不機嫌な赤いバラの紹介:1994年アメリカ映画。シークレットサービスのダグは、その華々しい経歴とは裏腹に、元大統領未亡人テスの警護を任じられていました。そのテスは気が強くわがままで、いつもダグ達を困らせていました。しかし、彼女は自分の余命幾ばくもないと知ると、護衛が家族より近しい存在だと気付きます。規則重視の堅物ダグも、彼女の寂しさに触れその態度が軟化して来た頃、彼女に大事件が降り掛かります。シャーリー・マクレーン、ニコラス・ケイジ競演で贈るハートフルコメディ映画。
映画「不機嫌な赤いバラ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「不機嫌な赤いバラ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「不機嫌な赤いバラ」解説
この解説記事には映画「不機嫌な赤いバラ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
不機嫌な赤いバラのネタバレあらすじ:第1幕
その日、シークレットサービスの特殊任務指揮官ダグ・チェズニックにとっては特別な1日になる筈でした。現在就いている元大統領未亡人警護の任期が終わり、ワシントンに帰り遣り甲斐のある新しい任務を望んでいました。しかし、それは未亡人テス・カーライルの鶴の一声で打ち砕かれます。彼は荷物を置く間も与えられずそのまま慎ましい片田舎へ逆戻りし、大統領の直々の要請で警護任務の続行を命じられるます。再度の任期を始めた彼の最初の仕事は、朝食に飾られたバラを折、嫌味を言うなどのテスに対するささやかな反抗を示す事でした。しかしテスはそれ以上の嫌味、強権振りを発揮しダズに付入る隙を与えません。その上、自分に脳腫瘍がある、ミサイルを買った、オペラを見に行くなど言い始めます。その内幾つかが本当で、テスに振り回される日々が再び始まりました。
不機嫌な赤いバラのネタバレあらすじ:第2幕
ダグの任期中テスは外出する事など滅多にありませんでしたが、彼が帰って来てからはオペラだゴルフだと積極的に動き回るようになりました。元々規則重視の堅物だったダグはこれ以上テスに振り回されたくなかったので、これからは警護官の枠を越えず規則通りに行くという事を宣言します。しかしその宣言も、その直後に大統領から直接電話があり、早速出鼻を挫かれます。それでも挫けずダグは、規則に乗っ取って任務を続けようとします。その度にテスも彼に反発し、犬猿の仲とも言えるまま時間は過ぎて行きます。その中でも警護をガススタンドに置き去りにして脱走したのはさすがのダグも腹に据えかねました。初めてではないとしても、捜索の為に地元警察に事情を説明して笑われるのは我慢できませんでした。さすがに今回はダグもテスに意見して、遂に警護の任を解くように願い出ます。やりすぎたと思ったテスは、ダグに規則尽くめの性格を少し緩めて臨機応変に楽しむようにしたらと薦めます。しかしダグの辞任の意思は固く思い直す事はしませんでした。警護の事で彼と言い争ったテスは、シークレットサービスの警護そのものを辞退します。ダグはまたも大統領直々の命令で、彼女の辞退を撤回させるよう説得する事になります。警護を追い出した彼女は病院に向かいます。ダグは懸命の説得を試みますが、拒絶されました。その病院の検査では、彼女の脳腫瘍は手が付けられない程大きくなっていました。そんな時、テスの息子が尋ねてきます。彼女はその訪問を喜んでいましたが、訪問の理由が新しい事業にテスの推薦状が欲しい為だという知ると、無下にそれを断りました。その夜、彼女は夫の足跡をまとめたビデオを見て昔を懐かしみます。彼女は夫の葬儀まで見終わると、外で警護を行っているダグの所に行きます。
不機嫌な赤いバラのネタバレあらすじ:第3幕
