ハンナ・アーレントの紹介:2012年ドイツ,ルクセンブルク,フランス映画。政治理論家のドイツ系ユダヤ人のハンナ・アーレントの生涯を描いた映画です。彼女はナチス戦犯の裁判に関するレポートをまとめ大きな波紋が広がりました。彼女は生涯をかけてナチス、ユダヤ人迫害の歴史に対し戦いつづけました。
監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ 出演:バルバラ・スコヴァ(ハンナ・アーレント)、アクセル・ミルベルク(ハインリヒ・ブリュッヒャー)、ジャネット・マクティア(メアリー・マッカーシー)、ユリア・イェンチ(ロッテ・ケーラー)、ウルリッヒ・ヌーテン(ハンス・ヨナス)、ミヒャエル・デーゲン(クルト・ブルーメンフェルト)、ほか
映画「ハンナ・アーレント」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ハンナ・アーレント」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ハンナアーレントの予告編 動画
映画「ハンナ・アーレント」解説
この解説記事には映画「ハンナ・アーレント」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ハンナアーレントのネタバレあらすじ:起
アーレントは戦時中、収容所に入れられましたが夫と共にアメリカに亡命して逃れ、今はニューヨークで政治理論家として活躍していました。そんなアーレントにある日ニューヨーカー誌からナチス戦犯のアドルフ・アイヒマンの裁判を傍聴し記事を書くという仕事がきました。裁判を見たアーレントは、検事がアイヒマンと主役争いしているようにしか見えないといい、首相が裏を操り裁判がただのショーになってしまってはいけないと諭します。そしてアーレントは途中であることに気づきます。それはアイヒマンは決して反ユダヤ主義だという訳ではなく命令に従っていただけではないかということでした。しかし周りは反対していました。
ハンナアーレントのネタバレあらすじ:承
ある日夫のハインリヒが倒れました。命は助かりましたが、回復するまでアーレントはアイヒマンの記事を執筆しないことにしました。しかし月日が流れようやく記事を書き終えました。しかしそれは世にはびこっている話とは違いとても独創性が高く、安易に世に出すには危険すぎるものでした。それはアイヒマンは特別な人間ではなく命令に従っていただけであり、ユダヤ人の先導者がナチスに協力していたというものでした。
ハンナアーレントのネタバレあらすじ:転
しかしアーレントは怯むことはありませんでした。そしてニューヨーカー誌に載りました。多くの批判が集まり苦情が寄せられ家には中傷的な手紙が届きました。アーレントは丁寧にそんな手紙に対して返事を書きました。そしてやがて大学の先生も辞めさせられそうになりました。そしてその頃アーレントの裁判は難航していました。判例がなければそもそも法には反ユダヤという概念は存在していないのです。裁判官らに結論は迫られていました。その裁判ではユダヤ人先導者の協力で死者が増えたことも発覚しました。
ハンナアーレントの結末
アーレントは決して反ユダヤではありませんでした。アーレントは大学の講義で、問題はナチスがもたらした反ユダヤというモラルの崩壊であり、ナチスがしてしまったのはユダヤ人に対しての犯罪ではなく人類そのものへの犯罪だと説きました。学生達は拍手を送りましたが、アーレントの友人はアーレントにもう友達ではいられないと告げました。しかしアーレントは生涯この問題に取り組み続けました。
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