ひき逃げの紹介:1966年日本映画。大企業の重役の妻が不倫相手と車で走行中、5歳の少年をひき逃げして殺してしまいます。重役は身代わりを立て一件落着したかに思えたものの、死んだ少年の母が、家政婦となって重役の家に潜り込み、子供の復讐を計画していました…というサスペンス映画です。
監督:成瀬巳喜男 出演者:高峰秀子(伴内国子)、小宮康弘(伴内武)、小沢栄太郎(柿沼久七郎)、司葉子(柿沼絹子)、平田郁人(柿沼健一)、中山仁(小笠原進)、黒沢年男(林弘二)、賀原夏子(ふみ江)、佐田豊(菅井清)ほか
映画「ひき逃げ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ひき逃げ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ひき逃げ」解説
この解説記事には映画「ひき逃げ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ひき逃げのネタバレあらすじ:起
夫を亡くした伴内国子は、5歳の息子の武と二人暮らしです。武は悪ガキで、遊び人の国子の弟の弘二に叱られる毎日。
大企業の山野モーターズでは新型バイクのテスト走行が行われていました。予想を上回る出来に専務の柿沼久七郎は大満足で、仕事のメドが付いたため妻と息子の3人で箱根に行く予定を立て、自宅の家政婦のふみ江に電話しますが、妻の絹子はバザーの打ち合わせで不在でした。実は絹江は不倫相手の小笠原と会っていました。
ふみ江からの連絡に、急いで帰るため車に小笠原を乗せて帰路につきます。その時、子供が飛び出してきて轢いてしまいます。容体を見に行こうとした小笠原を制止し、絹子は車を走らせ自宅に戻ります。この時、おばさんが走り去る車を目撃していました。
ひき逃げのネタバレあらすじ:承
絹子はクルマのバンパーに血が付いているのを見つけ、夫の久七郎に轢き逃げしたことを話します。久七郎は会社の運転手の菅井を呼び、菅井の条件をすべて飲んだうえで身代わりに仕立てます。
轢かれた子供は国子の息子の武で、その後死亡しました。ショックで倒れた国子は頭を打ち、入院し、示談交渉は弘二が行います。弘二は山野モーターズと120万で手を打ちました。
裁判に出た国子は、菅井の判決が罰金3万円と執行猶予3年であることに怒りを覚え、弘二とヤケ酒を飲みます。その場に居合わせたおばさんから、運転していたのは女の人だったという話を聞き、弘二と警察に行って話をし、おばさんに証言してもらいますが、警官の「本当にそうだったのか」の言い方に、「自信がない」と言って結局うやむやになりました。
ひき逃げのネタバレあらすじ:転
国子は復讐をするため、柿沼の自宅を調べ、家政婦あっせん会社に入ります。そして柿沼家に行く女性に中華料理を御馳走し、代わってもらいます。柿沼家には住み込みのふみ江という家政婦がいて、絹子の不倫を手助けしていました。そして武と同じ年の息子・健一がいます。
国子が家政婦をしながら、弘二が事故に対する脅迫電話をかけます。不安で不安定な精神状態の絹子は小笠原に会いに行きます。小笠原の「自首しろ」という説得も聞きませんでした。そして小笠原が転勤でニューヨークに行くと言うと、別れたくないとすがりました。
国子は健一の守をしながら、健一を殺す妄想をしていましたが、それに反して健一は国子になつきはじめます。誰もいない時、国子は健一の寝室のガスの栓を開けて殺そうとしますが、ふみ江に見つかってしまいます。そして国子は久七郎に絹子の不倫をばらします。
ひき逃げの結末
不倫がばれた絹子はふみ江が言ったものだと思い、ふみ江に「出て行け」と怒鳴ります。ふみ江は「子供を殺した人殺し」となじります。夜、久七郎は会社の後継問題で呼び出されました。絹子は健一と寝ると言って二人でベッドに入ります。
国子は窓の鍵を閉めず、今夜殺すと決め、寝静まった頃、絹子の部屋に入りました。寝顔を見ると二人とも死んでいました。驚いた国子は警察に電話しますが、国子が犯人だと逮捕されます。ふみ江がガス漏れの件を話をしたため、刑事たちは国子を犯人だと決めつけます。
菅井が今回の事で絹子と健一が殺されたことで「自分はすべてを話す」と言い出しますが、久七郎は「絹子の遺書があったから自殺だ」と言います。そして久七郎の証言と遺書で国子は無実が認められ、釈放されました。弘二が迎えに来るものの、国子は子供を交通事故から守るため、横断歩道で子供の横断を必死で助けていました。
以上、映画「ひき逃げ」のあらすじと結末でした。
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