突然会いに行った事に驚くダグをテスはコーヒーに誘い、屋敷に入れます。話の流れでテスと飲む事になったダグは、彼女から家族の愚痴めいた話を聞かされます。そして彼女はダグの身の上話を引き出し、二人は判り合って行きます。テスは再び警護を受け入れる事にしました。その直後ダグは、重大な任務がテスから告げられます。夫の名を冠した図書館の落成式に大統領自らやって来て、その警護を行うと任務でした。大統領来訪にダズ達はともかくテスも浮かれます。しかし大統領の来訪は、その直前で中止されました。テスは落胆しつつも落成式のスピーチを勤めました。テスの病状は進行していましたが、彼女はそれを周囲にひた隠しにしていました。テスは寒さが続く中、ダズだけを連れて湖にピクニックに向かいます。一人で寂しく食事を済ませると、彼女は眠ってしまいます。ダズは彼女を起こさないように抱き上げ、車に乗せます。しかし車は、テスを乗せた途端突如走り去って行きました。ダズは屋敷に連絡し、テスが戻ってないか確認します。ダズはいつもの脱走だと思いつつも、どこか一抹の不安を抱いていました。結局警察も見つけられず、自主的に戻っても来なかったので、彼は本部に連絡し、元大統領未亡人の誘拐事件として大掛かりな捜査本部が設置されます。ダグは後から来た捜査官達に罵られつつも、気丈に任務を果たそうとします。その中、車が見付かり、運転手のアールだけがそこに残されていて、誘拐事件が確定されました。
不機嫌な赤いバラのネタバレあらすじ:結末
捜査はFBI、CIA等が行い、ダグ達は蚊帳の外に追いやられます。テスは麻酔薬で眠らされて拉致されたようでした。アールの首筋には三日月型の火傷があり、それが中近東のテロリストがよく行う拷問の痕と判断されます。そして、テスが悪性の脳腫瘍だと言う事が知らされました。ダグ達は警備詰め所を追われ、帰宅を促されます。テロリスト説に疑問を感じつつも彼等にする事はありませんでした。そこにキンバリーがやって来て、ダグ自らに捜索して欲しいと訴えきます。ダグは悶々として帰宅をしますが、共に車に乗り合わせた同僚がタバコを吸う姿を見て屋敷に引き返します。彼はFBI捜査官にテスが誘拐されて抵抗しない筈がないと言い、その時にある手近な凶器としてカーライターを示しました。FBI捜査官とダグはアールが入院している病院に行き、アールの火傷を確認します。その火傷は、ライターの形と一致しました。ダグはしらばっくれるアールに逆上し、徐に銃を抜き、彼を押さえつけて脅し、足の指を撃ちます。その剣幕とやり口に堪らずアールは真相を白状します。アールは妹夫婦に唆されテス誘拐の共犯者になっていました。アールの自白に従い、テスの監禁場所に向かいますが、誘拐犯達は彼女を地面深く埋めていました。捜査本部が彼女を救出する為に掘り始めます。それを見ていたダグ達は居ても立っても居られず掘り出す作業を志願します。ダグ達はテスを掘り出しました。ダグはテスの汚れた姿を哀れに思い、同僚に汚れを落す道具を用意させます。テスはヘリに乗せられ搬送されます。ダグ達も乗り込もうとしますが、捜査本部のお偉方で一杯でした。ダグ達は車で病院に向かおうとしますが、ヘリは戻ってきてダグ達が呼び出されます。気が付いたテスが、警護官の同席を要求していたのです。ダグ達はお偉方の代わりにヘリに乗り込み、病院に向かいます。ヘリの中でテスは、手掛かりに気付くのが遅い等ダグを叱責します。ですが最後に感謝の一言が漏れました。テスが退院の日、大統領から彼女に電話が入ります。テスは護衛官達の処遇に優遇を求め、ダグを自分の息子同然だと言って彼女の死後も引き立てる事を約束させました。テスは部屋の前に用意された車椅子を見て不満を露にします。病院の規則で退院は車椅子となっていたのです。彼女は当然のように拒否しますが、警護のダグは彼女に椅子に座るよう一言口にします。その真摯な眼差しにテスは逆らわず、負けたと宣言して車椅子に乗りました。退院するテスの周りを彼女の家族が取り囲みます。しかし彼女の警護官は、彼等の陰に隠れながらも周囲に目を光らせて護っていました。
以上、映画不機嫌な赤いバラのあらすじと結末でした。
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