Wの殺人 〜マグダは名探偵〜の紹介:2021年ポーランド映画。アガサ・クリスティーの小説に没頭するマグダが、犬の散歩中に女性の死体を見つけます。友人の刑事ヤツェクに通報するも、ヤツェクと一緒に捜査をするようになります。やがて殺された女性が、失踪した親友のベロニカのネックレスをつけていたことから、マグダは殺人事件と同時にベロニカの足取りを追うようになるのです。推理小説のように事件を推理し犯人を追いつめる主婦を描いたポーランド映画です。映像には原色がちりばめられ、異国情緒たっぷりの雰囲気にさせられます。
監督:ピョートル・ムラルク 出演:アンナ・スモウオヴィク(マグダ)、パヴェウ・ドマガラ(ヤツェク)、シモン・ボブロフスキ(チェルビンスキー)、ピョートル・アダムチク(マズール)、ドロタ・セグダ(バーバラ)ほか
映画「Wの殺人 〜マグダは名探偵〜」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「Wの殺人 〜マグダは名探偵〜」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「Wの殺人 〜マグダは名探偵〜」解説
この解説記事には映画「Wの殺人 〜マグダは名探偵〜」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
Wの殺人 〜マグダは名探偵〜のネタバレあらすじ:起
マグダは、夫トメクと2人の娘ニカとクバの4人暮らしです。トメクは、専業主婦のマグダに二人の子供を押し付けて自分は見ようとしません。夫婦仲も冷え切っていて、トメクは休日も家族と関わりません。
ある日の夜、帰ってきたトメクの上着から香水を買ったレシートを見つけます。自分へのプレゼントだと思ったマグダはウキウキしながら愛犬と散歩に行きます。途中でマグダは友人のベルカに電話し、香水の話をします。しかしベルカから「あなたの夫は浮気しているわ。浮気相手に買っているのよ」と教えます。
公園に行くと、愛犬が若い女性の死体を見つけます。マグダは友人で刑事のヤツェクに連絡します。マグダはヤツェクに「ステファンを見た」と言い、死亡推定時刻や、捜査にかかわる推理をして話します。あまりにも専門的な話に、ヤツェクは「警官だったのか?」と聞きます。マグダは「アガサ・クリスティーの愛読者よ」と答えます。
休日、家族で楽しんでいると、失踪した親友のベロニカの両親に会います。「また出て来てよ」と言って別れ、レストランへ行くと動物病院の医師バルツァクが話しかけてきます。嬉しそうに話すマグダを見たトメクがやきもちを焼きます。
それでもバルツァクはマグダに「家の病院で働かないか?」と誘います。バイクで帰るバルツァクを見送るマグダは、超能力で問題を解決するセラピストのマズールのポスターを目にします。ベロニカが失踪した時、マグダはマズールに相談したものの、「お金がたくさんいる」と言われて断られていました。
Wの殺人 〜マグダは名探偵〜のネタバレあらすじ:承
トメクと一緒にいると、上院議員選挙に立候補するシェリガの支援者のチェルビンスキー夫妻に会います。トメクが「妻が公園で死体を発見したんだ」と教えます。チェルビンスキーがマグダに様子を聞くと、マグダは専門用語を交えて克明な話をします。
その夜、トメクがチェルビンスキー夫妻を家に招待します。チェルビンスキーの妻ズザがシェリガの立候補パーティーで撮影した写真をテレビ画面で見せます。マグダはその中に、公園で発見した女性を見つけたのです。その女性は首にWの文字のついたネックレスをしています。このネックレスは自分が買ってベロニカにプレゼントしたものと同じだったのです。
翌日、マグダはヤツェクにこの話をし、「ネックレスからベロニカの居場所がわかる」と説明します。友人のベルカにも話をすると、金物細工職人の家を教えてくれます。その男性にネックレスの画像を見せると「私が作ったものだ。偽物が出回らない限り一つしかない」と言います。
容疑者の一人になっているステファンが死体で発見されます。ヤツェクが現場検証していると、マグダがやって来ます。そして「これは強盗に見せかけた殺人よ」とヤツェクに言います。
ヤツェクがマズールのセラピーを受けに行きます。マグダがついて行くと「金をとるための偽物よ」とヤツェクに言いますが、「僕はここで禁煙が出来たんだ」と言います。その後、ヤツェクと一緒にベルカの家に行きます。ヤツェクはベルカの弟で「マグダの夫の浮気相手を見つけてやって」と口添えします。
