堵とこれから再び輝くであろう人生のリスタートを切ることができたことに、見る側としてもほっとしたのでした。