地獄の掟に明日はないの紹介:1966年日本映画。長崎では山崎組の舎弟だった権藤が勢力を伸ばし、縄張り争いで、山崎組と権藤組の抗争が続いていました。山崎組の代貸の滝田は、組長に仕えて組を守っていました。しかし弁護士の郡司により和解し、共同で政治結社をつくった頃から雲行きが怪しくなり…という内容の高倉健主演のヤクザ映画です。
監督:降旗康男 出演者:高倉健(滝田一郎)、十朱幸代(岩城由紀)、三國連太郎(郡司源一郎)、串田和美(岩城明)、佐藤慶(権藤勇造)、南田洋子(あけみ)、河津清三郎(山崎武雄)ほか
映画「地獄の掟に明日はない」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「地獄の掟に明日はない」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「地獄の掟に明日はない」解説
この解説記事には映画「地獄の掟に明日はない」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
地獄の掟に明日はないのネタバレあらすじ:起
山崎組の代貸の滝田(高倉健)らは長崎の競艇場で、権藤組の連中を見張っていました。その時、権藤組の殺し屋が健太を刺殺します。山崎組が仕切る競艇場の利権を、権藤組が狙っているのでした。
滝田は早速報復として、狙撃の上手い組員を使って、権藤組の組員を射殺させます。その帰り道、車を運転する滝田はめまいに襲われ、若い女性を撥ねてしまいます。由紀(十朱幸代)という女性で、病院に連れて行った滝田でしたがけがはなく大丈夫だと言います。由紀のバッグが壊れているのを見て、「新しいバッグを買ってください」と1万円札を数枚渡しました。断る由紀でしたが、滝田はそのまま立ち去ります。
山崎組に帰ってきた滝田から報告を受けた山崎(河津清三郎)は弁護士の郡司(三國連太郎)から、権藤(佐藤慶)との和解の話を持ち出されます。権藤は山崎の舎弟で、山崎が服役中に権藤が自分の組を作り、山崎の縄張りを乗っ取ろうとしたのでした。それを守ったのが滝田でした。このような経緯から、山崎は郡司の和解話を断ります。
地獄の掟に明日はないのネタバレあらすじ:承
公園で由紀と再会した滝田は、しばらく二人歩いて話をします。そして由紀が、「バッグは修理したから」と、残ったお金を返します。それではと滝田は由紀を夕食に誘います。この二人を西海新報の北島が見ていました。
北島は滝田に権藤組の情報を話し、山崎組と権藤組の抗争を記事にしようとします。そして、幼馴染の滝田に、「お前はただ駒として使われているだけだ」と言いますが、滝田は「組長はそんな人じゃない」と言います。
郡司は権藤に会っていました。そして和解話を持ちかけると、「先に詫びを入れるのは山崎の方だ」と言って、話を断りましす。そこで郡司は権藤に、「山崎は助っ人を300人用意している」とカマをかけます。すると権藤は先手必勝だとばかり、山崎組を襲撃させます。
銃撃戦になり、警察と北島らが駆けつけます。滝田が帰ってくると、北島のカメラのフィルムを抜き、権藤組の組員に暴行を加えます。これにより滝田は警察署に連行されます。
郡司が滝田を釈放させ、和解話を持ちかけますが、滝田は断ります。そして滝田は由紀の待つレストランに向かいデートを楽しみました。そこで滝田は由紀に、「僕の事は忘れた方がいい」と言います。
地獄の掟に明日はないのネタバレあらすじ:転
郡司が山崎と権藤を料亭に呼び、政治結社を立ち上げて共同運営しようと話します。「競艇場の利権はどうなる」と言う権藤に、「私が管理する」と郡司が言って話しはまとまりました。政治結社『志道会』が結成されます。北島は偽装解散した結成だと大きく新聞に載せます。
北島に会った滝田は文句を言いますが、逆に滝田の体を心配していました。病院に行った滝田は医師から入院を勧められます。被曝によって原爆症になっていました。
そのころ山崎は競艇の八百長レースを計画し、権藤にレースを任せると言います。組員の次郎が、競艇ナンバー1の操縦士の岩城の同級生だと知って八百長をやるようにと迫ります。聞きつけた滝田が行くと、次郎は組長の命令だと言います。
そこへ由紀が入って来ます。由紀は岩城の姉でした。滝田を見て逃げ出した由紀に、滝田は自分がヤクザであることを話します。由紀は「二度と弟に近づかないで!」と言います。レースが始まり、最後尾につけていた岩城が、悩んだ末八百長をやめ、本気で走り1位になりました。
想定外の結果に権藤らはハメられたと怒り狂います。そこで北島が、滝田と由紀のデートの写真を見せ、「由紀は岩城の姉だから、あんたはハメられたんだよ!」と権藤に言います。
地獄の掟に明日はないの結末
山崎組に由紀がやってきて、滝田に「弟を返して」と言います。岩城はヤキを入れられていました。滝田が止めに入ると、「組長の命令だ」と言います。滝田が山崎に真意を聞くと、「裏切り者はヤキを入れなければならない」と言います。滝田が「岩城は堅気だ!」と言い返すと山崎は、「お前にけじめをつけてもらう」と言って、権藤を殺せと命じます。
滝田がアパートに帰ると由紀が待っていました。由紀は滝田に「ヤクザをやめて」と迫りますが、滝田は聞き入れませんでした。すると由紀が、「あなたのことをずっと待っている」と言います。滝田は「明後日の朝、船で永良部に行こう」と言いました。
翌日、滝田は小浜温泉にいる権藤を襲って刺殺します。すぐに警察が来て、滝田が犯人だとバレていました。北島に連絡を取った滝田は、北島から山崎も逮捕された、仕組んだのは全て郡司だと聞かされます。
日本刀を持って滝田は郡司の事務所に乗り込み、郡司を殺します。夜明けを迎え、由紀の待つ岸壁に向かっていました。もう少しで着くころ、新聞配達員に変装した殺し屋に刺されます。倒れ込む滝田の視線の先には、由紀がたたずみ、出発する船を見ていました。
以上、映画「地獄の掟に明日はない」のあらすじと結末でした。
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