マグダはヤツェクとシェリガの家に行きます。マグダはヤツェクの相棒と名乗り、話を聞きます。死んだ女性の画像を見せると、妻のバーバラが「チェシュラクという男性と一緒に来ていて、途中でチェシュラクと口論になり、いなくなった」と教えます。
Wの殺人 〜マグダは名探偵〜のネタバレあらすじ:転
マグダは事件の調査のため、バルツァクの病院で働きだします。ちょうどシェリガの家から「犬を見てくれ」と言われて向かいます。中にはヤツェクがいて「殺された女性はヨアンナで、美容院で働いていた」と教えます。バグダは美容院へ行き話を聞くと「今日葬儀です」と教えられます。
ヤツェクと夫婦に扮して葬儀に参加し、その後自宅で行われる宴会に呼ばれます。隙を見てヨアンナの部屋を調べると、ベロニカと二人で写る写真が何枚もあります。ヨアンナの母は「とても仲が良かったわ、姉妹のように」と言います。
マグダはベロニカの家に行き、母親に話を聞きます。「ベロニカは父と仲が悪く、父が嫌で出て行ったのよ」と教えます。家を出ると黒い車が尾行してきます。丁度そこへバルツァクがやって来て、マグダはバイクで家まで送ってもらいます。
家に入るとトメクが「あいつと何してたんだ?」と聞きます。マグダは自信たっぷりに「浮気よ」と答えます。するとトメクが急に優しくなり香水をプレゼントし、子守りをするようになります。その香水は浮気相手に買ったものと同じでした。
マグダはチェルビンスキーの前妻のイロナに会います。イロナは「チェルビンスキーはシェリガの資金源で愛人の世話もしていた」と言います。マグダがベロニカの写真を見せると「ベロニカは真剣だったわ、シェリガの子供を妊娠していた」と教えます。マグダはベロニカが妊娠が原因で殺され、親友のヨアンナがベロニカのネックレスをしていたと推理します。
そこでマグダはヤツェクと一緒にマズールに会いに行き「ベロニカの死体を探してくれ」と頼みます。シェリガの自宅パーティーにいき、マズールが庭を金属の道具で調べます。使われていない庭で反応しますが、シェリガが走って来て、3人を会場に呼びます。
Wの殺人 〜マグダは名探偵〜の結末
深夜、シャリガが古い庭を掘り返しています。張り込んでいたヤツェクら警官がシェリガを逮捕します。シェリガは「妻がいない日にベロニカを家に呼んだ。2階へあがったベロニカが階段から転落して死んだから、樺の木の下に埋めた」と自白します。
マグダがシェリガの家の犬の見回りに行きます。するとバーバラとチェルビンスキーがリビングで話すのを盗み聞きします。チェルビンスキーが「シェリガはもう当選しない、金はどうした?返せ」と言います。バーバラは「私が外出するふりをして家の中に隠れてベロニカを突き落としたのよ。私が妊娠できなかったのに、あの娘は妊娠したからよ。ヨアンナはベロニカが居なくなったことで探しに来たのよ。あまりにもしつこく聞いて怒りだしたから、チェシュラクが連れだした。そのあとを追って公園で刺殺したのよ。わかってる」と言います。するとチェルビンスキーが「オレもステファンを殺したぞ」とすべてを暴露しているのです。
マグダは姿を見せ、逃げ出します。男が追って来ますが、通りはマズールの信仰する族長のパレードが行われています。マグダが族長の車に乗ると、変装したマズールでした。マズールは「全て金儲けの為にやっていた。煙草をやめるとか体に関することは暗示でやめれるんだ。でも人探しは出来ないから金がかかると言って断ったんだ」と言います。マグダは「ベロニカの死体を見つけたじゃない、能力はあるよ」と元気づけます。
車を降りて逃げるものの、マグダは捕まってしまいます。マグダはヤツェクとバルツァクに自分の置かれている状況を次々写メで送ります。二人がバイクでシェリガの家に着くと、マグダは犬の檻に入れられています。
警察がチェルビンスキーとバーバラを逮捕し、バルツァクが犬の接し方を教えます。やがて狂暴な犬がおとなしくなり、檻を出て、マグダはヤツェクに送ってもらいます。ヤツェクがベロニカのネックレスを渡すと、「証拠品だから」とヤツェクに返し、手を握ります。
家に帰ったマグダは、トメクに「香水をプレゼントしたズザを大事にしてやって、私の15年は間違っていた」と言って追い出します。
以上、映画「Wの殺人 〜マグダは名探偵〜」のあらすじと結末でした。
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