ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナーの紹介:2015年アメリカ映画。保守的なファッション界に一石を投じるジェレミー・スコット。多くのファンを持つ彼がイタリアのモスキーノのディレクターとして老舗ブランドの再起を図る。
監督:ヴラッド・ユーディン 出演者:ジェレミー・スコット、デヴォン青木、マイリー・サイラス、レディー・ガガ、ニッキー・ヒルトン、パリス・ヒルトン、ペレス・ヒルトン、ジャレッド・レトー、エイサップ・ロッキー、リタ・オラ、ケリー・オズボーン、ほか
映画「ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナーの予告編 動画
映画「ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナー」解説
この解説記事には映画「ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナーのネタバレあらすじ:起・ポップカルチャーとハイファッション
ファッションにポップカルチャーを融合させ、次々に新しいスタイルを産み出していくジェレミー・スコット。彼のデザインする服を愛するファンと、そのデザインを批判するファッション業界の批評家とで、その意見は二極化される。
しかし、ジェレミーは自分自身を振り返り、農場から来た夢を抱いた少年だと語り、創作の原点は幼少期を過ごした農村での生活にあると言う。
アディダスとの仕事で一躍知られるようになった彼のもとに、イタリアの老舗ブランドのモスキーノから、クリエイティブ・ディレクターへの就任の打診が来た。それは、時代遅れになりかけたハイブランドの再出発、社運をかけた依頼だった。
モスキーノ側は、この一大ブランドを引き継ぐのは才能があれは国籍は問わず、王道とは異なる個性のジェレミー・スコットに白羽の矢が立った。
ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナーのネタバレあらすじ:承・故郷を離れ、居場所を探し
ジェレミーはアメリカの農場を持つ一家の息子に生まれた。14歳の頃から憧れていたデザイナーへの道は、高校の教師の薦めとジェレミーのファッション好きゆえだった。周りとは違うファッションを好み、それを常に纏っていた彼は、アメリカの農村部では異端児のような扱いを受けていた。
二つの大学に不合格となり、意気消沈していたジェレミーに、両親はニューヨークへ行って自分の憧れていたものを実際に見てくるようにと、彼を送り出した。
故郷に居場所を見いだせないでいたジェレミーは、ニューヨークへ行くとすぐに魅了され、プラットインスティテュートで、デザインを一から、服や靴の作り方も学び、どんなに奇抜で無理に思われるデザインも、その構造から説明できるようになった。
ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナーのネタバレあらすじ:転・一から作り上げたブランド
卒業後、当時のファッション業界の中心だったパリに仕事を求めて移り住もうとしたジェレミーだったが、どこのブランドにも採用が決まらず、一から自分のブランドを作りショーをすることにした。
裏方はすべて一人で行い、大学時代から今でも友人ととして支えるパブロが招待状を配った。その一つはフランスのファッションショーの番組の司会者宛で、拾った車の扉に書いて送った。それは番組内で紹介され、注目を集め、狭い会場で行ったファッションショーは多くの人で溢れた。そして、ジェレミーはデザイナーとしてパリに受け入れられた。
モスキーノのパリでのショーは大成功のように見えた。しかし、批評家からはきつい批判があった。
ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナーの結末:大切にしているもの
いまだ、革新的なものを取り入れる事に対して保守的なファッション業界にとって、ジェレミーの存在はアンチテーゼのようなものだった。ジェレミー自身はハイファッションの中に入れたとは言えないけれど、それ以上に大勢の人が彼のデザインを知った。ジェレミーにとって究極の批評家は実際に彼の客だった。
ファッションは、生活にとって必要不可欠なものではないけれど、新しい刺激として人が望む限り、デザイナーとして挑戦を続け、刺激的な瞬間を後世に残したいとジェレミーは締めくくった。
以上、映画「ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナー」のあらすじと結末でした。
ジェレミー・スコット 人を仕立てるデザイナーのレビュー・考察:一歩から
ジェレミーの願いは、作品の中で終始ブレることがない。好きな物を着、作る。一見無茶に見えるそれはけして荒唐無稽ではなく、基礎がきちんとあることがわかる。発想の源を、農村での経験だと言うその背景には、人物こそ写されていないが、パッチワークを作っていたと言う祖母の影響が見てとれる。箱に大切に収められた色とりどりの布は、ジェレミーの纏うファッションの鮮やかさに似ている。
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