アイラブユー: ある離婚の喜劇の紹介:2016年スウェーデン映画。円満だったはずのマリアンとグスタフ、しかしある朝、マリアンは離婚を言い渡し、子供を置いて出て行ってしまった。新しい恋と、夫婦仲への未練に揺れる二人の行く末は?
監督:ヨハン・ブリシンガー 出演者:ビョーン・シェルマン(グスタフ)、ロドルフォ・コルサート(ルドルフォ)、クリスティン ・メルツァー(マリアン)、マルティナ・ハーグ(カミラ)、スヴェン=ベッティル・トーベ(アントン)、アニタ・ウォール(クララ)、ヌール・エル=レファイ(リタ)、Anton Forsdik(フィリップ)、サガ・サムエルソン(エマ)、ほか
映画「アイラブユー: ある離婚の喜劇」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アイラブユー: ある離婚の喜劇」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アイラブユー: ある離婚の喜劇の予告編 動画
映画「アイラブユー: ある離婚の喜劇」解説
この解説記事には映画「アイラブユー: ある離婚の喜劇」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アイラブユー: ある離婚の喜劇のネタバレあらすじ:起・突然の別居
結婚18年目の夫婦、マリアン(クリスティン ・メルツァー)とグスタフ(ビョーン・シェルマン)。しかし突然マリアンは、離婚しましょうと言って出て行った。
グスタフは実家の家族ぐるみの食事会で、彼女は熱があるとごまかしたが、子供たちにはマリアンが出て行った事がバレていた。食事会では、二週間後は両親の金婚式だと皆喜んでいた。
勢いに任せて出て来た事を後悔するマリアンは、転がり込んだ友人のカミラ(マルティナ・ハーグ)の家で、後悔するなと釘を刺され、新しい男性を探すためにバーに行ってみるが、酔っぱらってしまいそれどころではなかった。
翌日、マリアンは電話でカミラの所にいると伝え、捨てるのはグスタフだけだと伝えた。家に残されたフィリップ(Anton Forsdik)は反抗期、エマ(サガ・サムエルソン)はリベラル思想の彼氏ファブ(William Spetz)を家に上げ、更にグスタフは会社から郊外への異動を命じられた。交渉しようとしたが、父親が入院したと言う電話が入った。
アイラブユー: ある離婚の喜劇のネタバレあらすじ:承・新しい恋
マリアンは子供たちに別居の事を伝えるが、彼らは無関心。離婚するつもりのマリアンに対して、グスタフにその意思はなかった。
そして気晴らし古本を見繕っていると、会社によく来ていた自転車便の女性とすれ違った。スカッシュ友達の所へ行って愚痴るグスタフは泥酔し、起きると友人の妻に迫られるが、それを断って帰宅した。
マリアンは、カミラの恋人ルドルフォ(ロドルフォ・コルサート)の展覧会に行って本人とは知らず作品を酷評、芸術家たちの集まるパーティーで交わされる会話も合わなかった。
その翌日、ルドルフォに捨てられたと泣くカミラのために、文句を言いにルドルフォを訪ねると、流されるまま手製のリゾットをごちそうされ、マリアンの写真を撮りたいと言うルドルフォに帰り際にキスをされた。帰ってみるとカミラは違う男を家に連れ込んでいた。
アイラブユー: ある離婚の喜劇のネタバレあらすじ:転・新しい出発
グスタフはタイプライターを取り出し、書きかけの小説を書こうと会社を辞めた。その帰り、自転車便の女性はリタが医学生だと知り、声を掛けると引っ越しパーティーに誘われた。
小説を書き始めるグスタフは父親に会社を辞めたことを責められたが、反抗期のフィリップを実家に預けた。
入れ違いで一時帰宅したマリアンは、エマやグスタフの近況について知ったが、仮面夫婦を演じる事に疲れ、自分に正直でいたいと言ってルドルフォと一夜を共にした。
翌日、カミラにルドルフォとの関係について話しても、彼女は既に別れたと問題にもせず、マリアンはルドルフォと恋人のように過ごすようになった。
そこへ娘のエマから、フィリップが帰ってこない事や、自分たちを産んだことを責められ、母親として胸が痛んだが、ルドルフォがここスウェーデンで生みの親に会い、これから発つベルリンへ一緒に来て欲しいと言う言葉に心が揺らいだ。
グスタフは引っ越しパーティーで若者に交じって踊り、文豪がアブサンを飲んでいたのを真似て、クスリを貰い、リタと関係を持った。しかし翌朝、リタは家を出た後だった。
アイラブユー: ある離婚の喜劇の結末:離婚か復縁か
グスタフはフィリップのことで学校に呼び出されている事を伝えに、カミラのギャラリーへ行くと、マリアンからルドルフォを紹介されたグスタフは、自分もリタの存在を話した。
リタに恋心を抱きつつ、マリアンに未練があると医者に指摘されたグスタフは、リタと喫茶店でキスをしている所をマリアンに見られてしまった。
学校の面談では、担任にフィリップが問題児なのは家庭のせいではと夫婦仲を指摘され、痴話げんかを始めたマリアンとグスタフは担任に呆れられてしまった。
一人で家に帰ったマリアンは、彼氏にフラれたエマを慰めていると、なぜパパを捨てたのかと責められた。
そして、改めて離婚の話し合いをしようと待ち合わせたレストランで、グスタフから、マリアンが恋しいという本音を明かされた。マリアンはベルリンには行けないとルドルフォと別れ、グスタフから若い頃のようにプラスチックの指輪を贈られて喜んだ。
いざ家族そろって金婚式へ行くと、そこへルドルフォが登場。マリアンを奪いに来たと思ったグスタフと殴り合いになると、母親が「父親と出会う前、イタリア人との間に授かった子で、養子縁組をして家族に紹介するつもりだった」と告白した。
三か月後、グスタフは古本屋を開き、マリアンと円満に離婚届にサインをした。マリアンはルドルフォと仲を深め、フィリップは元に戻り、エマは再びファブと付き合い、グスタフもリタと関係を続けていた。
そして、親戚一同集まった家で、ルドルフォのピアノで歌うのだった。
以上、映画「アイラブユー: ある離婚の喜劇」のあらすじと結末でした。
アイラブユー: ある離婚の喜劇のレビュー・考察:試行錯誤の家族像
マリアンとグスタフは会社勤めの夫に主婦の妻、二人の子供恵まれ、休日は親戚で集まると言う典型的な北欧の家族にだったのかもしれない。しかし、最初に一石を投じたのがマリアン。友人のカミラの自由過ぎる恋愛観にはついていけないものの、当初望んでいた通り、自分自身で恋愛を始めた。グスタフも会社を辞め、小説家にはならなかったが、古書店を始めている。北欧は教育や福祉の印象が強いせいか、家庭生活も円満なイメージがある分、別居から始まる顛末は新鮮だった。
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